紛議調停に関しての懲戒処分例
弁護士の業務対応、事件処理について、主に依頼者が所属弁護士会に紛議調停を申し出ることができます。
紛議調停で解決できる内容は報酬が不当に高いしかないようです。逆に弁護士が報酬を請求するために紛議調停を利用することがあります。弁護士によってですが紛議を出すことで効果がある内容もあります。
(書庫は書きかけです。新たな処分があれば追記します)

【弁護士への苦情の仕方】市民窓口、紛議調停、懲戒請求、弁護士会に「お客様センター」「カスタマセンター」はありません。

紛議調停の案内書・様式 (10)兵庫県弁護士会

懲 戒 処 分 の 公 告 2023年8月号

1 処分を受けた弁護士氏名 工藤一彦 登録番号 23635事務所 工藤一彦法律事務所 第二東京

2 懲戒の種別 戒告 3 処分の理由の要旨 

被懲戒者は、被相続人Aが懲戒請求者B及び懲戒請求者Cに財産の一部を相続させること及び遺言執行者に被懲戒者を指定すること等を記載した遺言書に関して、懲戒請求者ら、所属弁護士会の紛議調停委員会から再三の問い合わせがされたにもかかわらず、これを無視し何らの回答も行わなかった。4処分が効力を生じた日 2023年3月8日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2022年12月号

1 処分を受けた弁護士氏名 岩田賢 登録番号 26751事務所  岩田賢法律事務所 東京 2 懲戒の種別 業務停止1年 3 処分の理由の要旨 (1)被懲戒者は、遅くとも2016年3月頃、懲戒請求者Aから退職金差押手続を受任しながら、遅滞なくこれを処理せず、また、仮に差押手続を取りやめるのであれば、懲戒請求者Aと協議して対応を決定し、処理をしなければならないのに、懲戒請求者Aに何の相談もないまま申立てをしない状態を放置し、2017年8月24日の紛議調停期日において説明するまで何らの報告もしなかった。

(2)被懲戒者は、懲戒請求者らから預かっていた3000万円を超える預り金について、自己の金員と区別して適切に管理保管せず、事務所経費や生活費に流用し、また、懲戒請求者らから申し立てられた紛議調停の場において返還の約束をしたにもかかわらず、たびたび約束を違えて、紛議調停不成立後も420万円弱を返還しなかった。4処分が効力を生じた日 2022年7月14日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2023年8月号

1 処分を受けた弁護士氏名 小西博之 登録番号 26661 事務所 小西総合法律事務所 兵庫 2懲戒の種別 戒告 3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は2021年9月21日付けでAから所属弁護士会に対して紛議調停を申立てられ、紛議調停から呼び出しを受けたにもかかわらず、3回の調停期日全てについて、何ら理由を示さず出頭しなかった。

(2)被懲戒者は2021年12月20日付けでBから所属弁護士会に紛議調停を申立てられ紛議調停委員会から呼び出しを受けていたにもかかわらず、3回の調停期日全てについて、何ら理由を示さず出頭しなかった

懲 戒 処 分 の 公 告 2022年7月号

1 処分を受けた弁護士氏名沖田哲義 登録番号 14618 弁護士法人関門総合法律事務所 山口

2 懲戒の種別 業務停止6月 3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、2017年11月2日にAから債権差押命令申立事件等を受任したところ、取り立てた金額が金3000万円を超える部分全てを報酬とする旨合意していたことを確認する旨の条項を記載した2019年3月27日付け及び同年4月24日付けの合意書案をAに送付し、同年3月27日当時確定していた806万6000円及びその後第三債務者であるB株式会社からの送金があるたびに増えていき最大で8613万4000円に達する報酬を提示した。

