弁護士の懲戒処分を公開しています。
日弁連広報誌「自由と正義」2018年8月号に掲載された弁護士の処分公告、
懲戒処分の要旨が公告として掲載されています。
茨城県弁護士会・野武興一弁護士の懲戒処分の要旨

野武興一弁護士は3回目の処分となりました。
1回目 1996年12月 戒告
2回目 2011年8月  業務停止2月
3回目 2018年8月  業務停止1月

今回の処分理由は「預り金の管理の怠慢な行為」です。
日弁連が弁護士の預り金の管理の不祥事について対策を講じているのは1点だけです、事件毎に銀行口座を設けること、事務所の事務経費などの口座とは分けることです。これだけです。これで不祥事は防止できる、後は弁護士に任せる。他にはございません。日弁連が各弁護士会、各会員に預かり金の管理の徹底を通知しても、この有様です。
そして預り金の返還が遅い、金額が不足していると苦情が寄せられても、処分は甘くほとんどが戒告程度で業務停止が付けば重い処分です。一般社会の常識は異なります。「弁護士職務基本規程」や「預り金等の取扱いに関する規程」に違反するとありますが、処分する。これをすると業務停止に処するとは書いてありません。懲戒委員会のさじ加減ひとつです。

日弁連新聞 第524号

預り金等の取扱いに関する規程の改正
~預り金口座の届出始まる~

本年3月3日の臨時総会で、預り金等の取扱いに関する規程が改正され(以下「本改正」)、10月1日から施行される。
本改正により、従来から義務付けられていた預り金口座の開設に加え、①口座名義に預り金口座であることを明示する文字(預り金、預り口、預り金口等)の使用、②預り金口座についての所属弁護士会への届出が義務付けられることとなった。

 
本改正の目的および内容

本改正は、預り金口座であることを客観化するとともに、口座開設義務の履行を担保し、弁護士会がその履行状況を把握するためのものである。
ただし、特定の依頼者や事件のための専用口座については、届出義務の対象とはされていない。また、高齢、留学等の理由で業務を行っていないとき、組織内弁護士で個人事件の受任が禁じられているときなど長期にわたり預り金を保管する可能性がない場合には、例外的に開設義務が課されないことも明文化されたが、その場合でも、開設しないことおよびその理由の届出が必要とされている。
明示文字を使用しない口座を使っている会員が、和解の分割金の振り込みを受けている等の理由により現在の口座名義のまま使用を継続する場合、経過措置として2020年9月までの3年間は、明示文字を使用しない口座を使うことができるが、明示文字を使用しない理由を届け出なければならない。その場合でも、従前の口座と別に明示文字を使用した口座を開設し、3年の間に移行することが想定されている。
なお、明示文字を使用する口座の開設や口座名義の変更に金融機関が応じない場合は、2017年6月15日付事務総長通知を参照されたい。(*)

 
市民の信頼確保のために

本改正は、弁護士・弁護士会に対する市民の信頼を確保するため、預り金を巡る不祥事の撲滅に向けた方策の一つであるが、届出義務の履行率が低くとどまれば、かえって市民の信頼を失うことになりかねない。
依頼者の資金を預かるすべての会員が明示文字を使用した預り金口座を開設し、所属弁護士会に届出をするよう切に希望する。

(依頼者保護制度に関する検討ワーキンググループ 座長 菰田 優)




懲 戒 処 分 の 公 告 

茨城県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士  氏名 野 武 興 一 
               登録番号17776 
事務所            茨城県土浦市川口1-9-11 
               野武法律事務所                    
2 処分の内容       業 務 停 止 1 月
3 処分の理由
(1)被懲戒者はAを被告とする訴訟事件において原告である懲戒請求者の訴訟代理人であったとところ、2004年10月20日に上記事件について和解が成立し、上記和解に基づきAから被懲戒者名義の銀行口座に毎月5万円振り込まれていたが、上記口座には被懲戒者の事務所の事務経費の支払のための引き落としがあり、他の依頼者からの着手金、報酬金なども含まれており、預り金を自己の金員と区別して保管しなかった。
被懲戒者は懲戒請求者や懲戒請求者代理人B弁護士から被懲戒者に対して預り金の保管、処理状況について説明を求める通知がなされたが、何ら回答しなかった。
(2)被懲戒者はCから受任した訴訟事件において成立した訴訟上の和解の和解条項に従って2016年12月7日限り和解金200万円を支払うためにあらかじめCから送金された和解金原資200万円を日常的に着手金、報酬金等の入金や事務所経費の出金に利用していた自己の銀行口座に預り保管し、この結果、預り金に不足を生じるに至り、和解金支払期日に和解金全額の支払を懈怠する結果を招来し、Cに不足金の支払を余儀なくさせた。
(3)被懲戒者は2017年3月分から同年9月分までの7カ月分の所属弁護士会の会費並びに日本弁護士連合会の会費及び特別会費合計29万8000円を滞納した。
(4)被懲戒者の上記(1)の行為は預り金の取扱いに関する規程第4条第1項並びに弁護士職務基本規程第38条に違反し、上記(3)の行為は所属弁護士会の会則第113条第1項に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する

4処分が効力を生じた年月日   2018年4月6日
2018年8月1日 日本弁護士連合会


2回目の懲戒処分
懲戒処分の公告

1 処分を受けた弁護士   野武興一 登録番号 17776
2 処分の内容       業 務 停 止 2 月

3 処分の理由
被懲戒者は2009年1月初旬頃、株式会社Aについて破産申立を視野に入れた債務整理事件の依頼を受け同月23日及び2月14日付で債権者に対しÅ社の債務整理を受任した旨の通知をした際に受任していないA社の代表取締役B個人の債務整理事件を受任した旨の虚偽の受任通知を発送した。被懲戒者は同年11月頃A社が所有するマンションを売却した際に売買代金2億8000万円の中から弁護士費用内金として420万円を受領し、また被懲戒者が監査役を務める株式会社Cに仲介手数料として740万2500円を受領させた。さらに被懲戒者はA社が所有する土地及び建物を売却した際に売買代金2500万円の中から仲介手数料として85万500円をC社に受領させた被懲戒者は資産と負債の状況を迅速かつ正確に把握し資産の確保を図り事案にふさわしい処理方針を立てて実行するという倒産事件を受任した弁護士として当然行うべき基本的な職務遂行を怠りÅ社に数千万円の売掛金があると認識しながら受任後1年以上に渡って特に回収の努力をせず債権者集会その他の債権者に対する説明の機会も設けず不動産売却以外は実質的にはほとんど事件処理を進めていない上、今後の事件処理の方針もいまだ曖昧であった。被懲戒者の上記行為は任意の債務整理事件において本来公正であるべき債務者代理人としての立場を忘れて被懲戒者自身若しくはその関係者の利益を図ろうとしているなか債権者の利益、立場を無視しているなどと批判されてもやむ得えないものであり弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する
4処分が効力を生じた年月日   2011年5月26日
2011年8月1日   日本弁護士連合会