新型コロナ持続化給付金の差押えの可否

新型コロナ感染持続化給付金を差押する行為が増えています。債権者が裁判所に仮差押えを申立てれば、債務者の口座を差押えできます。

そもそも給付金とはコロナ感染を押さえるために店の営業に時短や酒の提供をやめてもらう補償金。この給付金でコロナ終息まで頑張ってほしい。終息後はまた営業を再開して儲けて税金を払えるようになってほしいという趣旨のものです。給付金は返さなくてもいいというわけではありません。給付金は収入となりますから申告しなければならず所得税は上がります。所得税を支払うため全額使うわけにもいかず生活費を除いて口座に保管する方もいるでしょう。

この給費金を差押えすれば、もう廃業、倒産しかない状態に追い込まれるのは必至です。当然、債権者から依頼を受けた弁護士は差押できないことは知っていながら差押の申立てをしてきます。

給付金の申請窓口に問い合わせをしたところ、弁護士からの仮差押の申立てがいくつかありますが、申請受付や給付を止めることはないとのことですが、裁判所で仮差押が決定されれば、裁判所に異議申立をして差押の取消を認めなければなりません。

日弁連や国、行政が給付金の差押はできませんと国民に公表、通知すべきではないでしょうか。

大江橋法律事務所HPより

新型コロナ持続化給付金の差押えの可否~神戸地裁伊丹支部令和2年11月19日決定 ~