(2)被懲戒者は、上記(1)の2通の合意書案を一方的にAに送付して署名押印を求め、上記(1)の報酬合意が成立していることを認めさせようとした。また、被懲戒者は、事件の処理の結果につきAに説明をし報酬についての協議をすることなく、取立金の中から被懲戒者が上記報酬合意に基づくAの取り分と主張する3000万円だけを一方的にAに送金し、紛議調停が成立するまで残余の取立金の精算に応じなかった。

(3)被懲戒者は、被懲戒者の預り金口座にB社から送金されAのために保管していた預り金について、2018年8月29日から2020年3月2日までの間15回にわたり合計4801万5216円をAに引き渡す以外の目的でAに無断で引き出して流用した。4処分が効力を生じた日 2022年2月14日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2022年8月号

1 処分を受けた弁護士氏名 藤ヶ崎隆久 登録番号 23569 事務所 藤ヶ崎法律事務所 東京

2 懲戒の種別 業務停止2月 3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、2016年12月6日、懲戒請求者から、配偶者であるAを相手方とする離婚及び婚姻費用事件を受任し、2018年2月28日、離婚給付の頭金として公正証書作成時にAに交付するため被懲戒者の預り金口座に330万円の送金を受け、同年3月1日に170万円を、同月22日に200万円を引き出し、そのうち330万円につき、公正証書作成のめどが立たなくなった同年4月以後も、預り金口座で保管しなかった。

(2)被懲戒者は、懲戒請求者から、2019年2月12日に上記(1)の事件の代理人を解任され、上記(1)の預り金の返還を求められたが、これに応じなかった。

(3)被懲戒者は、懲戒請求者との間で、上記(1)の事件の委任契約書により弁護士報酬を定額とするとの合意がなされていたところ、弁護士報酬についての説明や協議をしなかったにもかかわらず、懲戒請求者を相手方とする紛議調停の期日において、上記委任契約を上回る報酬を提示した。

(4)被懲戒者は、上記(3)の弁護士報酬の提示において、Aが請求していない金額を基に過大な経済的利益によって報酬を算出した。4 処分が効力を生じた日 2022年2月28日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2021年10月号

1 処分を受けた弁護士氏名 植田裕 登録番号 19496 事務所 植田法律事務所 山形

2 懲戒の種別  戒告  3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、懲戒請求者からAとの間の紛争に関する交渉を受任するに際し預かった売買契約書、領収書等について、2015年6月15日開催の所属弁護士会の紛議調停期日に出席し、同月20日に懲戒請求者に返還する予定である旨を述べたにもかかわらず、上記書類等を探し出せず、約1年間返還しなかった。

(2)被懲戒者は、懲戒請求者とAとの間で和解が成立した2015年6月20日以降、和解書その他関係書類の原本を、懲戒請求者に交付しなかった。4 処分が効力を生じた日 2021年4月27日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2021年8月号

1 処分を受けた弁護士氏名 髙島章  登録番号 22968事務所 髙島章法律事務所 新潟

2 懲戒の種別 業務停止6月  3 処分の理由の要旨 (2)被懲戒者は、2013年2月7日、懲戒請求者Bから受任していた損害賠償請求事件等につき和解が成立し、懲戒請求者Bに対し、2014年7月4日、同日時点までに相手方から振り込まれた和解金の合計額であるとする21万円につき弁護士報酬等を差し引いた残金16万4640円を支払い、同日以降については和解金の振込額が10万円程度貯まったときに連絡する旨の書面を送付したものの、和解金の振込額が再度の清算を約束した10万円に達した2017年5月29日以降も清算を行わず、代理受領した預り金の残額20万円について引渡しをしなかった。

