依頼人の770万円横領容疑で元弁護士逮捕


東京の弁護士だった男が依頼人から預かった現金770万円を着服したとして業務上横領の疑いで逮捕されました。警察は、元弁護士が借金などの返済に充てるためほかの依頼人から預かった金も繰り返し着服していたとみて調べています。
逮捕されたのは、東京・国立市の元弁護士、藤勝辰博容疑者(58)です
警察の調べによりますと、藤勝元弁護士は平成24年6月、遺産相続のため埼玉県に住む依頼人から預かった現金770万円を着服したとして業務上横領の疑いが持たれています。
警察の調べに対し、「着服した金は借金の返済などに充てた」と供述し、容疑を認めているということです。
藤勝元弁護士はほかの依頼人から預かった現金1億5000万円を着服したとして平成26年、当時、所属していた第二東京弁護士会から除名処分を受けています。警察の調べによりますと、藤勝元弁護士は借金の保証人になったことをきっかけに数億円の借金があったということで、警察は依頼人から預かった金を借金の返済や依頼人への支払いに充てる手口で着服を繰り返していたとみて、余罪についても調べることにしています。

弁護士自治を考える会
第1報は弁護士名が出ていませんでしたが、夕方のNHKのニュースでは藤勝
辰博元弁護士逮捕へ!から逮捕となりました。
弁護士今年の逮捕者
過去2回の懲戒処分があります。
2014年7月
懲 戒 処 分 の 公 告
第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士
氏 名          藤勝辰博
登録番号         20613
事務所          東京都新宿区西新宿3
              こころね法律事務所
2 処分の内容      業務停止2 
3 処分の理由の要旨
被懲戒者は懲戒請求者から他の弁護士2名と共同して刑事事件を受任し20097月から8月頃、上記弁護士らの着手金合計600万円を預かったが弁護士らに対し虚偽の事実を述べて約13か月間上記着手金を理由なく保持した。
被懲戒者の上記行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた年月日 2014711
2014111日  日本弁護士連合会

2回目除名処分

懲 戒 処 分 の 公 告

第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する

1 懲戒を受けた弁護士

氏 名          藤勝辰博

登録番号         20613

事務所          東京都新宿区西新宿3

              こころね法律事務所

2 処分の内容     除 名 

3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、Aから離婚等請求事件を受任するにあたり、事件の見通し、処理の方法ならびに弁護士報酬及び費用について適切な説明をせず、委任契約書を作成しなかった。被懲戒者は夫Bの経営する株式会社Cの取締役を務めるAが将来社の離婚給付及び役員報酬の確保のためにC社の金員をBの承諾を得ずに送金することを認識しながら、201174日から2012228日にかけて10回にわたりA上記金員合計15000万円を被懲戒者の預り金口座に送金させた。被懲戒者は上記預り金口座の他には弁護士業務に用いる口座を設けておらず、報酬金等の自己の金員と預り金とを区別して保管しなかった。被懲戒者は上記金員を自己の用途に費消し、その後、C社から返還を求められても返還しなかった。

(2)被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規定第14条、第29条、第30条及び第38条並びに改正前の所属弁護士会の会規に違反し弁護士法56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

被懲戒者の費消した金額は多額であること被懲戒者は20147月に共同受任した弁護士への報酬分配金を理由なく保持したとして業務停止2月の懲戒処分を受けていること等考慮し、除名を選択する。

4 処分が効力を生じた年月日 20141028

201511日  日本弁護士連合会