弁護士非行懲戒専門ブログです
弁護士の懲戒処分を公開していますが、懲戒処分とは所属弁護士会
が所属の弁護士に対して出すものですが、処分された弁護士は日弁連に再度審査を求めます。そこで懲戒処分自体を取り消すことが、宇都宮日弁連会長になり多くなりました、
先月もありました。また業務停止の月数も減るようになりました
何年もかかってやっととった懲戒処分ですが簡単に処分なしになります
本日は長くなりますがご辛抱ください
さて今月、日弁連で懲戒処分がナシとされたのは
横浜弁護士会の佐藤修身弁護士です
では横浜弁護士会が出した戒告処分の懲戒処分の要旨です
正確な懲戒要旨
懲戒処分の公告
横浜弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下の通り
通知を受けたので懲戒処分の公告及び公表に関する
規定第3条第1号の規定によりする
公告
1 懲戒を受けた弁護士
氏名 佐 藤 修 身
登録番号 19036 横浜弁護士会
事務所 横浜市中区本町
2 懲戒の種別 戒 告
処分の理由の要旨
被懲戒者は2008年4月13日、懲戒請求者の強盗致傷被疑事件の
被疑者国選弁護人に選任された。
被懲戒者は同月17日40分ほど懲戒請求者に接見し、同日夕方、
懲戒請求者の元妻に電話をして
事件内容と懲戒請求者の示談意思とを伝え謝罪に出向いてもらうこと、
被害者の示談意思の有無を
聞き取りその結果を被懲戒者に連絡してほしい旨依頼した
しかし被懲戒者はその後同月30日までの間,一度も接見に行かず、
また一度も懲戒請求者の
元妻に問い合わせの連絡を入れず、自らも示談活動をしなかった。
また被懲戒者は担当検察官と電話で連絡を取ったり面会を求める等の
活動を全くしなかった
被懲戒者の上記行為は被疑者国選弁護人に期待されている弁護活動としてははなはだ不十分であったと言わざるを得ず、
弁護士職務基本規定第46条及び第47条に違反し弁護士法第56条第1条に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する
4 処分の効力の生じた日 2009年9月4日
2010年1月1日 日本弁護士連合会
参考
弁護士職務基本規定
刑事事件について
第四十六条
弁護士は、被疑者及び被告人の防御権が保障されていることにかんがみ、
弁護士職務基本規定
刑事事件について
第四十六条
弁護士は、被疑者及び被告人の防御権が保障されていることにかんがみ、
その権利及び利益を擁護するため、最善の弁護活動に努める。
(接見の確保と身体拘束からの解放)
第四十七条
第四十七条
弁護士は、身体の拘束を受けている被疑者及び被告人について、必要な接見
の機会の確保及び身体拘束からの解放に努める。
の機会の確保及び身体拘束からの解放に努める。
国選弁護人の容疑者らに対する対応について非行であるとしたもの
それでは日弁連の苦しい言い訳をご覧ください
審査請求人は戒告された弁護士のことです
採 決 の 公 告
横浜弁護士会が2009年9月4日に告知した同会所属弁護士佐藤修身会員
(登録番号19036)に対する懲戒処分(戒告)について同人から行政不服審査法の規定による審査請求があり本会は2010年6月15日弁護士法に基づいて
以下の通り採決したので懲戒処分の公告及び公表に関する規定第3条第3号の規定により公告する
記
1 採決の内容
(1) 審査請求人に対する懲戒処分を(戒告)を取り消す
(2) 審査請求人を懲戒しない
2 採決の理由の要旨
(1)
刑事被疑者の国選弁護人は被疑者の権利及び利益を擁護するため最善の弁護活動に努めることが求められその活動が被疑者の権利及び利益を擁護するという観点から極めて不十分である場合には弁護士としての品位を失う非行があったものというべきである
(2)
審査請求人は2008年4月13日(以下特に断りのない限り日付けは2008年である)に懲戒請求者の国選弁護人に選任され5月2日に懲戒請求者が起訴されるまでの間に4月17日と起訴前日の5月1日の2回接見しただけであるが懲戒請求者からは4月17日から同月29日まで接見希望が伝えられていなかったであるからこの間審査請求人が接見をしていなかったとしても強く非難することはできない
また4月29日に懲戒請求者から接見の希望が伝えられると翌30日には
接見はできなかったものの接見には就くとともに5月1日には接見を
していることから審査請求人には接見希望があれば速やかに接見する意思があったものと推測される
これらの事情を考慮すると審査請求人は被疑者である懲戒請求者の権利及び利益を擁護するために必要な接見の機会の確保に努めるべき義務を果たしていなかったとはいえない
(3)
審査請求人は被疑者弁護活動中に示談に向けた弁護活動を何ら
行っていなかったが、それは審査請求人が懲戒請求者の累犯前科をふまえ起訴は免れないとの見通しを前提に示談を成立させる緊急の必要性はないと考え、また懲戒請求者の内妻が相手方に示談の意思があるかどうかを確認して連絡するとの言動を信じて、その刑事弁護人としての判断及び弁護活動が不当、不十分とはいえず、ましてや懲戒請求者の内妻がとることを懲戒請求者に止められていたとうのであるから被疑者である懲戒請求者の権利及び利益を擁護するという観点から考えても審査請求人の弁護活動が不十分であったとはいえない
(4)
その他審査請求人は担当検察官に連絡をして見通しを聴き起訴罪名に
対する意見を述べたりしているのであるから弁護活動を何らしていないとは言えない
(5)
以上の次第であるから審査請求人が国選弁護人にふさわしい最善の
弁護活動をしていたとは言い難いものの、被疑者である懲戒請求者の権利及び利益を擁護するという観点から考えて極めて不十分な弁護活動であったとまでいえず弁護士としての品位を失うべき非行があったとまでは認められない
よって横浜弁護士会がした懲戒処分を取り消し審査請求人を懲戒しないこととする
3 採決が効力を生じた年月日
2010年6月18日
2010年8月1日 日本弁護士連合会
最後まで見ていただきましてお疲れさまでした
それぞれ感想があると思います
これやったら弁護人なんていらんやないかと思う方
接見希望したらすぐに行くべきだ、たとえGWでもと思う方
いろいろだと思います
結局、
この程度では国選弁護人に対して懲戒処分にはならんということです
日頃、被疑者の人権がどうのこうのというのはいったいどうなったか
です。