(3)被懲戒者は、2017年10月20日頃、懲戒請求者Cから告訴代理の依頼を受け、弁護士費用として108万円を請求しこれを受領したが、同年11月16日、懲戒請求者Cから事件依頼を中止する旨の連絡を受けて事件処理を中断し、その後、懲戒請求者Cから相談料及び旅費を超える支払済み弁護士費用の返還の請求を受けたにもかかわらずこれに応じず、2018年9月18日、紛議調停手続において和解金を80万円とする和解が成立したがこれに基づく分割弁済を約定どおりに履行せず、2019年1月に懲戒請求者Cから懲戒請求を受けるまでの間及び所属弁護士会の綱紀委員会から調査を受ける過程で再三にわたり和解に基づく弁済が求められ、同年5月21日に裁判所から期限の利益喪失による一括弁済を命じる判決を受けた後も適切に対応せず、同年9月24日まで上記和解金額の支払をしなかった。4 処分が効力を生じた日 2021年2月18日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2021年3月号

1処分を受けた弁護士氏名 松本章吾 登録番号 39557 2 懲戒の種別  戒告  大阪

3 処分の理由の要旨

被懲戒者は、2014年11月29日、懲戒請求者からAについての補助等開始申立事件の委任を受け、翌日、着手金21万6000円を受領したところ、少なくとも2015年11月27日以降、懲戒請求者が被懲戒者の受任事務の遂行に不満を抱いており、被懲戒者に対して連絡を取ろうとしていたにもかかわらず、適切に対応せず、2016年3月19日に委任契約を解除されるまでの間、1年3か月以上にわたり、上記事件の申立てを行わなかった。また被懲戒者は上記事件に関し、懲戒請求者から預かった銀行通帳等のうち、一部を除いて委任契約が解除された後、紛議調停期日において返還するまで数か月返還を行わなかった。4処分が効力を生じた日 2020年9月24日 2021年3月1日 日本弁護士連合会

懲 戒 処 分 の 公 告 2021年5月号

1処分を受けた弁護士氏名 筧宗憲 登録番号17854事務所 弁護士法人筧法律事務所篠山事務所  兵庫

2 懲戒の種別  戒告  3 処分の理由の要旨 被懲戒者は、同人が代表弁護士である弁護士法人Aとの間で、2013年11月26日に締結された離婚訴訟の委任の契約書では報酬金について懲戒請求者の得た経済的利益の15パーセントとするとされ、経済的利益の額はA弁護士法人の弁護士報酬基準に定める方法によって算出するとされていたものの、委任契約の際に、事件を担当するB弁護士が、報酬金について70万円から80万円で多くても100万円を超えることはないとの説明を行い、A弁護士法人側から上記報酬基準によって経済的利益を算出するとの説明がなされた事実もなく、またA弁護士法人の弁護法人の弁護士報酬基準が提示された事実も認められず、報酬金額については70万円から80万円程度あるいは、後の判決で相当とされた84万円程度が適正かつ妥当であったにもかかわらず、上記離婚訴訟について和解が成立し、その和解に係る離婚訴訟、離婚反訴事件及び損害賠償請求事件の3件を対象として、上記弁護士報酬基準に基づいて報酬金217万7000円を請求した。

また被懲戒者は2016年11月30日に懲戒請求者から電話で、上記報酬金の請求書について、上記B弁護士の説明と異なることを指摘され確認を求められたのにこれを行わず、契約書どおりにするしかないと言って紛議調停を申し立てる意向を示しB弁護士への確認を経ない段階で上記の電話の1回だけの交渉で同年12月1日に所属弁護士会に紛議調停を申立てその第2回期日において、報酬金を174万円とする解決案を提示、懲戒請求者がこれを持ち帰って検討するとしていたにもかかわらず、次回期日を待つことなく2017年2月23日に一方的に紛議調停の取り下げ書を提出し、同年3月3日付けで報酬金347万3000円に増額した報酬請求訴訟を提起し、その後、委任契約当事者がA弁護士法人であることを指摘されA弁護士法人を原告として同年4月17日報酬金額412万1000円にさらに増額した報酬請求訴訟を提起した。4処分が効力を生じた日 2020年12月16日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2020年12月号

