弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2008年7月号に公告として掲載された弁護士懲戒処分の要旨

第一東京弁護士会 山本治雄弁護士の処分要旨
懲戒を受けた弁護士    山本治雄  登録番号7198 第一東京弁護士会所属 東京都世田谷区駒沢1-7 山本治雄法律事務所
懲戒の種別   業務停止1月
懲戒処分の要旨
被懲戒者はAから遺言状作成について相談を受けて助言し、AはAが所有する不動産を含む一切の財産を妻Bに相続させる旨及び被懲戒者を遺言執行者に指定する等を内容とする1995年2月14日付の遺言書(1)を作成した。
その後被懲戒者は再度Aから遺言状作成について相談を受けて助言しAはAが所有する建物の共有持分2分の1を懲戒請求者に遺贈する旨及び被懲戒者を遺言執行者にする旨を内容とする1996年12月11日付の遺言書(2)を作成した。そしてAは2004年10月13日死亡し遺言書(2)は効力を生じた被懲戒者は遺言書(1)が遺言書(2)によって上記共有持分に関する限り撤回されていることを知悉(ちしつ・ことごとく知っていた)しながら遺言書(1)にもとづいて遺言執行することがAの真意でると考え遺言書(2)を無視しBに対し本件共有持分について相続を原因とする所有権移転登記手続きをしたうえ懲戒請求者に対しては事後的に金銭で清算しようとした被懲戒者の上記行為は弁護士として法令に従い誠実かつ公正に職務を果たしたものということはできす、弁護士法第56条第1項の弁護士としての品位を失うべき非行に該当する
4 処分の効力が生じた日2008年3月28日  2008年7月1日  日本弁護士連合会