民事訴訟の依頼を放置、発覚を免れようと判決書の写しを偽造して依頼人に渡す…元弁護士に有罪判決

民事訴訟の判決書の写しを偽造したなどとして、有印公文書偽造・同行使と業務上横領の両罪に問われた北九州市八幡東区の元弁護士の被告(34)の判決が4日、福岡地裁であった。森喜史裁判長は「判決書に対する信頼を害し、司法制度に対する信頼を損ない悪質だ」として懲役2年、執行猶予4年(求刑・懲役2年)を言い渡した。

判決によると、被告は2023年4~5月、民事訴訟の依頼を放置したことが発覚するのを免れるため、福岡県久留米市の事務所で、福岡地裁小倉支部裁判官名義の判決書の写しをパソコンやコピー機を使って偽造して依頼人に渡した。22年7月と10月には、成年後見人名義の口座から引き出した現金のうち計40万円を着服した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/dc0da104d03ccc1690de38f8ff1fd3df46e34111

弁護士自治を考える会

事件放置で偽造した書類(判決書・受理書)を依頼者に渡すのはよくあります。

>22年7月と10月には、成年後見人名義の口座から引き出した現金のうち計40万円を着服した。

問題はこちらの方でしょう

“判決文偽造”で逮捕の弁護士 退会命令の懲戒処分 預かった現金を遊興費などに使い込みも 福岡県弁護士会

https://news.yahoo.co.jp/articles/04adfa1f481bc8e4b2f221f8c40bd767a8e7fb0b

会長談話

 当会の会員である竹内佑記弁護士が、公文書である民事裁判の判決書を偽造し、依頼者に提示した疑いがあるとして、2024年9月4日、逮捕されたとの情報に接しました。
 上記被疑事実に関して、当会に対し懲戒請求が申立てられ、当会も会立件による懲戒手続に付し、現在、手続が進行している状況ですが、今後は刑事裁判における無罪推定の原則に則り、捜査及び裁判という公の手続によってその真偽が明らかとされることになります。
 当会は、弁護士業務に密接に関連する民事判決を偽造・行使した疑いで逮捕されたことについて、きわめて重大なこととして厳粛に受け止めています。また、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする弁護士の職務を全うするため、全会員に対して、あらためて弁護士としての自覚と倫理意識の覚醒を強く求めるとともに、すでに進行中の懲戒手続を迅速かつ適正に進めることによって、弁護士及び弁護士会に対する市民の皆様からの信頼回復に向けて、鋭意努力する所存です。

2024年9月5日 福岡県弁護士会 会長  德永響

依頼を放置し判決書の写し偽造か 弁護士の男を逮捕 2024年9月4日
裁判の判決書の写しを偽造し、依頼人にメールで送信したなどとして、福岡県弁護士会に所属する34歳の弁護士が4日、福岡地検に逮捕されました。 有印公文書偽造・同行使の疑いで逮捕されたのは、北九州市八幡東区に住む弁護士・竹内佑記容疑者(34)です。 福岡地検によりますと、竹内容疑者は去年5月、福岡県久留米市の事務所でパソコンを使い、福岡地裁小倉支部の裁判官名義で判決書の写しを偽造するなどした疑いがもたれています。 竹内容疑者は、以前、「登記手続請求をしてほしい」と紹介者を通して依頼を受けながらも放置し、紹介者らに「登記手続請求訴訟を起こして判決を受けた」と嘘の報告をしていたということです。 その発覚を免れるために判決書の写しを偽造し、紹介者に電子メールで送信したとみられています。 福岡地検は、竹内容疑者の認否を明らかにしていません。httphttps://news.yahoo.co.jp/articles/49b87aaff2b0b46f2e4d7d3197b2a09a9b69e755
竹内佑記弁護士 登録番号55781 福岡県久留米市合川2154-3