1 処分を受けた弁護士氏名 島崎 哲朗  登録番号  22769事務所 島崎法律事務所 京都

2 処分の内容 退会命令3 処分の理由の要旨 (1)被懲戒者は、かつての依頼者であった懲戒請求者Aからの借入金及び受領済の着手金等合計303万500円について2013年4月1日、紛議調停において分割して返済する旨の合意が成立したにもかかわらず、その一部しか履行せず、その後、残金153万500円等の請求を認容する判決が言い渡されたにもかかわらず全く支払わなかった。(2)被懲戒者は2013年1月24日、かつての依頼者であった懲戒請求者Bに対し、突然電話にて借入を依頼し懲戒請求者Bがこれを拒んだのになお執拗に借入れを求め続けて70万円を借り受け、返済期日である2016年1月25日が経過しても返済せず、その後、懲戒請求者Bからの連絡に対しても全く応答しなかった。4 処分が効力を生じた日  2017年7月10日  

懲 戒 処 分 の 公 告 2020年12月号

1 処分を受けた弁護士氏名 保岡哲也 登録番号 29562 事務所 保岡法律事務所 埼玉2 懲戒の種別  戒告  3 処分の理由の要旨

被懲戒者は、2015年8月31日懲戒請求者株式会社Aから受任した訴訟事件に関して相手方から和解金2268万円の送金を受けて事件が終了したとして、被懲戒者が算定した報酬金を控除した残金を送金する旨説明したことに対して懲戒請求者A社が異議を唱えたことから送金を行わず懲戒請求者A社との委任契約書上は報酬について預り金引渡債務と相殺して支払を得ることができる旨明記されており懲戒請求者A社が申し立てた紛議調停に応じる等の方法による協議を経ることによって相殺は可能であったにもかかわらずこれを行わず、また、被懲戒者が提起した報酬金支払請求訴訟において懲戒請求者A社の代理人弁護士からなされた請求報酬金額及び相当期間遅延損害金を控除した残額についても清算されるべきであるとの提案等にも応じることなく、2017年12月27日までの間上記和解金全額を留置し続けた。4処分が効力を生じた日 2020年7月8日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2014年11月号

1 処分を受けた弁護士氏名 渡邊征二郎 登録番号16876 事務所 新虎ノ門法律事務所 第一東京2 処分の内容 戒告  3 処分の理由の要旨(1)  被懲戒者は2010年11月1日被懲戒者の事務所の事務員であった懲戒請求者Aとの間で懲戒請求者Aが立て替えていた事務所経費220万円を毎月20万円ずつ分割払いする旨合意し、合計90万円を支払ったが2011年11月16日に懲戒請求者らが紛議調停を申し立てるまで残金を支払わず紛議調停申立て後に60万円を支払ったものの残金70万円を支払わず紛争を未解決のまま放置した。

