弁護士自治を考える会
弁護士の懲戒処分を公開しています。2013年7月号 自由と正義に掲載された弁護士懲戒処分の要旨
第二東京弁護士会の木村峻郎弁護士の懲戒処分の要旨
処分理由 相続に関して利益相反行為
2人からの委任を受けても2人が利害対立する可能性もあったにもかかわらず代理人となり法律行為をしたもの
懲 戒 処 分 の 公 告
第二弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士
氏 名 木村峻郎
登録番号 16519
事務所 東京都新宿区西新宿 アイランド新宿法律事務所
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由
被懲戒者は懲戒請求者の亡父が生前懲戒請求者の兄A及びAの妻らの預金口座に送金した約27億円に関する国税局の調査について2004年12月16日までに懲戒請求者及びAから国税局への対応を受任した。その際、被懲戒者は上記送金分がAに対する預託金又は貸金として相続財産となるのか。あるいはAの妻に対する贈与なのか懲戒請求者とAとの間に利害対立が生じるおそれがあったにもかかわらず、懲戒請求者及びAに対し辞任の可能性その他の不利益を及ぼすおそれのあることを説明しなかった。また被懲戒者は2005年12月7日の打ち合わせ時に上記送金分の扱いに関して懲戒請求者からAに対する複数の要求が出され両者間の利害対立が現実化したにもかかわらず、その後も上記送金分の扱いに関する国税局の更生決定に対して異議申立てをする等、懲戒請求者の代理人として手続を進め、2008年8月末頃まで辞任しなかった。被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規定第32条及び第42条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分の効力を生じた年月日 2013年3月26日 2013年3月1日 日本弁護士連合会