弁護士の懲戒処分を公開しているブログです
弁護士の懲戒処分の要旨が掲載されています。4月号に掲載された東京弁護士会の遠藤安夫弁護士(17272)の懲戒理由の要旨
「リブラ」は日弁連広報誌「自由と正義」よりも早く掲載されます
また、自由と正義よりも詳細に書かれています
懲戒処分の公表
本会は下記会員に対して弁護士法第57条に定める懲戒処分をしたのでお知らせします
記
被懲戒者 遠藤安夫(登録番号17272)
登録上の事務所 東京都府中市四谷3丁目17
遠藤安夫法律事務所
懲戒の種類 業務停止1月
効力の生じた日 2012年3月8日
懲戒理由の要旨
被懲戒者は平成16年9月に懲戒請求者から会社の債務整理並びに会社の金銭出納保険等の経理業務を行っていた者に対する損害賠償請求訴訟及び告訴等を依頼され受任した。
1、被懲戒者は損害賠償請求訴訟において、口頭弁論期日2回、弁論期日3回を正当な理由がないのに無断で欠席した。
2、被懲戒者は平成22年2月10日に言い渡された前記訴訟の請求棄却の敗訴判決について、控訴期間経過後の同年3月29日まで懲戒請求者に報告せず、」懲戒請求者の控訴の機会を失わせた。
3、被懲戒者は懲戒請求者から前記訴訟の判決書の交付を再三要求されたが、交付しなかった。懲戒請求者が平成22年10月28日に提起した判決書交付等の請求訴訟において
平成23年4月20日にようやく交付した。、
4、被懲戒者は任意整理事件において、金1320万円を回収した。被懲戒者が回収金を預り金として保管、管理すべきところ、一部債権者からの回収を免れるためとして第三者名義で保管させ代理人としての善管注意義務に違反した。
5、被懲戒者は債務整理事件を受任後、平成17年3月に3回目の債権者集会を開いて以後
平成22年4月6日依頼者に代理人を解任されるまで懲戒請求者の早期配当分配の要望も無視し一度も債権者集会を開かず債務整理事件を放置した
6、被懲戒者は平成22年4月6日債務整理事件の代理人を解任されたが、懲戒請求者の請求にもかかわらず預り金(回収金)の返還をせず平成23年5月31日の和解によりようやく金1236万円余を支払った
7、被懲戒者は懲戒請求者から3件の事件を受任したがいすれも委任契約書を作成せず
「弁護士の報酬に関する規約」に違反した
8、被懲戒者の上記行為は弁護士法第56条第1項のに定める弁護士として品位を失う引き非行に該当する。7件の事案を勘案して業務停止1月とした
2012年3月8日
東京弁護士会 会長 竹之内明