弁護士の懲戒処分を公開しています。
日弁連広報誌「自由と正義」2019年2月号に掲載された弁護士懲戒処分の公告・懲戒処分の理由の要旨福岡県弁護士会・武藤治樹弁護士の懲戒処分の要旨
武藤弁護士4回目の懲戒処分となりました。
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懲 戒 処 分 の 公 告
福岡県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 処分を受けた弁護士
氏 名 武 藤 治 樹
登録番号 37497
事務所 北九州市小倉北区室町2
武藤法律事務所
2 処分の内容 業 務 停 止 2 月
3 処分の理由の要旨
(1) 被懲戒者は、2011年8月30日に懲戒請求者から債務整理事件を受任した後、事件処理を遅滞し、上記受任から4年6か月後に事件処理を完了した。
(2) 被懲戒者は、事務所の事務員Aに懲戒請求者からの預り金である現金を懲戒請求者のファイルに挟み込んだまま預けていたが、2014年9月11日にAを解雇した後も上記ファイルの返還を受けなかった。
(3) 被懲戒者は、上記(1)の事件の受任後、懲戒請求者から返済原資として少なくとも35万5000円を預かり、2015年3月16日に株式会社Bに対して7万6000円を支払ったが、預り金の入出金の経過を記録しておらず、預り金の収支を把握していなかった。
(4) 被懲戒者は、上記(3)の支払により懲戒請求者のB社に対する債務を完済し、また、2015年12月25日に株式会社Cとの間で訴訟外の和解を締結したが、返済及び和解を行うに当たり、懲戒請求者に対してその内容を説明せず、了解も得ていなかった。
(5) 被懲戒者は、2016年2月24日付け書面をもって、懲戒請求者に対し、上記(4)の完済及び和解の報告等をし、辞任する旨を通知したが、預り金の収支についての報告を行わず、預り金を精算しなかった。
(6) 被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規定第35条に、上記(2)の行為は同規定第38条及び第39条に、上記(3)の行為は同規定第38条に、上記(4)の行為は同規定第22条及び第36条に、上記(5)の行為は同規定36条及び第45条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた 2018年10月31日
2019年2月1日 日本弁護士連合会