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塀の中からの懲戒請求・山形刑務所からの便り
山形刑務所の受刑囚と文通をしています。
彼は2009年に強盗傷害事件で懲役9年の実刑判決位を受け現在山形刑務所にいます。彼の裁判は裁判員裁判のモデルケースになったのですが国選弁護人の対応に不満を持ったまま刑務所に入りました。2009年で3万ですから当時は新人の弁護士でした。事件を起こした原因について法廷で弁護人から語ってもらう約束でしたが弁護人は被告人の希望を無視して事件を起こした原因を語らず裁判は終了しました。この弁護士に対し刑務所の中から懲戒請求を出しましたが、なんとこの弁護士は福島から長崎へ登録換えしました。懲戒逃げではないかと長崎県弁護士会にも懲戒請求を出しましたが棄却、その後、懲戒が棄却になり弁護士は長崎から福島へ戻り現在も福島で活躍中。
刑務所では法律の本も紙もなく手書きの懲戒請求書を出していました。すべて棄却となりもう何もすることもできません。不満と怒りで刑期を過ごすことになりました。国選弁護士人の裁判の方法についていかに杜撰であろうと弁護士会が処分するわけがありません。弁護士の懲戒処分は違法・不法な行為は処分しますが無能・腕がないのは処分しません。こんな弁護人に当たった君の運がないんだ。もう懲戒請求など止めて刑に服したらどうだとも彼に告げましたが、それでも彼は納得いくまでやりますと最後の頼みの綱紀審査会までやりましたが全てダメでした。刑務所の高い壁と弁護士自治の高い壁に阻まれて彼は服役することになりました。彼と房の仲間の楽しみは私が彼に送るこのブログのコピーです。1回に送る枚数も限りがあるので両面コピーにして山形刑務所に送っていました。
12月初めに山形から手紙が届きました。最後の手紙になるかもという内容でした。
前 略
1030日 (ブログ)コピー届きました。ありがとうございます。
闘う!さんが訴えられて私が陳述書を書くということで、私自身の裁判で使用していた罫紙に書いて発信申請したところ「自分の裁判でないことに罫紙を使用することは認められない」と言われたため、今度はそれを便箋に(計11枚になりました)写し発信申請したところ1回の発信は7枚までと再度棄却されました。いろいろ刑務所は規制が厳しいです。
陳述書の内容はあなたの手紙及び資料に手を加えたものでした。
「ものでした」と書いたのはこの陳述書は発信できなくなりました。いろいろ手続きすれば充分発信できるのですが以下に記す事情によりそれが不可能となったからです。時間が間に合いません。手続きして結果がでるまで相当日数がかかるからです。
実は今年5月ごろから咳が止まらなくなり外部の病院で検査してもらったと
ころ肺ガン(非扁平上皮非小細胞肺ガン)と診断されました。
その後の各検査(PET―CT)で幸い他の臓器への転移はないものの
胸部リンパに転移が認められ「ステージⅢAリンパ節転移N2」に分類されました。一連の検査は1011月にかけ行われ平行して陳述書を書いていた訳です。それが時間のかかる手続きで不可能になったのはこの手紙が市井さんのもとに届くころは入院し、ただちに抗がん剤+放射線治療が開始されることになったからです。この化学療法(シスグラチン+ペメトレキセド)の点滴投与に11日週5日計25回の放射線照射を1月下旬まで行いガンが小さくなったら手術するという臨床試験で行うとのことです。順調にいけば手術は2月~3月までの間に行われるようです。これも超順調にいけば退院は4月ころかと・・・
ガンにかかったことは事実で今さらジタバタしても状況は何も変わりません
私は運が良かったのかもしれません。
思考をこう変えました!
金がないのですから、もしこれが出所直後だったら・・検査を受けることも入院して治療を受けることも難しかったはずです。ついこの間までケンカしていた国に今度は助けてもらう立場になりました。少し申し訳ない気持ちになっています。(苦笑)
また、暖房のない極寒の部屋で過ごすことなく病院の暖かい部屋で冬を越せる!というのも嬉しいことです。(笑)
そして最後の運は「ステージⅢAN2」という手術可能、つまり根治の
可能性もあるギリギリのところでかろうじて止まっていてくれた!という
点です。勿論、ⅢAなどと告知されれば『お先真っ暗』というレベルに違いはありませんが超最悪を想定していた私にとっては充分すぎる展開という訳です。
このような体調でK(実名)弁護士やそれを庇った綱紀委員、追従する
日弁連に対し陳述書で最後の怒りをブチかまそうと思ったのですが申し訳ありませんが不可能となってしまいました。でもシロウトの一人よがりで裁判ではあまり役に立たないと思いますが(笑)
入院中の信書の発信がどうなるか不明です。
受信できても発信できない可能性が高いです。 
どうか裁判がんばってください。
私の刑期は平成29110日!
あと2年少し・・・生きて戻れたら、伏見の旨い酒でもじっくり飲みたいですね。それを励みに私も頑張ってみます。
お世話になっていながら、役に立てなくて本当に申し訳ありません
               12/2
                                 M/A
                             追伸    3日入院します。
この記事を書いているのは12月9日の深夜です。
朝になれば京都から東京に向かいます。
京都に帰ったらブログの記事で面白いものを見繕って山形に送ります。