離婚事件・子ども親権・面会に関して懲戒処分例 ④

 離婚事件はその事件処理だけではなく、さまざまな事件を生みます。
なぜならば、依頼者も離婚は初めて、弁護士と出あうのも初めてだからです
㉗離婚事件の相談者から金借りる
懲戒処分の公告  自由と正義 20151月号
1 懲戒を受けた弁護士氏名 小畑雄治郎 登録番号28418 大阪弁護士会
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、200825日頃、懲戒請求者Aの夫であるBから損害賠償請求事件を受任するに当たり、報酬に関する説明を適切に行わず、委任契約書も作成しなかった。また被懲戒者は、同日頃、上記事件の弁護士費用としてBから415000円を受領し、それ以降の報酬請求権を放棄したにもかかわらずBから損害賠償請求権を譲り受けた懲戒請求者Aに対し20111017日付け文書で報酬として83万円を請求した
(2)被懲戒者は2009925日及び同年103日に上記事件の紹介者で懲戒請求者Aの父親である懲戒請求者Cから上記事件の処理中に合計40万円を借入れ返済しなかった。
(3)被懲戒者は懲戒請求者Aから離婚事件の相談を受け公正証書案を作成するに当たり弁護士費用について説明しなかった。
(4)被懲戒者は懲戒請求者Aから離婚事件の相談を受けていた20101210日に懲戒請求者Aから15万円を借り入れた。
4 処分が効力を生じた年月日 2014923
201511日  日本弁護士連合会
 
㉘ 離婚事件で知り得た情報を他の事件で利用

懲戒処分の公告   自由と正義 201411月号

 

1 懲戒を受けた弁護士氏名 末永 汎本 登録番号 14915 山口県弁護士会
 弁護士法人末永法律事務所
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由の要旨
被懲戒者は19916月及び10月頃、懲戒請求者から離婚した元妻との問題等について懲戒請求者の秘密を含む事項を記載した書面をそれぞれ受領し各書面に基づき相談に応じたが2012112日頃、懲戒請求者とその弟であるAらとの間の遺産確認請求訴訟においてAの訴訟代理人として懲戒請求者の承諾を得ることなく、上記各書面を証拠として裁判所に提出した。
4 処分が効力を生じた年月日 2014820
 
㉙ 法テラスに虚偽の申請をして援助させた
懲戒処分の公告  自由と正義 2014年 9月号
1 処分を受けた弁護士氏名 森下 忠 登録番号 22831 神奈川県弁護士会
 森下法律事務所
2 処分の内容   戒 告
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は懲戒請求者から離婚事件の依頼を受け預り金として201178日に10万円、同年916日に5万円を受領した。被懲戒者は同日、懲戒請求者が日本司法支援センターが定める代理援助の資産要件を充足しないことを認識しながら事実と異なる記載をした懲戒請求者名義の援助申込書を作成して上記預り金の授受がなされたことを申告せずに代理援助の申し込みを行い、その結果、日本司法支援センターにより代理援助の決定がなされた。
(2)被懲戒者は懲戒請求者が代理援助の申込みを取り下げて20111019日に支援終結決定がなされた後に上記預かり金及び被懲戒者に預けた書類の返還を求めたにもかかわらず金銭を清算して預り金及び書類を遅滞なく返還しなかった。4 処分の効力を生じた年月日 201462
 
