弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2012年6月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・東京弁護士会・遠藤安夫弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・報道

弁論など再三欠席、判決も伝えなかった弁護士

東京弁護士会は8日、同会所属の遠藤安夫弁護士(82)を業務停止1か月の懲戒処分にした。 発表によると、遠藤弁護士は、2004年9月に都内の漬物製造販売会社の依頼を受けて損害賠償請求訴訟を起こしたが口頭弁論を2回、弁論準備を3回、無断で欠席さらに、10年2月に言い渡された請求棄却の判決を同社に報告せず、控訴する機会を失わせるなどしたという。遠藤弁護士は同会に対し、「依頼人とは当初から、控訴しないと約束していた」などと説明しているという。

(2012年3月9日読売新聞)

東京弁護士会は8日、敗訴判決を依頼者に報告せず、控訴の機会を奪ったとして、秋田地検次席検事などを歴任した元検事の遠藤安夫弁護士(82)を業務停止1か月の懲戒処分にした。

懲 戒 処 分 の 公 告

東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。          記

1 処分を受けた弁護士氏名 遠藤安夫

登録番号 17272

事務所 東京都府中市四谷3   遠藤安夫法律事務所   

2 懲戒の種別   業務停止1 

3 処分の理由の要旨

(1)  被懲戒者は懲戒請求者から20049月に債務整理の依頼を受け同月30日付けで受任通知を発送し、資産調査及び売却処分等により13203171円を確保した。しかし被懲戒者は2005326日に第3回債権者集会を開催した以降、債権者集会や債権者宛経過報告を行わず、受任事務を放置した。また被懲戒者は上記債務整理事件に関し一部債権者の強制執行を防ぐためとして200563日懲戒請求者に上記13203171円を上記債務整理事件の紹介者に保管させるように求めこれを預けさせた。その後被懲戒者は懲戒請求者から201046日付け書面より解任され上記金員の返還請求を受けたが2011531日に解決金12366871円を支払うまで預り金を清算しなかった
(2)  被懲戒者は懲戒請求者から損害賠償請求訴訟事件の依頼を受け2005624日に訴訟提起したが正当な理由なく口頭弁論期日及び弁論準備期日を計5回欠席した。また上記損害賠償請求事件については2010210日に敗訴判決が言い渡されたが被懲戒者は同年329日まで敗訴判決の報告をせず、その結果、懲戒請求者は控訴の機会を喪失した。さらに被懲戒者は2010420日まで上記敗訴判決の判決正本を懲戒請求者に交付しなかった
(3)  被懲戒者は懲戒請求者から上記(1)(2)の事件を含む3件の事件を受任したがいずれも委任契約書の作成をしなかった。
(4)  被懲戒の上記行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する
被懲戒者は金銭の清算、被害弁償等を済ませていることを斟酌し業務停止1年を選択する
4 処分の効力を生じた年月日 201238日 20126年1日   日本弁護士連合会