≪弁護士懲戒請求・異議申立の出し方 ①≫
弁護士に非行があれば弁護士の所属する弁護士会に懲戒請求を出してくださいと日弁連元会長の宇都宮健児弁護士はNHKのテレビ番組で発言をしました。
「弁護士に非行があれば懲戒を出してください」と発言しましたが「処分をする」とは言っていません。毎年約2000件を超える懲戒請求が弁護士会に出されていますが実際、処分になるのは約100人です。
一般社会の企業や会社の従業員が不祥事や法律違反行為を行った場合、まずその会社が被害を受けた人に謝罪に訪れたり、素早い対応をします。また≪苦情は企業の宝≫という発想で苦情を糧にして企業体質を改善したり、二度と不始末を起さないようコンプライアンスの徹底などを図ります。
また、お客様センター、カスタマーセンターなどで苦情を受け付け素早い対応をすることがこれからの企業の生きる道との考え方は既に大企業では一般的です。
他社とは違うサービスや苦情対応をしますというのが
宣伝になっていたりします。
それでは弁護士会はどうでしょうか。
弁護士会には苦情受付や市民窓口という一応苦情を受ける部署がありますが
苦情を出された弁護士にその申し立てた苦情が行くことはまずありません。受付で止まります。苦情処理係りは「あなたの考えすぎです。」「あなたの思い過ごしです。」「裁判というのはこんなものです。」「弁護士に苦情を訴えて勝てると思いますか」と言われ納得いかない説得をされてあきらめて帰ってくるのが大勢です。苦情係りがその場から電話をして「先生こんな苦情が出されています」とは言ってくれません。
第二東京弁護士会や大阪弁護士会が苦情が3回になって初めて苦情を出された弁護士に連絡することになっています。
つまり3回目までは何もしないということです。
「文句があるなら懲戒請求を出してください」という苦情係りもあります。
文句があるなら書面で書いてこいという偉そうな態度です。苦情係りもめんどくさいのでしょう。あんたなんかに構ってられません。文書出せというと
ほとんどが書けないでしょうし、綱紀委員会で棄却すればいいのですから
弁護士会の窓口で苦情ですというとゾンザイな扱いになります。
こんな業界がありますでしょうか。
困ったことがあって弁護士に助けてくれと事件を頼んだ。すると弁護士は高額な報酬を取ったり事件を放置したり預り金や和解金を横領されてしまい途方に暮れてようやく苦情を所属弁護士会に言うと「書面できちんと書いてこい」というのです。
成年後見人などを依頼した方は高齢の方です。懲戒請求者など書けますでしょうか?法律に詳しくないから弁護士に委任をしたのです。その弁護士が事件放置や使い込みをした挙げ句、「文句があるなら懲戒請求をしてみろや~」なのです。弁護士業界は依頼者をお客様というまず考え方はありません。「おれ様がやってやってる」という考え方です。
最近、弁護士のホームページを見ると「敷居を低くしました」という文言が
あふれています。敷居は低いがレベルも低い。倫理も低い事務所がたくさんあります。
今どき、懲戒処分者が右肩上がりの業界は弁護士業界以外にありません。
たった3万3000人の業界で日弁連は統率も取れず、弁護士は法曹倫理やコンプライアンスも守る気持ちも無い業界です。弁護士会は「仕事くれ、仕事くれ」といいますが、所属の弁護士が不法行為をしても何もしてくれません。依頼したあなたの自己責任としかいいません。運が悪かったですねでオシマイです。
京都弁護士会の元会長が元依頼人に路上で刺されてケガをしたという事件が昨年ありました。元依頼者は京都弁護士会に弁護士の怠慢な事件処理を苦情申立てしましたが京都弁護士会の市民窓口はまともに取り合ってくれませんでした。元会長を刺したあと懲戒請求という制度を初めて知ったと裁判で述べています。京都弁護士会は懲戒制度というものがあると説明もしなかったようです。裁判でも被告人の京都弁護士会元副会長の弁護士が陳述しています。
被害の救済は一切しません。被害救済は一切しませんが「仕事くれ」です。
被害者が自分の被害の救済をしたかったら自分で別の弁護士を立てて裁判をしなければなりません。
仲間を訴える弁護士はいません。
そのような業界です。
依頼者や被害者より仲間を大事にする業界です。
懲戒請求をしても審議するのは仲間の弁護士です。司法修習の同期やゴルフ仲間や貸し借りのある人や同じイデオロギーを持った仲間です。2000件の懲戒が出されても100件しか処分がないのはこういうことです。
弁護士会の綱紀委員会はあなたのため被害者のためにあるものではありません。あくまでも会費を払ってくれている弁護士のためにあるのです。
弁護士会は一般市民のためにあるものではありません。弁護士の会費で成り立っている業界団体ですから、弁護士のためにあるものです。弁護士を護るためにあるのが弁護士会でそれでも守れない弁護士のみが処分を受けるのです。
それでも懲戒請求を出しましょう!
なぜなら、懲戒請求がなければ弁護士会は苦情も懲戒も出ない素晴らしい弁護士会だと宣伝をします。弁護士は反省もなければまた同じ非行を繰り返すでしょう。懲戒を出された弁護士は回答書や弁明書を出さなければなりません。これはけっこうめんどくさい事でもあります。また弁護士の能力が見れるところでもあります。レベルの低い弁明書を出せば弁護士会内部で笑いものになります。非行が事実なら弁護士に懲戒を出しましょう。
前置きが長くなりました。
それでは懲戒請求書の書き方です。参考にしてください。
(以下 次記事)