弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2017年9月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・第二東京弁護士会/戸谷雅美弁護士の懲戒処分の要旨

横浜市に本社がある家電量販店「ノジマ」の顧問弁護士の立場を利用して会社の情報を知りインサイダー取引をおこない、自分だけ儲けた。
インサイダー取引をして儲けて懲戒処分が業務停止1月ならインサイダーをやったほうが得になるのではないか!いつもながら二弁の甘い処分です。
懲 戒 処 分 の 公 告

第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する

1 処分を受けた弁護士
氏 名         戸 谷 雅 美
登録番号        17305
事務所         東京都中央区銀座1-⒔-1
      アルファーパートナーズ国際法律事務所
         
2 処分の内容     業務停止1月
3 処分の理由
被懲戒者は、株式会社Aの顧問弁護士であったところ、A社との法律顧問契約の履行に関しA社の業務遂行を実質的に決定することのできる機関においてA社が公募増資を行うことを実質的に決定した旨の重要事実を認識したにもかかわらず、決定の除外事由がないのに、上記重要事実の公表前である2013年11月15日、自己が保有するA社の株式合計2000株を売りつけ、金融商品取引法に違反するインサイダー取引を行った。
被懲戒者の上記各行為は、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた年月日 2017年5月29日 2017年91日 日本弁護士連合会
報道がありました
2014年4月
顧問弁護士インサイダー取引か 2014年4月22日  

横浜市に本社がある家電量販店の顧問弁護士が、この量販店の株のインサイダー取引をしていたとして、証券取引等監視委員会が課徴金の支払いを命じるよう、近く金融庁に勧告する方針を固めたことが関係者への取材で分かりました。勧告の対象となるのは、ジャスダック上場で横浜市に本社がある家電量販店の顧問を務める60代の男性弁護士です。関係者によりますと、この弁護士は去年、家電量販店が新たに株を発行して資金を調達する公募増資を行うことを知り、持っていた量販店の株を売却したということです。公募増資が公表されれば株価が下がることが多く、弁護士は公表前に売り抜けて数十万円の利益を得ていた疑いがあるということです。このため証券取引等監視委員会は、弁護士がインサイダー取引をしていたとして、課徴金の支払いを命じるよう近く、金融庁に勧告する方針を固めたということです。弁護士が所属する事務所は「本人が不在のため答えられない」としています。NHKhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20140418/t10013860431000.html 日経新聞 2014年4月22日  

監視委、ノジマ株巡るインサイダーで弁護士に初の課徴金勧告

証券取引等監視委員会は22日、ジャスダックに上場している家電量販大手のノジマ(7419)株を巡ってインサイダー取引をしたとして、同社の顧問弁護士を務める60歳代男性弁護士に対し、課徴金を科すよう金融庁に勧告した。課徴金額は39万円。弁護士がインサイダー取引で金融商品取引法の課徴金勧告を受けるのは初めて。男性は東京都目黒区に在住しており、東京都内の法律事務所に所属している。 ノジマは20131119日に公募増資を発表した。男性は公表前にこの情報を入手し、同月15日に保有していたノジマ株2000株を計1946900円で売り抜けていた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