裁判員裁判なんか止めちまえ!と元被告人が語る (2)

 
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裁判員裁判が開始され既に10年、この制度の見直しや廃止の意見がネットなどにも出ています。特に弁護士の方々が「裁判員裁判」では裁判員の負担が過大であると制度見直し、廃止を主張をしています。
 
裁判員裁判制度なんてやめてしまえ!(1)
 
札幌の猪野亨弁護士のブログ
 
 
裁判員の負担が過大すぎるというのが一つの反対理由のようです。
100日、200日間も裁判員は平日の昼間に裁判所に行かなければなりません。仕事にもなりません。かといって審議を半分にしたら正しい判断、評決が出せるのか?
それは、被告人にとっても同じこと、あの大きな法廷で上の方から裁判員に睨みつけられているようだ。報道も多くまるで公開処刑ではないかと、元被告人が語った。
 
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              サイバンインコ
 
裁判員裁判制度が開始され既に10年経過したのだから、刑期を終え出所している元被告人も多くいるはず。その方たちに感想を聞かない理由は「弁護人の怠慢な弁護方法」、に結びつくことだからではないかと思います。
 
詐欺罪で逮捕され収監された元検事、元弁護士、闇社会の守護神と呼ばれた田中森一弁護士の著書の中で、刑務所で元弁護士だとわかると、休憩時間に法律相談が始まる。受刑者の多くは「オレは無罪だった、冤罪だ!」多くの受刑者が言い出すと、笑い話のように書いてありました。
元被告人に裁判員裁判はいかがでしたか?と問えば、「俺は無罪だった」「弁護人が無能だった」という苦情ばかりかもしれません。
でも聞いてみましょう
「あなたは次も裁判員裁判を受けたいですか?」
 
残念な弁護士が法廷に立ったとしたら
 
裁判員裁判のモデルケースになった裁判の元被告人は、自分の弁護人に対し、不満を持っていました。そして塀の中から懲戒請求を申し立てました、当然棄却でした。(懲戒請求の理由は次記事)
 
裁判員裁判のモデルケースで誰も経験したことの無い裁判、弁護士会が自信をもって送った地元の期待の星の弁護士に弁護士会が処分など出せるわけがありません。
 
服役を終えた今だからほんとうのことが分かった。
彼が所属弁護士会に懲戒が棄却され日弁連に出した異議申立書の中で引用した報道記事をご紹介します。裁判員裁判の弁護人の弁護方法についての記事を引用しています。
(読売新聞の引用しかないのは所内で読める新聞は読売しかなかったのかもしれません。)
 
異議申立書より
 
以下、国選弁護人の杜撰な弁護活動への批判と、公判前整理手続に関するマスコミ報道や著名な先生方の論文を引用し対象弁護士と弁護士会の誤りを指摘します。
(1)  20071014日 読売新聞
富山冤罪事件で「国選弁護人は何もしてくれなかった!」と批判
 
(2)  2008131日 読売新聞
富山冤罪事件で日弁連が「どの様な弁護活動を展開するのか十分打ち合せ
すべきであり、有罪を前提に弁護活動を行った弁護人にも真摯な反省が必
要」と報告書を公表
 
(3)  2008521日 読売新聞
最高裁は「十分な弁護が行われないケースが出てくれば裁判員制度が崩れか
ねない!と懸念」日弁連は「被告の権利がおろそかになるような拙速な審理
に陥らないよう弁護士の質と量の面で対応整備の強化が最も重要!」

 

(4)  2008827日 読売新聞 
小野寺義象弁護士は「高利金融が普通の市民を犯罪者にしたという経過は事
件の真相の解明として重要である」
 
(5)   20081112日 読売新聞
最高裁の報告 「一審 公判前整理手続で証拠を絞りすぎた結果 重要証拠
が審理されていなかった場合は『一審判決を破棄できる』と発表」
 
(6)   20081120日 読売新聞
広島高裁 ヤギ被告に対する判決 『審理尽くさず違法!』
「公判前整理手続は充実した審理を計画的、かつ迅速に行うもので調書の任
意性という争点を顕在化しないまま終結させたのは、その目的に反するもの
で「犯情を判断する重要な事案」「量刑判断で考慮すべき証拠」を採用せず
審理が尽くされていないと地裁判決を批判」
 
(7)   200913日 読売新聞
「最高裁「公判前整理手続」透明化へ」
同手続は裁判員制度を前に裁判迅速化を目的として200511月(平成1711
月)導入されたが(私(懲戒請求者)の公判は平成171128日岩手地裁初
の同手続)裁判の重要な部分が不透明になり、裁判公開の原則に反するとの
批判から当時者の主張や事件の争点など公表すべきと指導
 
(8)  2009117日 読売新聞
「最高裁 「早さより真相解明」
真相解明と被告の権利保護は審理期間の短縮以上に重要」と指摘し公判前整理手続では真相解明に必要不可欠な証拠とは何か・・・という観点が必要だ!」と述べた。
 
(9)   200935日 読売新聞
「日弁連の意見書」
公判前整理手続について「弁護士は被告と十分な打ち合せを重ねながら弁護方針を検討する!」として十分な期間を確保するよう提言した。
 
(10)   安昌潔慶大教授
公判前手続では当事者が公判において行う主張を明らかにしその証明に用い
る証拠の取調べ順序方法を決定し明確な審理方法を策定するものであり、公
判前整理手続では争点の主張及び立証が重要であり審理における攻防の重点
である。
(11)  土本武司白鷗大法科大学院長
20081210日広島高裁でのヤギ被告の判決について一審公判前整理手続
の審理の進め方を訴訟手続の違反!と切り捨てた判決 迅速化を図るあま
最も大切な「真実の発見」という目的が達成されず粗雑な審理が行われ
た。
 
異議申立人(裁判員裁判の元被告人)の懲戒請求事由のひとつがK弁護士が私
の国選弁護人になって何度も手紙や接見で懇願している事件を起こした動機
について全く公判前整理手続で取り上げてくれなかった点にあるのです。
国選弁護人のK弁護士とまったく対照的に公判前整理手続の意義を理解し被告
の正統な利益を主張したすばらしい弁護士の公判記事.
2008829日 読売新聞 「あなたも裁判員」
『証拠開示は弁護士の腕次第』
自白調書など検察側に「不利」となる証拠を引き出したり警察官作成調書等の証拠開示させた、公判前整理手続の勝利だと思う、森岡真一郎弁護士(31)は振り返る。
40年前強殺で無期を受け仮保釈中の男が2006年交際中だった女性を殺害、公判前整理手続で検察は「一方的な愛情を押しつけ、独占欲を満たすため殺害した」と主張 この筋書に添った調書ばかりだった。男は弁護士に「関係が悪化した後も被害者があいまいな態度だった事、また金を貸したこともあった」と訴えた。
弁護士は「考えられる証拠すべて!」と開示請求!
その中から男が被害者の態度に悩んで保護司に相談した事、被害者の負債状況を明らかにした!検察は当初の筋書きを撤回し求刑も死刑から無期にとどめた。金沢地裁も無期を言い渡した。
「従来なら被告人質問で情状を訴えるしかなかった、証拠開示はすごい武器だ!」と弁護士は話した。昨年1年間の裁判員裁判対象事件のうち6割は自白事件だ!武器を生かすも殺すも弁護士の手に委ねられている。
          (読売新聞の裁判員裁判の連載記事)
 
 
 
次 回 裁判員裁判なんかやめてしまえ! (3)
つばさを持って逃げまわった弁護士・庇う弁護士会「懲戒逃げ」とは