(2)被懲戒者は上記紛議調停において正当な理由なく呼び出しを受けた4回のうち3回を欠席した。4 処分が効力を生じた年月日 2014年8月6日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2019年4月号
1 処分を受けた弁護士  越知保見  登録番号20193  第一東京 
2 懲戒の種別      業務停止3月
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、懲戒請求者学校法人Aから2012年9月頃に懲戒請求者A法人を相手方として申立てられた労働審判事件に対する助言等を、同年11月に懲戒請求者A法人を債権者とする仮処分命令の申立て等を2013年3月に申立られた懲戒請求者A法人を債権者とする仮処分命令申立事件についてのそれぞれ依頼され代理人になる等したが、いずれも委任契約書を作成せず、かつ事件の受任に当たって弁護士報酬について適切な説明をしなかった。
(2)被懲戒者は懲戒請求者A法人からの継続的な法律相談業務の提供関係が存続していたにもかかわらず懲戒請求者A法人に勤務するBらの代理人として2013年8月27日付けの書面において懲戒請求者A法人に対してその内部統制についての調査及び業務監査の実施を要求した。
(3)被懲戒者は懲戒請求者A法人からの継続的な法律相談業務等の処理の過程でしった懲戒請求者A法人に関する情報を利用してBらの代理人として2013年9月2日付けの書面において懲戒請求者A法人に対してその業務監査を要求し、またBらの代理人として同月26日付け告発書において知事に対して懲戒請求者A法人に関する告発を行い。同年11月11日頃に記者会見を行って上記告発の内容を公表し、さらに同年12月5日にBの代理人として懲戒請求者A法人を相手方とする労働審判の申立てを行った。
(4)被懲戒者は2013年11月15日、懲戒請求者A法人から紛議調停を申し立てられて被懲戒者が懲戒請求者A法人に請求した弁護士報酬について業務内容の内訳の説明や請求の根拠となった業務時間記録の交付、支払済みの弁護士報酬のうち相当額の返還等を求められていたにもかかわらず、報酬請求の根拠となる資料の提出をせず、その結果、紛議調停は2014年2月24日不正立により終了した
4 処分の効力が生じた日 2018年12月27日
懲 戒 処 分 の 公 告 2019年4月号
1 処分を受けた弁護士氏名 土居伸一郎  登録番号 39885 東京 2 処分の内容 戒告
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、2014年9月4日に発生した交通事故により受傷した懲戒請求者から同年12月13日、損害賠償請求に関する示談交渉業務を受任したが、受任に当たりなすべき基本的な事実確認、調査、説明の実施を怠り、受任事項に関する具体的な事務処理を何一つ行わなかった。
(2)被懲戒者は2016年12月27日、懲戒請求者から上記受任事件に関して預けた資料の返却を求められたが、同月29日に速やかに返却する旨回答したものの、紛議調停手続が進められるまで返却せず放置した
懲 戒 処 分 の 公 告 2017年10月号
1 処分を受けた弁護士氏名 菅谷公彦  登録番号 25567 事務所弁護士法人菅谷法律事務所  東京  
2 処分の内容 除名
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は20139月懲戒請求者Aから自己破産申立事件を受任し、着手金等合計287500円の支払を受けたが、2016224日までに懲戒請求者Aが上記事件の委任契約を解除するまで、上記事件に着手しなかった。被懲戒者は上記契約を解除された後、懲戒請求者Aから上記契約に基づき受領していた費用全額の速やかな返金を催促されたにもかかわらず、同年720日まで返金しなかった。 
(2)被懲戒者は預り金口座から合計23824036円を引出して自己を相手方とする紛議調停事件の和解金支払のため私的に流用し、受任事件の相手方から上記口座へ入金された1500万円について依頼者に対し清算又は引渡しをしないまま上記口座の残高を43918円まで減少させ、20146月から20163月までの間、上記口座から被懲戒者の法律事務所経費等を支出し私的に流用し続けた。 
(3)被懲戒者は、懲戒請求者Bが夫Cに対して申し立てた婚姻費用分担審判事件について20151030日になされた審判に基づき、懲戒請求者Bの代理人としてのCの預金口座に対する債権執行を行って332万円8698円を回収し、201637日懲戒請求者Bに対し上記回収金から弁護士費用を控除した2848046円を返金することを連絡したが、20175月まで支払を完了しなかった。 
(4)被懲戒者は懲戒請求者Dから交通事故に関する事件を受任し20151218日懲戒請求者Dの代理人として、上記交通事故の加害者が加入する損害保険会社から示談金1700万円の支払を受け、201629日懲戒請求者Dに対し上記示談金から報酬金及び実費を控除した15399748円を返金することなどを連絡したが、支払を完了しなかった。4 処分が効力を生じた年月日 2017712日 
懲 戒 処 分 の 公 告 2009年2月号

