弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」20138月号に掲載された弁護士懲戒処分の要旨・愛知県弁護士会・坂田武司弁護士の懲戒処分の要旨  

処分理由・遺産相続に関する事件を受任したが速やかに事件処理をしなかった
懲 戒 処 分 の 公 告

愛知県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する

1 懲戒を受けた弁護士氏名 坂田武司
登録番号       11665
事務所 愛知県西尾市高畠長4 弁護士法人坂田法律事務所
2 処分の内容  戒 告
3 処分の理由
被懲戒者は20011017日Aの遺産に関する遺留分減殺請求事件及びAの妻Bの遺産に関する遺産相続事件を懲戒請求者を含む共同相続人数名から受任して全体で着手金100万円を受領した。被懲戒者は懲戒請求者らの自宅の敷地がAの遺産としてその遺言によりほかの相続人に相続登記されてしまったことについて、懲戒請求者らの依頼に基づきこれに関する訴訟を先行させ200386日に和解が成立した。しかし被懲戒者は20051019日までAの遺産に関する遺留分減殺請求調停を申立てせず、また当該調停事件について裁判所から先に死亡したBの遺産分割を先行させるべきであるとして取下げ要請を受け2006年8月末頃に取り下げた後、2011317日付け内容証明郵便で委任契約を解除されるまでBの遺産に関する遺産分割調停の申立てをしなかった・
 
被戒者の上記行為はいずれも弁護士職務基本規定第35条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分の効力を生じた年月日  2013529日 20138月1日   日本弁護士連合会