弁護士自治を考える会
弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌【自由と正義】2013年7月号に掲載された弁護士懲戒処分の要旨・兵庫県弁護士会  有田尚徳弁護士の懲戒処分の要旨 
神戸新聞 の報道
承諾なく文書送付 兵庫県弁護士会が戒告処分
 相手方の代理人弁護士の承諾なしに直接本人に文書を送付したとして、兵庫県弁護士会が姫路市の有田尚徳弁護士を戒告処分としていたことが分かった。 処分は3月29日付。日弁連によると、有田弁護士は2011年7月、土地所有者の代理人として相手方に残土の撤去を求めていたが、相手方に代理人が選任され、直接の連絡を控えるよう求められたにもかかわらず、文書を送付するなどし、弁護士職務基本規程に違反したという。有田弁護士は取材に対し「答える必要はない」としている。(神戸新聞 718日)
懲 戒 処 分 の 公 告
兵庫県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士
氏 名     有 田 尚 徳
登録番号    14786
事務所     姫路市三左衛門堀東の町
        有田法律事務所   
2 処分の内容    戒 告
3 処分の理由
被懲戒者は201011月頃、懲戒請求者に対しAの代理人としてA所有の土地上に存置されている残土等を撤去するように求めていたところ、B弁護士から同年129日付け書簡によりB弁護士が懲戒請求者の代理人に就任した旨の連絡を受けたにもかかわらず、懲戒請求者に対し2011221日付け文書及び同年317日付け文書を直接送付して残土等の撤去を求めた。さらに被懲戒者はB弁護士から同月31日付け文書により懲戒請求者にはB弁護士が代理人として就任しているので懲戒請求者に直接連絡を取ることを控えられたい旨の申出を受けたにもかかわらず懲戒請求者に対し同年714日付け文書を直接送付して残土を撤去するように求めた。被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規定第52条に違反し弁護士法第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分の効力を生じた年月日 2013329日 20137月1日   日本弁護士連合会
 
(相手方本人との直接交渉)
弁護士職務基本規定「第五十二条」
弁護士は、相手方に法令上の資格を有する代理人が選任されたときは、正当な理由なく、その代理人の承諾を得ないで直接相手方と交渉してはならない。