弁護士の懲戒処分を公開しています
日弁連広報誌・「自由と正義」201811月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・大阪弁護士会・薄木英二郎弁護士の懲戒処分の要旨
 

弁護士職務基本規程

(預り品の保管)
第三十九条 弁護士は、事件に関して依頼者、相手方その他利害関係人から書類その他の物品を預かったときは、善良な管理者の注意をもって保管しなければならない。
(預り金等の返還)
第四十五条 弁護士は、委任の終了に当たり、委任契約に従い、金銭を清算したうえ、預り金及び預り品を遅滞なく返還しなければならない。

上記規程の違反とあるが、弁護士としてこの私的整理の処理はいかがなものか、そして大阪弁護士会はこれで「戒告」とした処分は弁護士の信頼を逆に損ねてはいまいか・・・

懲 戒 処 分 の 公 告
大阪弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 処分を受けた弁護士
氏 名        薄 木 英 二 郎 
登録番号       28537
事 務 所      大阪市北区西天満4-6-3            
法律事務所      薄木総合法律事務所
       
2 処分の内容    戒 告

3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、2014年8月30日頃、約10億円の負債がある株式会社Aの代表取締役Bに対し、破産せずに事業を継続する方法として旧会社にだけ債務を残して別会社に事業譲渡する等の方式による私的整理を提案し、Bの同意を得て上記私的整理を進めたが、一部の債権者に対して受任通知を発送し、債権者からの電話対応はしていたものの、私的整理に至る経緯、方針などのまとまった情報を全ての債権者に伝える債権者集会などの場を予定せず、具体的な情報を記載していない中間報告書を一部の債権者に送付したのみで、メインバンクの株式会社C銀行から私的整理について強い懸念を示した上で具体的な質問事項が記載された書面が送られてきたにもかかわらず、これらに回答すらしない等、債権者に対する説明をほとんどしなかった。
(2)被懲戒者は、上記(1)の事件の委任契約書について1か月以上も作成することが困難な事由がなかったにもかかわらず、受任後1か月余り後に作成した。
(3)被懲戒者は、Bから、A社の関連会社でありBが代表取締役として経営する株式会社Dの債務整理の依頼を受けたが、委任契約書を作成しなかった。
(4)被懲戒者は、C銀行の申立てにより裁判所がA社に対する破産開始手続開始を決定したところ、被懲戒者が開設したA社の預り金口座に上記決定後にE社から振り込まれた入金について、A社の破産管財人に何ら連絡することなく、独断でE社らに返金した。
(5)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第5条に上記(2)及び(3)の行為は同規程第30条に、上記(4)の行為は同規程第39条及び第45条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた年月日 2018年8月7日
2018年11月1日  日本弁護士連合会