成年後見で1億円着服、弁護士に懲役6年 東京地裁

2016/10/7 日経

引用http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07H3K_X01C16A0CC0000/

 成年後見人として管理していた女性3人の口座から計約1億円を着服したとして業務上横領罪に問われた元弁護士、渡部直樹被告(49)の判決公判が7日、東京地裁であった。稗田雅洋裁判官は懲役6年(求刑懲役7年)を言い渡した。
 稗田裁判官は判決理由で「常習的かつ大胆な犯行で被害額が極めて多額。被後見人らを裏切り、成年後見制度に対する信頼も揺るがしかねない」と指摘した。
 判決によると、渡部被告は2011年6月~15年6月、成年後見人として財産を管理していた女性3人の口座から183回にわたって預貯金を引き出すなどし、計約1億1200万円を着服した。
 弁護側は「事件当時はうつ病で心神耗弱状態だった」として刑を軽くするよう求めたが、判決は退けた。
 
弁護士自治を考える会
昨日は渡辺直樹弁護士(愛知)が成年後見人で着服逮捕、今日は渡部直樹弁護士(元一弁)成年後見で1億円着服で懲役6年の判決、ああ~ややこし!
日弁連は被害者給付金制度を考えているようですが被害者一人500万円、弁護士一人に2000万円ですから、まったく足りません。ほんとうにお見舞金程度でお茶を濁そうとしていることがよく分かります。着服した金はほとんどがキャバクラに消えたようです。今回の事件は氷山の一角ではないかと思います。
着服額1億円で懲役6年は相場です。懲戒処分はありません。
渡部直樹弁護士(第一東京)は平成24年に以前からの「渡部直樹法律事務所」から「渡部田中法律事務所」という名に変更し法律業務を神田錦町3で行っていました。平成26年1月28日に同じ住所で「弁護士法人千代田さくら法律事務所」を新人弁護士と二人で設立します。渡部弁護士は代表社員でした。そして同年3月17日に自分だけ福島に行きます。福島市北区五老町で従たる事務所を開設します。半年後の9月29日に従たる事務所を廃止しました。
平成26年10月9日 請求で弁護士登録を抹消しています。逮捕が近いと感じたのでしょう。福島の事務所は閉鎖しましたが「弁護士法人千代田さくら法律事務所」はまだ若い弁護士が一人で続けています。
渡部直樹は元弁護士という肩書きですが、やったことは弁護士の時のものです。逃げ切れぬと元の事務所があった馴染みの神田署に自首した。
平成08年04月 司法修習生(第50期)
平成10年04月 弁護士登録(第一東京弁護士会)
平成10年~ 第一東京弁護士会業務対策委員会委員(第4部会)
平成11年~ 第一東京弁護士会少年法委員会委員
平成14年度 第一東京弁護士会常議員
平成15年01月~平成18年01月 最高裁判所司法研修所教官事務補助者
平成17年03月 渡部直樹法律事務所開設
平成18年度 第一東京弁護士会常議員
平成18年度 法政大学法科大学院兼任教授
平成18年~ 第一東京弁護士会刑事弁護委員会委員
平成19年度~平成20年度 第一東京弁護士会刑事弁護委員会副委員長
平成20年~ 日本弁護士連合会弁護士業務改革委員会幹事
平成20年12月~平成22年12月 千代田みらいくる会議(第4期)」委員
平成21年~ 第一東京弁護士会少年法委員会副委員長
平成22年~ 第一東京弁護士会刑事弁護委員会副委員長
平成22年12月1日 第一総合法律事務所加入
平成24年2月2日 渡部直樹法律事務所 開設
平成24年8月1日 渡部田中法律事務所に変更
平成26年1月28日 弁護士法人千代田さくら法律事務所 設立
平成26年3月17日 福島事務所開設
平成26年9月29日 廃止
平成26年10月9日 弁護士登録抹消 (請求)
今年の逮捕者・判決の出た弁護士
弁護士横領着服裁判の判決の相場
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