1 処分を受けた弁護士氏名 和久田修 登録番号 22194 東京 2 懲戒の種別 業務停止1月 

3 処分の理由の要旨 被懲戒者は2003年8月末ごろ懲戒請求者から株主の地位確認訴訟の提起を含めて3件の事件処理を受任した被懲戒者は2005年ころ、上記訴訟を提起し2006年12月25日請求棄却となったので控訴を提起したが控訴審を追行するにあたり懲戒請求者と何らの協議をせずに進め、控訴提起して以降、懲戒請求者に対して何らの報告もしなかった、

また、懲戒請求者は2007年7月10日控訴棄却の判決が下されたにもかかわらず懲戒請求者にはなんら報告することなく事務員に懲戒請求者の署名捺印を代行させて作成した訴訟委任状を使用して上告受理の申立てを行いさらに同月11月30日上告不受理決定がでたにもかかわらず懲戒請求者に何ら報告しなかった。

被懲戒者の上記行為は懲戒請求者から次々と紛議調停及び懲戒請求を申立てられ平穏な関係を回復し難かったこと等によること、被懲戒者は上記訴訟の費用を負担して懲戒請求者から他の案件処理の報酬も得ていないこと等を考慮しても懲戒請求者の自己決定権をあまりにも軽視しており報告義務を定める弁護士職務基本規定第36条依頼者の意思の尊重を定める同規定第22条第1項にそれぞれ違反し弁護士法第56条第1項に定める品位を失うべき非行に該当する 4 処分の効力の生じた日 2009年8月3日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2009年12月号

1 処分を受けた弁護士氏名 溝辺克己 登録番号16230事務所 溝辺法律事務所2 懲戒の種別戒告

3 処分の理由の要旨 被懲戒者はAから限定承認にかかる手続きの依頼を受け、2002年5月ころ、債権者14名への配当原資として金300万円を預かったところが被懲戒者は2004年Aから紛議調停が申したてられるまで一切配当を行わず2005年3月2日に紛議調停において被懲戒者が300万円をもって各債権者に対して配当を行い限定承認手続きを終了させる旨定める調停が成立した後も、同年5月31日に至ってようやく固定資産税を納付したのみで、その余の支払いをせず2006年10月に1件、2007年4月に1件の支払いをしたのみであったそのためAは紛議調停委員会に苦情を申し出、同委員会の委員長が被懲戒者に対し同年5月10日までにすべての配当を終了して報告するよう求めたが、被懲戒者は同日に2件の配当をしたものの、残り9件の配当をしなかった。被懲戒者はこの残りのうと、4件については通知を出しただけでそれ以上の調査をしておらず5件については通知をした形跡もないさらに被相続人の負債と言えるかどうか明確でないのに支払ってしまったものも1件ある被懲戒者の上記行為は正当な事由もなく紛議調停の調停事項を履行しなかったものであり所属弁護士会の紛議調停委員会規則に違反するとともに督促を受けたにも拘わらず何ら適切な対応をとることなく、依頼された事件の処理を放置した行為は依頼者と弁護士との信頼関係を破壊するのみならず弁護士全般の信用を害する行為として弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当するが被懲戒者が本件について深く反省し懲戒処分を受け入れる旨述べていること、本件紛争について最終的に和解を成立させ和解金を支払っていること等有利な事情を考慮し戒告を選択する 4 処分の効力の生じた日  2009年7月27日  

懲 戒 処 分 の 公 告 2009年7月号

1 処分を受けた弁護士氏名 宮本孝一登録番号 27513 2 懲戒の種別  戒告  第一東京

3 処分の理由の要旨 (1) 被懲戒者は2006年12月懲戒請求者から遺産相続の相談を受け2007年1月31日正式に懲戒請求者と委任契約を締結し遺産分割協議書案及び戸籍謄本の書類一式を同人から預かり同年2月1日着手金の支払を受けた 被懲戒者は同年4月9日頃、家庭裁判所に家事審判を申し立てをしたが 担当書記官から遺産目録の必要書類の追完を求められても何の反応もせず 担当書記官及び懲戒請求者が連絡を取ろうとしても連絡することができなくなり懲戒請求者が担当書記官の指導によりやむなく上記審判事件の申し立てを取り下げざるを得なくなる等、審判追行の意思を事実上放棄した

