弁護士自治制度 「綱紀調査の実態」  

連載2回目

「綱紀調査の実態」連載、今回2回目の配信になります。

今回と次回は、弁護士会で「どのようなことが起きていたのか、また存在するのか」に対し、事実を一例としてお伝えします。

 

東京弁護士会

これは、前回記事 の「綱紀審査会議決書に署名印鑑が無い」 経過に存在する原弁護士会の綱紀調査による経過事実です。

 

記事 弁護士自治制度 「綱紀調査の実態」 初回

書庫 「懲戒請求綱紀調査の提言」 

 

 この事案の懲戒請求者は、懲戒制度が初めてであり、どのような仕組みかも詳細は分かっていませんでした。しかしながら、直近に裁判を経験したことから「書面で残す」習慣がついていたようです。

 

 懲戒請求調査期間中、被調査人の職務行為で非違事象を新たに確認した為、綱紀委員会へ「懲戒の事由追加」書面を、提出しました。

そしてこの直後に懲戒請求者は、事由を受理しているのか否か問合せます。これに対する綱紀委員長の回答がこちらです。

 

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この回答は如何様にも、「懲戒の事由」の追加されたことは明らかです。そして東京弁護士会綱紀委員会はこの回答後、1ヶ月で棄却議決(議決書日付)を行いました。

ところがこの議決書では、追加受理したとする事由がどこにも記載されていません。

議決書「認定した事実及び判断」に記載されないどころか「懲戒請求者が懲戒を求める事由の要旨」も、追加された懲戒事由 は、一切記載されないのです。

 

この疑義に対し、懲戒請求者は綱紀委員会宛に「問合せ書面」を送ります。

すると、議決後のためか、東京弁護士会会長が回答してきました。

 

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どういうことなのでしょうか?

綱紀委員会が懲戒事由追加を受理したにも、議決書のどこにも記載されていない・・から綱紀委員会に懲戒請求者は質問したにも、綱紀関係者ではなく会長名で回答、「不服申し立ての手続き(※すなわち日弁連異議申出を指す)か別途懲戒請求をするか貴殿の判断」「非公開手続」を回答しました。

 

これは 懲戒制度において正しい調査進行 でしょうか。

懲戒事由を追加したものとして受理したと回答した綱紀委員会が、議決では一切その事由を記さない。「おかしい」と申し出れば、綱紀委員会ではなく会長が「異議申出か新たに懲戒請求するかについて判断は、貴方の問題・・」?!

 

パタンっと門扉閉める弁護士会。盾の使い方が、間違っていませんか?是正する、訂正する、一歩すら感じ得ない東京弁護士会如何な組織でしょうか。

 

 また、この事案では、議決した綱紀責任者や被調査人に途中から就いた代理人弁護士の立場や取り巻く環境など、奇異な関係も見え隠れし、まだまだ懐疑が多く存在する事案です。これは後日に記します。

他方、この懲戒事由ではこの時、東京弁護士会には不都合な時期だったのかもしれません。本件、守秘義務に関する請求事由でした。

ちょうど、東京弁護士会公設事務所の問題がひと段落した頃でしょうか、2012年。

 

書庫 弁護士に関する記事

 

日本弁護士連合会

メーリングリスト(掲示板)の公開設定等に関する調査報告書 (URL)

 

今回は弁護士つまり会員が大勢所属する大規模な弁護士会「東京弁護士会」です。そうかといって、懲戒請求件数が多いから、ケアレスミス、連絡ミスはある・・とは、あてはまりません。次回は、会員数が非常に少ない弁護士会でも、実際起きている不可思議な懲戒請求の実態について、本日入手した新たな情報を合わせた上で、お伝えしたいと思います。

 


「記者: 札幌SS,東京TT」