弁護士の懲戒処分を公開しています
「日弁連広報誌・自由と正義」2016年7月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・長崎県弁護士会・山下誠弁護士懲戒処分の要旨
ベテラン弁護士が陥る相続事件のおなじみの懲戒処分
遺言執行者が一方の依頼人のために働いた。
懲 戒 処 分 の 公 告
長崎県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 処分を受けた弁護士
氏 名  山下 誠
登録番号 9238
事務所 長崎市中町22
    山下誠法律事務所
2 処分の内容      戒 告
3 処分の理由の要旨
被懲戒者は、亡Aの遺言執行者として、2013年8月1日までに遺言執行者として、紛争の危険性に関する被懲戒者の認識の程度、資産の額の多寡、Aの子である懲戒請求者のそれまでの対応等からみて、懲戒請求者とAの妻であるBとの間にAの遺産分割に関して深刻な争いがあり、話し合いによる解決が困難な状況であることを認識しながら同年9月13日、Bの代理人として懲戒請求者らを相手方とする遺産分割調停を申し立て、同年12月10日から2014年11月4日までの間、合計7回の調停期日において、調停手続を続けた。
被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規定第5条及び第6条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた日  2016年3月21日2016年7月1日 日本弁護士連合会
弁護士職務基本規定
(信義誠実)
第五条 弁護士は、真実を尊重し、信義に従い、誠実かつ公正に職務を行うものとする。
(名誉と信用)
第六条 弁護士は、名誉を重んじ、信用を維持するとともに、廉潔を保持し、常に品位を高めるように努める。