弁護士の懲戒処分を公開しています
201312月「日弁連広報誌・自由と正義」に掲載された弁護士の懲戒処分の要旨・第二東京弁護士会の大貫憲介弁護士の懲戒処分の要旨
業務停止1月から戒告に変更となった変更の要旨
大貫弁護士は離婚事件・外国人の入管・労働事件で有名な弁護士です。
 
新聞報道がありました。2010914日毎日新聞
 
懲戒:訴訟の権利乱用、大貫弁護士を処分--第二東京弁護士会
 
依頼者のフィリピン人女性の強制退去を免れるため、自分の認識と異なる訴訟を起こしたとして第二東京弁護士会は13日、大貫憲介弁護士(51)を業務停止1カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分は3日付。大貫弁護士は日本弁護士連合会に不服を申し立てるという。大貫弁護士は外国人の人権問題への取り組みで知られる。 同弁護士会によると、大貫弁護士は06年3月ごろ、日本人男性との偽装結婚を疑われたフィリピン人女性から、自身と子供の強制退去を免れるために訴訟を起こすことを依頼されて受任。結婚に実態があると認識しながら、8月、夫に子供との親子関係がないことの確認を求める訴訟を起こさせ裁判を受ける権利を乱用したという。 大貫弁護士は取材に「依頼内容を実現するために必要な訴えで、権利乱用に当たらない」と主張している 
(毎日新聞)
 
依頼者のために奥の手、秘策を使った大貫弁護士
大貫弁護士は日本弁護士連合会に不服を申し立てるという。
不服がちょっと認められたということです。
依頼者のためなら構わないではないかという評価とここまでやるのは弁護士としていかがなものかという評価に分かれます。
少し長くなりますがお読みください。(前文は省略します)
 
 

裁決の公告(処分変更)

氏 名         大貫憲介
登録番号        21200
第二東京弁護士会
   記
1 採決の内容
審査請求人に対する懲戒処分(業務停止1月)を変更する。
審査請求人(大貫憲介)を戒告する。
2裁決の理由の要旨
(1)本件は外国人女性Aと日本人男性Bの婚姻が偽装であり戸籍上Bの子として記載されているCBの子ではないところ審査請求人はその事実を知りながらACに対する強制退去を免れさせるためにBに対してCBの戸籍から抜くための手続きである、裁判所に出頭する必要はないなどと申し向けてBを裁判期日に出頭させず訴えを却下する旨の判決を不法に取得しこれを東京入国管理局横浜支局(以下入管という)に提出してACの不法滞在を助長しようとしたとして懲戒請求がなされた事案である。
(2)しかるに東京高等裁判所の判決を踏まえて審査した結果、審査請求人にABの婚姻が偽装でありCBの子ではないことの認識がなかったこと、Bは親子関係不存在確認請求訴訟(以下本訴訟という)の目的が親子関係を否定しない判決を得ることにあると理解していたことなどが認定できる。
そうすると審査請求人はABとの間に戸籍上CBの推定を受ける嫡出子であり、その親子関係についても争いがないにもかかわらず、またBCとの間の親子関係を否定しない判決を得る目的で本件訴訟を提起するyと理解していたのにBが真に求める裁判と相反する請求の趣旨を記載した親子関係)不存在確認請求事件の訴状を審査請求人の委任者であるAの反対当事者となるBのために作成し裁判所に提出させたのであり、しかも審査請求人は却下判決を得るために本件訴訟を提起したのである。つまり本件訴訟は真に親子関係について争いがあり、その解決を目的としてなされたものではなく、実際は訴状に記載された請求の趣旨とは異なる目的で便宜的に利用したものというべきであり、審査請求人のこの行為は裁判の公正及び適正の実現に努める義務を規定した弁護士職務基本規定第74条に違反する。さらに審査請求人は裁判の公正と適正手続に反して入手した判決書を使い弁護士作成の意見書を入管に提出したが、これはあたかも法的に正しい意見を述べたものと誤解させようとするものといわざるを得ず弁護士として許容される方法とはいい得ない。
(3)以上の審査請求人の行為に対する責任は重大であり弁護士法第56条ファ第1項の品位を失うべき非行に該当する。
しかしながら審査請求人にはCBの子ではないことの認識がなかったことがその要因となっていることを考慮すると、審査請求人を業務停止1月の処分とした第二東京弁護士会(以下原弁護士会という)の判断を変更し審査請求人を戒告とするのが相当である。
(4)なお本件には訴訟手続きを不正に利用して判決を取得しそれを不当に利用し入管行政を混乱させた責任を軽視できないとして原弁護士会の懲戒処分を相当とする反対意見、審査請求人の行為は本件で示された入管行政との関係及び確定した東京高等裁判所の判決からすれば『品位を失うべき非行』にあたるとは必ずしもいえないとして原弁護士会の処分は取り消すのが相当であるとする反対意見があった。
3 採決が効力を生じた年月日
20131023日  
2103121日  日本弁護士連合会
 
相手と示し合せて裁判を提起し判決を得る手段です。
普通は争いがあるから裁判をするのですが争いがないのに裁判をして判決を取って何かの目的に利用する方法はよく行われています。相続事件や不動産の名義変更などで双方争いがなくても判決を得て職権登記になれば税金や司法書士の手数料が不要になるからです。わざと欠席させたり相手の主張を反論することなくその通りですと認めてすぐに判決を得るのです。
これからこの方法はバレたら弁護士は戒告処分になる可能性があるということです。しかし依頼者、双方とも利益があるので依頼者からバラすことはまずありません。裁判官が『あんたら八百長?』と聞くこともできず、聞かれても八百長と言う訳もなく逆に先生さすがです!と誉めてくれるでしょう。
過去に京都であった相続事件で原告側お父さん弁護士、被告側息子弁護士という裁判があり懲戒が出され戒告となっています。業務停止処分になるのならこの禁じ手は使えませんが大貫先生の頑張りで戒告になりましたのでこの秘策はこれからも続くでしょう。
 
 
大貫憲介弁護士は2回目の懲戒処分となりました
 
弁護士名
大貫憲介
登録番号
21200
所属弁護士会
第二東京
法律事務所名
さつき法律事務所
懲戒年度
20088
懲戒処分種別
戒告
処分理由の要旨
預かり金を自らの報酬にした
処分要旨詳細リンク
 
 
 
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