成年後見人で1460万着服、元弁護士に有罪

 成年後見人の立場で管理していた1460万円を着服したとして、業務上横領罪に問われた元弁護士の中川真被告(50)(浜松市西区桜台)の判決が17日、静岡地裁であった。

大村陽一裁判官は「預かり金を自分の財布のように考え、弁護士としての高度な使命を背負いながら被後見人を裏切った背信的行為」として懲役3年、執行猶予4年(求刑・懲役3年)の判決を言い渡した。
 判決によると、中川被告は2008年に静岡県掛川市の女性(2012年9月に89歳で死亡)の成年後見人に選任された後、10年5月~12年6月の計9回、女性の口座から計1460万円を引き出し、着服した。
 県弁護士会は8月、業務停止1年10か月の懲戒処分とし、日弁連は9月に弁護士登録を取り消した。
2013年10月17日20時12分  読売新聞)
弁護士自治を考える会
 ここのところ毎日のように弁護士の逮捕や判決の記事を書いている気がします。
またしても成年後見人制度の悪用です。
お歳よりや身体の具合の悪い人弱い立場の人に付け込んで大事なお金を着服するという許せない行為です。しかも、弁護士会はこの弁護士の非行をしっていて先に懲戒処分を出しました。これで執行猶予付きの判決を導くという方法です。
昨日の香川の徳田常光弁護士と同じ方法です。中川弁護士は9月に登録を抹消しましたが、これで元弁護士となり弁護士会も厄介払いとできたのです。自ら登録を抹消するのは徳田恒光弁護士と比べてまだ良心があったということでしょう。静岡では有名な左翼系法律事務所を辞めさせてから処分を出しています。元弁護士といっても犯行時は弁護士です。
この報道の時に静岡県弁護士会は懲戒処分を出していません。
弁護士が出廷せず、死体遺棄公判延期

 静岡地裁浜松支部で15日に行われる予定だった死体遺棄罪の公判が、被告側代理人と連絡が取れないため延期された。
 予定されていたのは、死産した赤ちゃんを浜松市天竜区の山林に捨てたとして、死体遺棄罪に問われた浜松市浜北区、配送員氏家潔(39)、同、介護職員松野真裕弥(36)両被告の初公判。開廷は午前11時の予定だったが、氏家被告の代理人を務める中川真弁護士が出廷せず、裁判官と被告2人、証人らが11時半まで待機。午後になっても連絡が取れなかったため延期となった。次回期日は未定という。
2012年10月16日 読売新聞)

 

中川 真(なかがわ まこと)

【メッセージ】
 ここ数十年でコンピューターを初めとする,技術の進歩には目を見張るものがあります。確かに,便利となり生活も豊かになった反面で,「規制緩和」「自由化」の名の下に労働者や国民の権利は切り捨てられ,若者の就職難,ワーキングプアなど,以前にはなかった新しい問題も増えてきました。さらには,東日本大震災と福島原発事故により,原発の危険性が大きな問題となり,浜岡原発を抱える静岡県も対岸の火事では済まされない問題となっています 「人間らしく生きたい」という誰もが願う当たり前のことを実現していくために,少しでもお役に立つことができれば,と思っています。
【略歴】
1990(平02)年
1995(平07)年
1998(平10)年
2000(平12)年
早稲田大学法学部 卒業
司法試験合格,司法修習(50期)
東京弁護士会に弁護士登録
静岡県弁護士会に登録替え(沼津 萩原法律事務所,現みどり合同法律事務所)
浜松支部に移動(はままつ共同法律事務所),今日に至る
【役職・活動】
  • 原爆症認定集団訴訟静岡訴訟弁護団 元事務局長
  • 青年法律家協会静岡県支部 元事務局長
  • 自由法曹団静岡県支部 事務局長
  • 静岡県弁護士会浜松支部 幹事
  • 静岡県弁護士会 人権擁護委員会委員
  • 老人介護施設芳川の里 第三者委員
【関与した主な事件】

  • ハンセン病違憲国賠訴訟(東日本)
  • スズキ思想差別・賃金差別事件
  • 養護学級教諭過労自殺事件
  • 袴田事件弁護団に参加
  • リッチランド損害賠償請求事件
  • 浜岡原発差止訴訟弁護団に参加
登録番号 26034 50期
 
はままつ共同法律事務所は事件後退所しています 

   (代表弁護士は元静岡県弁護士会長)