(2) 被懲戒者は2007年9月懲戒請求者から弁護士会に紛議調停を申し立てられその手続きの中で懲戒請求者に対し着手金及び預かった書類の返還に応ずることになった。しかし被懲戒者は預かった書類のうち遺産分割協議書案及び戸籍謄本等については2008年10月に探し出すまで返還できなかった処分の効力の生じた日 2009年3月30日  

懲 戒 処 分 の 公 告 2012年1月号

 処分を受けた弁護士氏名 鈴木正巳 登録番号 181212 懲戒の種別 業務停止3月

3 処分の理由の要旨 被懲戒者は懲戒請求者から懲戒請求者の出資法違反事件の弁護及び同容疑で逮捕された10数名の弁護人の手配を依頼され示談用資金、弁護人報酬、実費等の弁護費用として2003年1月15日から同年6月25日までの間に懲戒請求者及び関係者から合計7012万円を預かった。被懲戒者は依頼された事件が終了した後、遅くとも2005年7月頃には預り金の収支明細と金銭を報告し、預り金を返還しなければならなかったにもかかわらず懲戒請求者からの預り金残金763万4242円について2009年1月まで返還せず関係者からからの預り金719万5138円については返還しなかった。また被懲戒者は2009年9月30日の紛議調停期日において収支明細書を提出するまで預り金の収支の全体像がわかる報告をしなかった4 処分の効力を生じた年月日 2011年10月3日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2011年12月号

1 処分を受けた弁護士氏名 岡本和之 登録番号 31589 事務所 芦屋大原町法律事務所 兵庫2 懲戒の種別 戒告 3 処分の理由の要旨

被懲戒者は2007年4月頃、懲戒請求者から債務整理事件を受任し、債権者に受任通知を発送したが、その後事件処理をせず放置した。被懲戒者は2009年3月に会社を解雇され収入がなくなったことを契機として債務整理の進捗状況を確認してきた懲戒請求者と面談し破産手続開始の申立をする旨、方針を説明し懲戒請求者の了解を得た。しかし被懲戒者は懲戒請求者から申立てに必要な資料等を同年9月頃までには受領したにもかかわらず、申立をせず懲戒請求者にも連絡をせず放置した。

また被懲戒者は懲戒請求者からの複数回にわたる問い合わせに対し、裁判所への書類を提出した等の虚偽の回答をした。被懲戒者は2010年1月初旬、懲戒請求者から受任事務の放置、虚偽の回答について詰問され、謝罪し懲戒請求者の宥怒を得た、被懲戒者再度、懲戒請求者から委任状を得て同年2月15日付けで破産手続開始の申立をした。しかし、被懲戒者は裁判所からの補正命令に従わず、上記申立ては同年3月26日に不受理になった。しかし被懲戒者は懲戒請求者に不受理になったことを報告せず、2010年4月5日頃には懲戒請求者からの問い合わせに対し、裁判所からの追加資料の提出が必要といわれ、債権者らからの書類待ちである旨の回答をし、同月下旬以降、懲戒請求者からの架電に応じず音信不通となった被懲戒者の上記行一連の行為は弁護士職務基本規定第35条第36条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。被懲戒者が懲戒請求者に事件処理費用を負担させていないこと。紛議調停において懲戒請求者に対し慰謝料を支払い円満に和解していること等を考慮し戒告処分とする4 処分の効力が生じた年月日 2011年9月2日 
懲 戒 処 分 の 公 告 2013年11月号

