弁護士の懲戒処分を公開しています。
日弁連広報誌「自由と正義」2018年10月に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・静岡県弁護士会・大森清治弁護士の懲戒処分の理由の要旨
大森清治弁護士は2回目の処分となりました。
今回の処分について報道がありました。
毎日新聞 2018年6月13日
県弁護士会は12日、会員で「大森清治法律事務所」(沼津市御幸町)の大森清治弁護士(79)を業務停止2カ月の懲戒処分にしたと発表した。9日付。大森氏はすでに弁護士登録取り消しの申請を行っており、事務所も閉鎖している。 県弁護士会によると、大森氏は、県内の女性から生前に預けられた葬儀費用120万円の一部を関係者に返還せず、その女性の遺言を無視して遺産を分けるなどしたことから、「弁護士としての品位を失うべき非行に該当する」と判断された。 大森氏は、1965年に司法試験に合格。県弁護士会副会長も務めた。引用 毎日https://mainichi.jp/articles/20180613/ddl/k22/040/163000c
静岡県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので懲戒処分の公告及び公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
記
1 処分を受けた弁護士 氏名 大 森 清 治 登録番号 10817
事務所 静岡県沼津市御幸町17
2 懲戒の種別 業 務 停 止 2 月
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は1998年12月29日、Aから死亡したAの葬儀費用として使用する目的で、Aが死亡した場合にAの配偶者の子であるB又はBの指定する者が返還を求めた時はその者に返還する旨の約定で120万円の預託を受け、その後Aに30万円を返還していたところ、Aが2015年2月13日に死亡したにもかかわらず、Bに被懲戒者が預託金の残金を預かっている事実を知らせず、Bが被懲戒者に対し、上記残金の返還を求める訴えを提起し、これに命ずる判決が確定しているにもかかわらず返還をしなかった。
(2)被懲戒者はAが2001年11月23日に作成した自筆遺言証書において遺言執行者として指定され、Aの死亡後、遺言執行業務を開始したが、受遺者Cが遺贈を放棄する旨の意思を示していたにもかかわらず、Cに対する遺贈を原因とする所有権移転登記手続きをした。
(3)被懲戒者は2015年10月30日、上記(2)の遺言書に記載がされていないにもかかわらず、遺言執行者名義の預金口座から80万円を出金し、Bに送金した。
(4)被懲戒者は上記(2)の遺言書には遺言執行者の報酬について定めがないにもかかわらず、家庭裁判所に遺言執行者の報酬額を定める審判を求めること等の手続を経ることなく、独断で報酬額を60万円と決定した上、2015年11月12日、上記(3)の口座から出金し受領した。
(5)被懲戒者の上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うベき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた年月日 2018年6月9日
2018年10月1日 日本弁護士連合会
1回目の懲戒処分
2009年10月号 日弁連広報誌「自由と正義」に掲載された弁護士懲戒処分の要旨
懲 戒 処 分 の 公 告 2009年10月号
静岡県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので懲戒処分の公告及び公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
記
1処分を受けた弁護士 氏名 大 森 清 治 登録番号 10817
事務所 静岡県沼津市御幸町17
2 懲戒の種別 戒 告
3 処分の理由の要旨
被懲戒者は2006年4月19日懲戒請求者を介して旨懲戒請求者の弟Aの債務処理を受任し、同年8月28日懲戒請求者及びAから必要経費や弁済資金として1078万6467円を預かった。しかし被懲戒者は上記預かり金について預かり金口座を開設して管理すべきところ、これをせず、また本件懲戒請求がなされるまでの預かり金の清算ないし返還を実行しなかった。
さらに被懲戒者は上記事件の受任の際に委任契約書を作成せず、また2006年4月25日付けで債務残高照会を行ったものの、その後の交渉等の事務処理を行わずさらには懲戒請求者からの再三の事件処理の問い合わせに対して必要な報告及び協議を行わなかった。上記被懲戒者の行為は被懲戒者が本件懲戒請求後に上記預かり金を返還したことを考慮したとしても所属弁護士会の会規、弁護士職務基本規定第30条第35条及び第36条に違反し懲戒を相当とする事由がある。
4 処分の効力の生じた日 2009年5月13日 2009年10月1日 日本弁護士連合会
「