弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2020年2月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・ 千葉県弁護士会・若林侑弁護士の懲戒処分の要旨
処分理由・離婚事件で相手方の家の鍵の返還を拒んだ。
千葉県弁護士会はいったいどうしたのだろうか?
綱紀委員長、懲戒委員長が換わったのだろうか?
突然こんな処分を出して、懲戒請求者にとっては、大変けっこうなことだと思いますが、
当会には棄却された懲戒の議決書が多く集まっています。経験上、今までであればこれは棄却です。
被調査人は答弁書(弁明書)で「依頼者の望むものであった」等述べ「今後、気を付けます」と懲戒請求者に対してではなく、綱紀委員会に向けて反省の弁を述べれば、綱紀委員会は、「弁護士法第56条第1項の弁護士の品位を失うべき非行であると認められるが、処分するまでには至らない」と庇ってくれるはずなのですが、この程度でなぜ処分に至ったか、過去の事例から推測してみました。
① 被調査人の綱紀委員会の調査への態度がよろしくなかった。
② 被調査人の答弁(弁明)が弁護士としてのレベルではなかった。
③ 綱紀委員に過去、相手方代理人でもめた弁護士がいた。
④ 懲戒請求者は相手方の当事者となっているが、懲戒の代理人が、そこそこ力がある弁護士だった。
⑤ 弁護士会の会務をやらない。弁護士会に批判的な言動があった
千葉県弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士
氏名 若林 侑
登録番号 49554
事務所 千葉県木更津市清見台東3-18-6
きみさらず法律事務所
2 懲戒の種別 戒告
3 処分の理由の要旨
被懲戒者はAの代理人として2016年8月8日、家庭裁判所に懲戒請求者を相手方として離婚調停を申し立てていたところ、Aが同年11月3日に懲戒請求者の使用している自動車の中から無断で持ち出した懲戒請求者のアパートの鍵をその頃預かり、懲戒請求者からその鍵の返還請求があったにもかかわらず、Aと懲戒請求者の共有名義の家の鍵の返還という交換条件を付けて返還を拒み、その後も保管し続けた。
被懲戒者の上記行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4処分が効力を生じた日 2019年9月27日
2020年2月1日 日本弁護士連合会
離婚事件
https://jlfmt.com/2018/08/25/31913/