平成30年(ワ)第26226号 損害賠償請求訴訟 訴額200万円

原告・小倉秀夫弁護士・東京弁護士会 東京平河法律事務所 

被告・弁護士自治を考える会 会員 

令和4年6月6日 東京地裁526号法廷 第2回口頭弁論期日 意見陳述 (結審)

平成30年8月に被告に訴状が届き、第1回口頭弁論 平成31年3月11日 最終弁論準備手続 令和4年4月19日(電話会議)

第2回口頭弁論期日 令和4年6月6日 意見陳述(結審)

被告・弁護士自治を考える会 会員〈意見陳述〉 

(本件訴訟の経緯)

意見陳述の場を与えていただきまして感謝申し上げます。

原告が本件裁判を提起したのは、被告が平成30年5月に原告が所属する東京弁護士会に懲戒の申立てを行ったことで、原告はこの懲戒を「不当な懲戒」であると本件訴訟を提起したのです。

(懲戒事由)

懲戒を申立てた事由は原告がいわゆる「大量懲戒請求事件」の懲戒請求者らに向かって、SNSのTwitterで「和解書」を公開し和解金10万円を振り込んでこいという投稿を行ったのでこれは弁護士としていかがなものかと東京弁護士会に懲戒を申立てたのです。

小倉和解書(Twitterに公表した和解書

現在、この懲戒は東京弁護士会綱紀委員会で審査中です。令和4年6月初めにも懲戒請求者として「主張書面」を提出しており東京弁護士会は受領しております。原告のいう「不当な懲戒」であれば書面は受理しないはずです。

同時に申立てた佐々木亮弁護士(東京)北周二弁護士(東京)の懲戒も現在審査中です。佐々木・北両弁護士から訴えれておりません。

そもそも弁護士に対する懲戒制度とは通報制度です。街中で事件を目撃して110番通報するのと同じです。110番通報した人を訴えるなどというのは、原告は弁護士懲戒制度をよく理解していないのではないかと思います。

(不当な懲戒とは)

「不当な懲戒」とは【大量】【何度も】【懲戒事由の記載がない】ものです。被告の懲戒書はすべてクリアしています。

(なぜ、本件裁判が提訴から5年もかかったのか)

それは、原告の訴状に原告住所の記載がないからです。原告は勤務している法律事務所の所在地を訴状に記載していると述べていますが、訴状には法律事務所の名称の記載はありません。記載されているのは「送達場所」の永田町の雑居ビルです。原告は「弁護士」として訴えたのではなく「個人」として訴えたのであれば個人の住所を記載する必要があります。個人で訴えた場合でも勤務先・就業先を原告住所とはできないはずです。

ある弁護士さんに、この訴状を見ていただきましたところ、東京都千代田区永田町に住む小倉さんが裁判をした。これ以上読み取ることはできないとのこと

(原告の主張)

原告は準備書面で、①弁護士は住所の記載は不要 ② 民事訴訟法は「訓示規定」③ 被告に住所を知られたくない。という趣旨を主張しておられます。

(他の弁護士の訴状)

弁護士が原告になった訴状を資料として提出してあります、原告になった弁護士は個人の住所を記載しています。

(裁判の遅れは被告の責任)

原告は本件裁判の遅れは「法に素人な被告であるから遅れた」と準備書面で申されています。本件裁判の遅れは私のせいだと書面で述べておられます。

仰るとおりです。 

法に素人だからこそ原理原則を守りたいのです、どこの誰から訴えられたが一番重要な点だと思っております。

原告に住所を出せと求めても一切出されませんでした。本件裁判が遅れた原因は原告ではないのですか。

(被告の不利益)

原告が住所を出さない事で被告に不利益なことがあるでしょうか、被告にも裁判を受ける権利があります。それは反訴です。では送達場所の永田町の雑居ビルを原告住所として反訴できるでしょうか、裁判所は受け付けるでしょうが、では反訴して請求が認められて、執行となった時にその雑居ビルを差押さえできるでしょうか、ビルのオーナーは1階の中華屋さんです、他人のものを執行できません。これが原告の狙いではなかったかと