㉚ この弁護士に離婚事件を依頼することが間違い (1)
懲戒処分の公告  自由と正義 20136月号
1処分を受けた弁護士氏名 宮本孝一 登録番号 27513 第一東京弁護士会事務所 東京都千代田区神田   法律事務所リライズ        
2 処分の内容        業務停止1
3 処分の理由
    被懲戒者は200835日懲戒請求者から離婚等請求訴訟及び婚姻費用分担調停申立を受任し、その後着手金30万円及び委任契約処理費用目的で5万円を受領した。また被懲戒者は同年411日懲戒請求者から夫の退職金請求金に関する仮差押え命令申立を受任した。しかし被懲戒者は懲戒請求者から2009128日付けで上記受任全ての委任契約を解除されるまで上記受任事件の事件処理に着手しなかった。被懲戒者は同年23日には懲戒請求者に対し着手金30万円を返還したが委任事務処理費用名目の5万円についてはその後も返還しなかった。また被懲戒者は懲戒請求者から交付された委任状2通を紛失したにもかかわらずその後発見するための手立ても尽くさなかった。4処分の効力を生じた年月日2013319
 
㉛ この弁護士に離婚事件を依頼することが間違い(2)
懲戒処分の公告   自由と正義20126月号
第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士氏名 村越仁一 登録番号 21735  第二東京弁護士会
2 処分の内容    業務停止10
3 処分の理由
(1) 省略 離婚事件以外 
(2)  被懲戒者は200929日懲戒請求者Bから離婚事件を受任し同月10着手金20万円を受領した。被懲戒者は事件処理を1年以上も解怠し、また懲戒請求者Bに対し離婚調停を申し立てていないにもかかわらず調停を申し立てたとして虚偽の経過報告を継続した。さらに被懲戒者は懲戒請求者Bに対し同年116日には離婚訴訟を提起していないにもかかわらず訴訟を提起して第1回期日が2010116日と指定された旨の虚偽の報告を行いその後も懲戒請求者Bが裁判所に問い合わせた同年615日までの間、虚偽の経過報告を継続した
4 処分の効力を生じた年月日   2012216
 
㉜ 元和歌山弁護士会長 この弁護士に依頼したことが間違い ③
懲戒処分の公告 自由と正義20117月号
1処分を受けた弁護士氏名 楠見宗弘 登録番号15178  和歌山弁護士会 楠見宗弘法律事務所                    
2 処分の内容   除 名
3 処分の理由の要旨(1)  被懲戒者は受任した損害賠償請求被告事件について依頼者である懲戒請求者から2010728日に預かった和解金100万円を自己の債務の返済に充てた(2)  被懲戒者は受任した刑事被告事件についてAが立て替えた保釈保証金130万円が2010727日被懲戒者に還付されたにもかかわらずこれをAに返還せず自己の債務の返済に充てた
(3)  被懲戒者は受任した離婚調停事件について2010618日の第1回期日終了後依頼者に対し和解のために必要である旨の虚偽の事実を申し向けその旨過信した依頼者から250万円を受領し自己の債務の返済に充てた
4 処分の効力を生じた年月日 2011年4月7日
 
㉝ 法律を知らなかっただけ
懲戒処分の公告  自由と正義 20106月号
1 懲戒を受けた弁護士氏名 伊藤 幹朗  登録番号12150 横浜弁護士会(当時)事務所 横浜市中区相生町 労働市民法律事務所
2 処分の内容   戒 告
3 処分の理由の要旨
(1)  被懲戒者は懲戒請求者が元夫Aから提起された離婚訴訟について懲戒請求者から依頼を受けて第1審から訴訟代理人を受任していたが、控訴審において控訴棄却の判決を受けた。2006425日被懲戒者は懲戒請求者から子との面会、財産分与、慰謝料請求等を求める交渉を依頼されこれを受任した被懲戒者はAの代理人である弁護士と交渉を行ったが解決に至らず、調停申立する以外に解決の方法がないものと判断し同年1114日調停申立書案を送る旨約束するファクシミリを懲戒請求者に送ったが調停申立案を送らずその後も約2年間調停申立ての手続きをしなかった 
(2)  懲戒請求者は財産分与請求権の除斥期間を3年と誤信してこれを徒過し、懲戒請求者の財産分与請求権を消滅させた
4 処分の効力を生じた年月日  2010年2月22日
2010年6月1日   日本弁護士連合会
 
続く