1 懲戒を受けた弁護士氏名  佐々木寛 登録番号35040 事務所 法律事務所・サポート・ワン 東京

2 処分の内容 業務停止4月3 処分の理由

被懲戒者は懲戒請求者から2件の貸金請求事件を受任し2008年10月3日着手金として合計21万円を受領したが約3年間にわたり事件に着手せず、懲戒請求者から再三催促されても事件の進捗等について報告しなかった。被懲戒者は懲戒請求者が申し立てた紛議調停事件において2012年1月16日被懲戒者が上記事件を処理する旨の調停が成立したのを受けて、同月25日上記事件についてそれぞれを提起した。しかし被懲戒者は一方の訴訟については同年9月18日の電話会議に出席せず、また同年10月10日の第2回口頭弁論期日に出頭しなかったため休止となり他方の訴訟については同年7月4日の第4回口頭弁論期日及び同年9月19日の第5回口頭弁論期日のいずれにも出頭しなかったため取下げ擬制となった。被懲戒者はこれらの訴訟経過について懲戒請求者に何ら報告しなかった。4 処分の効力を生じた年月日 2013年8月5日 

懲 戒 処 分 の 公 表 東弁リブラ 2015年5月号
本会は下記会員に対して弁護士法第57条に定める懲戒処分をしたのでお知らせします。
被懲戒者   龍 博 (登録番号17606登録上の事務所  龍法律事務所
懲戒の種類   退会命令 効力の生じた日 201557
【処分理由の要旨】
1 被懲戒者は平成25年に懲戒請求者から消費者金融3社に対する過払金請求を受任し、同3社から過払金返還を受けたが、その後、音信普通になり懲戒請求者に過払金を引き渡さず懲戒請求者が申立てた紛議調停手続きにも出頭しなかった。また被懲戒者は事件の受任にあたり懲戒請求者と面談して事件の見通し処理方針、弁護士費用を説明するなど受任にあたってなすべき説明を行わず委任契約の作成もしなかった。
2 被懲戒者は遅くとも平成269月には当会への届出住所に事務所が存在しなかったにも関わらず事務所住所の移転届出をせず現在も当会と音信普通の状態が続いている。
さらに被懲戒者に対しては平成2431日から同261016日までの間に当会の市民窓口へ34件にのぼる膨大な苦情申出がなされているが苦情申立人の対応が全くなされない状態になっている。
よって被懲戒者に対し退会を命ずるものとする。 201557日  東京弁護士会長 伊藤茂昭
懲 戒 処 分 の 公 告 2014年8月号

1 懲戒を受けた弁護士氏名  矢花公平 登録番号 15411 事務所 四谷法律事務所 東京

2 処分の内容 戒告3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は懲戒請求者株式会社Aから損害賠償請求事件を受任し一部勝訴判決を得た後、2006年9月に上記判決に基づく債権差押命令申立事件を受任し実費を受領したが執行交付付与の申立てのみで債権差押命令申立を怠った。被懲戒者は懲戒請求者A社からの上記両受任事件に関する問い合わせに応答せず、2012年11月26日まで報告を行わなかった。被懲戒者は懲戒請求者A社が着手金及び実費の返還、並びに上記債権差押命令申立ての解怠により上記判決で認定された損害賠償金の回収ができなくなったことに基づく損害金の支払を求めて申し立てた紛議調停手続きにおいて被懲戒者が懲戒請求者A社に60万円を支払う旨の和解が成立したにもかかわらず、支払期限を経過しても支払わなかった。

(2)被懲戒者は2011年3月9日に懲戒請求者Bから補償金請求事件の訴訟提起を受任し着金105万円及び実費11万7400円を受領したが同年9月14日まで訴状の作成に着手しなかった。被懲戒者は同年10月26日に懲戒請求者Bから委任契約を解除された後、懲戒請求者Bが申し立てた紛議調停手続きにおいて懲戒請求者Bに受領済みの着手金及び実費を分割にて支払う旨の和解が成立したにもかかわらず初回に30万円を支払ったもののその後の履行を怠った4 処分の効力を生じた年月日 2014年5月21日