弁護士自治を考える会
弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2012年4月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・福島県弁護士会・橋本公裕弁護士の懲戒処分の要旨
処分理由・成年後見人弁護士の怠慢な事件処理
懲 戒 処 分 の 公 告
福島県弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
1 処分を受けた弁護士氏名 橋本公裕
登録番号 20731
事務所 いわき市平旧城跡21-6 レジデンス百沢101 橋本法律事務所
2 懲戒の種別 戒 告
3 処分の理由の要旨
被懲戒者は1999年3月27日Aの成年後見人に選任されたが、後見人就任時における財産調査を十分尽くさず財産目録は作成したものの、その後判明した株式等の重要財産について財産目録を補正及び修正せず放置した。被懲戒者は2000年4月7日、家庭裁判所の許可を得ずAの所有する居宅を売却した。被懲戒者はA所有の株式につき2002年9月決算期の配当金の受領手続きをせず、除斥期間を満了させた。被懲戒者は家庭裁判所から後見事務に関する2007年12月18日付け照会書について2008年2月末までの回答の猶予を申し入れたものの同月末まで回答しなかった。
被懲戒者は2009年5月19日Aの死亡により後見人の任務が終了したにもかかわらず、終了から1年5月経過するまで任務終了の報告書を家庭裁判所に提出しることを怠った。また、上記報告書提出後、報告書についての疑義について家庭裁判所からなされた再三にわたる審問期日打ち合わせの連絡に対し全く回答しなかった被懲戒者の上記行為は弁護士である後見人に期待される職務に著しく反するものであり弁護士法56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する
4処分が効力を生じた日 2012年1月2日 2012年4月1日 日本弁護士連合会