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東京弁護士会の広報誌「リブラ」に掲載された弁護士の懲戒処分の公表
当然、東弁の所属弁護士のものです。「自由と正義」よりも早く掲載され内容も自由と正義より詳細になっています。自由と正義は9月頃の予定です。
 
高すぎる弁護士報酬(任意整理)
1055万円であるところ2200万円の報酬を受領した。
しかも別途の着手金が1000万円
弁護士の報酬は現在は自由化になっていますがそれでも自分の事務所の報酬基準があり依頼者に見せ説明をして依頼者の納得を得て委任契約をしなければなりません
 
最近、弁護士の仕事がないがバブルの時の生活スタイルを変えることはできない。そして弁護士業を続けていればそのうちきっと棚からボタ餅のようなおいしい仕事があるかもしれない。しかし、そのうちあるかもしれないから弁護士業を続けるのです。でっかい報酬の仕事で一発逆転だ、これで借金返せるゾ!
そんなおいしい仕事がないのなら、おいしい仕事を作ってしまえということもありますから十分に注意してください。
 
この懲戒処分は1000万円よけいに儲けて業務停止1月です、
依頼人は破産した人ですから今さら金返せとも言えないでしょうし、報酬が高いから返してくれと弁護士会や他の弁護士に言っても依頼人を助けません。
人の商売、仲間の商売のジャマは決していたしません。
この程度の懲戒処分では新聞やテレビに載ることもありません。
誰も何も言いません。早い話がやったもん勝ちということです
  
【処分の公表】
被懲戒者  浅野憲一 (13843) 浅野綜合法律事務所
懲戒の種別   業務停止1
効力の生じた日  201358
(懲戒理由の要旨)
被懲戒者は関連する株式会社2社から着手金1000万円(消費税別)弁護士報酬金を依頼者の得た経済利益の13%、経済的利益は自己の弁護士報酬基準より算定するとの約定で倒産整理を受任した。
被懲戒者は着手金として1000万円(消費税別)を受領した後任意整理に着手し配当原資として170,933,799円を回収し回収報酬金として22,010,066円(消費税別)を受領したがその後依頼会社2社は破産手続きに移行し破産管財人のもとで法的処理が行われた。
被懲戒者の報酬基準には任意整理について「事件が清算により終了した時」の報酬について定めがあり、これによれば回収金17093,799円の場合、清算終了の際の報酬金は10,550,000円であるところ被懲戒者は破産手続きの開始によっていずれも任意整理の目的を遂げず、また配当も一部債権者に対してしか実施されていなかったにもかかわらず、同人の定める報酬基準の2倍を超える回収報酬金を受領した。
任意整理における回収金は債権者に対する配当原資となるものであるから弁護士報酬は債権者の立場をも考慮して適正妥当な額を決定すべきであり、依頼者との合意があれば不相当な額の報酬も許容されるものではないと解されるところ被懲戒者は1000万円(消費税別)という高額な着手金を受領していることに加え任意整理手続きが完了しないまま破産手続きに移行したにもかかわらず回収報酬金として被懲戒者の報酬基準の2倍を超える22,010,066円(消費税別)を受領したものである。
任意整理受任から回収報酬金受領までの期間が7か月間で特別の労力を要する事情もない本件において被懲戒者が受領した弁護士報酬額は事案の実態からみて適正、妥当とは言い難いものであり自己の定めた報酬基準を逸脱して多額の報酬を受領した被懲戒者の行為はきわめて不適切であり弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
                    201358
                東京弁護士会会長      菊池裕太郎