弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2010年4月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・第二東京弁護士会・黒川辰男弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・交通事故の損害賠償請求訴訟を受任したが解任された法律的根拠のない「みなし報酬」を依頼人に要求した

2回目の処分となりました。

懲 戒 処 分 の 公 告

  第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 黒川辰男

登録番号 14213

事務所 東京都千代田区紀尾井町3-33 黒川法律事務所

2 懲戒の種別  業務停止2月  

3 処分の理由の要旨

(1)  被懲戒者は懲戒請求者から、その夫が交通事故で死亡した事件につき、損害賠償請求訴訟を受任したが20071219日に解任された被懲戒者は同月22日懲戒請求者と面談した際、懲戒請求者との間の信頼関係が失われ、かつ、回復が困難であることが明白になったにも関わらず、法律上根拠のないみなし報酬を要求する姿勢を見せたり懲戒請求者が求めた免許証等の返還を拒絶する等して執拗に解任の撤回を求めた
(2)  被懲戒者は懲戒請求者の要求等にもかかわらず理由のないみなし報酬請求権に基づく留置権の存在を主張して懲戒請求者に対して  預かり品である免許証等の返還を拒絶し続けた
(3)  被懲戒者の上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める 品位を失うべき非行に該当する。被懲戒者は懲戒請求者のたび重なる要請、関係者の仲裁及び綱紀委員会の議決書の説示にもかかわらず全く反省せず、2年以上の長期間にわたり自らの主張を維持して免許証等の返還を拒絶しているものであって、その態度は品位を著しく失うものであるから業務停止2月とした
4 処分の効力の生じた日 2010年2月1日  2010年5月1日  日本弁護士連合会