(法に素人だから)

法に素人の被告だから裁判が遅れたと原告は述べていますが、法のプロだけの裁判であれば裁判が進むのでしょうか 

法のプロだけであれば本件はとっくに終わっているでしょう

(令和3年(ワ)第5339号 損害賠償請求訴訟 東京地裁民事第4部)

別件ですが令和3年(ワ)第5339号 損害賠償請求訴訟、これは原告が個人として約30人に対して行った裁判です。訴状には、いつものとおり「送達場所」のみが記載されています。雑居ビルの9階です。

この裁判の被告のひとりにお話しを伺うと、裁判所から訴状が送られてきて原告の住所など気にもしませんでした。裁判所がきっちり原告の本人確認をして送ってきたと思っていました。裁判所を信用していました、と述べました。

被告の代理人は、原告の住所がどこであるかを調べるよりも早く本案に入ったほうが被告の利益になると考えていますと答えました。

(法のプロの裁判所はどのような対応か)

本件、第1回口頭弁論期日は平成31年3月11日に行われました。裁判所から事務連絡があり第1回目の口頭弁論はぜひ出頭してもらいたいとの電話連絡でした。第1回口頭弁論は被告は欠席しても構わないはずと告げると「必ず来てほしい」との事、私が「訴状に原告住所の記載がないから行かない」というと「私が良く知っている人なんですよ」と言ったのです。私が(裁判所)が良く知っている人なら訴状に原告住所は不要であるということです。

(第1回口頭弁論期日 平成31年3月11日)

第1回口頭弁論期日、冒頭に私が「原告はどちらにいらっしゃるのですか」「訴状に原告住所がありませんが・・」「これ裁判は始まっているのですか」と裁判長に問うてから、本日まで4年、争点整理もなく指導、指示もなく半年に1回程度の書面の提出をするだけでした。

(なぜ第1回目に出頭させたか)

第1回口頭弁論で被告が原告住所の件を言わなかったら被告は認めたこととなり裁判は進みます。だからどうしても第1回口頭弁論に本来被告は欠席でも構わないものを出頭させてちゃっちゃと終わられたかった。原告の要望を斟酌したのか

(令和3年(ワ)第5339号 損害賠償請求訴訟 東京地裁民事第4部 判決)

令和3年(ワ)第5339号・判決が下されました。東京地裁第4民事部は原告送達場所の雑居ビルを原告住所として当事者目録に記載しました。

(画期的な判決)

これから、裁判をする上で訴状の原告住所など書く必要もない。勤務先、就業場所、アルバイト先、の所在地を記載すればよいのです。裁判所や相手方からの書面が届けばよいと裁判所が認めた画期的な判決です。はっきり言えば裁判所は原告の住所など見てもいなかったのです。

これで原告は住所を隠し反訴してもムダにし、裁判所をまきこんで多くの被告から金員を得たのではないですか?

(結 語)

以上は第4民事部の事案です。判決を受けた被告のみなさんが別に住所のことなど拘っていないといえばそれまでです。

本件は第42部が担当です。第1回口頭弁論から約4年間も審議をいただいており第4民事部のようなことはないと思います。

最後に公正な判断を求め意見陳述とします。ありがとうございました。

原告 小倉秀夫弁護士 意見陳述(要旨)

提訴以前に和解交渉を行うのは通常の弁護士業務である。懲戒を出されるものではない。不当懲戒とは大量、重複、懲戒事由を記載しないものと被告はいうが過去にも大量以外で認めらたケースが存在します。被告の懲戒は「一見して懲戒事由にあたらない」

住所が未掲載で反訴、強制執行に差し支えるとのことですが書面が送達可能であればそれで反訴は可能です。弁護士が住所を出さなくてもよいのはオウム事件の坂本堤弁護士の事件のようなことがあったから認められている。反訴は可能である。強制執行ですが私は賃貸物件に居住しており住所を記載したとしても住所の差し押さえは不可能です。

弁護士が原告で訴訟提起する場合「送達場所」さえ記載すれば原告の住所は不要である。認められた訴状・判決文