弁護士が1100万円着服=業務停止5カ月―札幌– 時事通信(2015年3月25日)

 依頼者に管理を任されていた銀行口座から約1157万円を着服したなどとして、札幌弁護士会は25日、同会所属の越前屋民雄弁護士(68)を業務停止5カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分は23日付。
 札幌弁護士会によると、越前屋弁護士は2012年1~11月、相続事件で依頼者から管理を任されていた口座から11回にわたり、計約1157万円を引き出した。また、発覚後の13年8月には綱紀委員会に対し、「預かり金の1000万円を貸すことを依頼人が承諾していた」とする虚偽の書面を提出した。 
[時事通信社]

この越前屋弁護士には懲戒処分の他に似たような内容で(2014年5月26日)『戒告』処分があります。戒告処分が甘いということで異議申立が出たのなら日弁連での処分の変更ということになるのですが、新たに懲戒処分となったのはなぜでしょうか
以下は私の推測です。たぶん当たってます。
>綱紀委員会に対し、「預かり金の1000万円を貸すことを依頼人が承諾していた」とする虚偽の書面を提出した。
越前屋弁護士が綱紀委員会を騙して戒告を取った。
綱紀委員会に出した弁明書の嘘が札幌弁護士会にバレて今回の懲戒処分になったのではないかと思います。
弁護士に懲戒請求を出すと対象弁護士が綱紀委員会に弁明書を出します。弁明書を懲戒請求者に公開しない弁護士会もあり、弁護士の弁明も虚偽の内容もかなりあります。綱紀委員会は弁護士を庇う方向にありますので弁明書を信用します。懲戒請求者が虚偽だという反論の機会もない弁護士会や虚偽だと言っても弁護士会には調査権限がないと逃げるところもあります。これが弁護士自治です。
だいたいこの件で戒告しか出さなかった札幌弁護士会がおかしいのです。札幌弁護士会は恥かしくないのでしょうか?
甘い処分を出したこと。弁護士の嘘を見抜けなかったこと
依頼者に金を返さなかった(遅かった)=戒告
綱紀にウソの弁明をした=業務停止5月
どっちが大事なことでしょうか?!
もし別件だったら、2件目であり弁護士会が刑事告発すべき内容ではないでしょうか。返済したから告発しないというのでしょうが
有名な先生に厳しい処分などは土台無理な話か・・・
懲 戒 処 分 の 公 告
札幌弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士
氏 名          越前屋民雄
登録番号         18329
事務所          札幌市中央区南1条西13丁目
             越前屋法律事務所
2 処分の内容      戒 告
3 処分の理由の要旨
被懲戒者は20112月懲戒請求者及びAから遺産調査及び遺産を現金化した上で懲戒請求者又はAの口座に送金することを主な内容とする事件処理を受任した。被懲戒者は2012411日までに遺産調査及び現金化を終了させ現金化した遺産合計44441564円のうち33438204円を同年1127日までに数回に分けて上記口座に送金したが弁護士費用等を清算した残金10466550円を2013527日まで送金しなかった。
被懲戒者の上記各行為は弁護士職務基本規定第45条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
 
4 処分の効力を生じた年月日
 2014526
20149月1日   日本弁護士連合会
 
弁護士職務基本規定
45条(預り金等の返還) 弁護士は、委任の終了に当たり、委任契約に従い、金銭を清算したうえ、預り金及び預り品を遅滞なく返還しなければならない