懲戒逃げをした弁護士が福島県弁護士会副会長に就任(2)

「懲戒逃げ」とは
弁護士に懲戒請求が申し立てられた時、審査が終了(結了)するまで登録換えが出来ない制度、
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福島県弁護士会HP 2019年度役員紹介
登録換え入会と懲戒手続きについて
登録換え入会書類を当会提出時に、「懲戒の手続」に付されて
いる場合は、登録換えの請求(申請)ができません。「懲戒の手
続きが結了(処分の通知が対象弁護士に送達された時)した」後、
登録換え入会書類を当会に提出してください。
(弁護士法62条第1項)
 
登録換えには懲戒が完了した「不処分の通知書」が必要書類となります。
東京弁護士会の入会審査でも3月間かかります。
次ぎの会の常議員会の面接があります。そして新しい事務所の住所なども書類に記載しなくてはなりません。K弁護士は317日に懲戒が棄却されてから、福島に行き事務所を見つけ契約をし、多くの書類を長崎県弁護士会と福島県弁護士会に提出し、次に福島県弁護士会の常議員会役員の面接を受けたのではないでしょう時間的に無理です。
 
5月15日に登録換え完了の公告が自由と正義に掲載されましたが、実際の申請は1月か2月しかあり得ません。それは懲戒に付されていた時期です。
 
1225日に長崎に懲戒が出されて、そこで決断したのでしょう、長崎を出ていきますから早く処分しない議決をお願いし、福島には懲戒が付されていることを知らせずに申請したのではないでしょうか。
どうせ、懲戒請求者は刑務所で10年いるのだからと、長崎、福島、日弁連(懲戒が申立てられた場合は日弁連に通知)が仕組んだのでしょう。
誰も文句を言う奴はいない。弁護士の登録換えについて詳しくしっているものなどいないと、日弁連も合意の上でのことでしょう。
岩手県弁護士会
(1)   登録してまもない新人弁護士を裁判員裁判制度のモデル裁判の国選弁護人に就任させた。
長崎県弁護士会
(1)  懲戒請求の審議を実質的に行っていない
(2)  綱紀委員会の議決書の日時と決定書の日時が同じ日、これはあり得ない 
(3)  懲戒の審議中に登録換えの申請を受け付けた。
福島県弁護士会
(1)   懲戒の結了の書面について問い合せ、せずに登録換え申請を受理
(2)   登録換えは規約違反であるとの懲戒請求を棄却した。
日弁連
(1)  懲戒が出ていることを知りながら、懲戒の結了がないにもかかわらず、福島県弁護士会からの登録申請を受理した
 
515日は登録換えの完了の発表した日ですが、これは毎月1日と15日にまとめて自由と正義、官報で公表した日です。実際に申請をした日ではありません。弁護士が登録を変更する。登録を抹消した時、認められるのは申請した日です日弁連が申請を受理し完了して公表した日ではありません、
 
元被告人の懲戒請求者は福島県弁護士会に登録換えは規約違反であると
懲戒請求を出しましたが棄却されています。317日に懲戒が棄却され515日に登録が完了していて異議申立も棄却され何ら問題は無いとの理由で棄却したのでしょう。福島県弁護士会にうまくごまかされてしまいました。懲戒請求者が登録換えの事を詳しくしならなかった、その上当分は刑務所だからと適当に棄却をしたのでしょう。
 
2018年 懲戒請求者元被告人は山形刑務所を出所しました。
それに合わせたかのように福島は懲戒逃げの弁護士を2019年度の副会長に就任させました。
 
 K弁護士のホームページ(つばさ法律事務所)

 

平成10年 早稲田大学 法学部 卒業
平成14年 司法研修所入所 [56]
平成15年 弁護士登録
平成21年 法律事務所開設
 
平成15年から21年 岩手、長崎にいたことが抜けています。
 
「調査開始に伴う登録換え等の制限」
「懲戒の手続に付された」の意味
平成15年改正前の法63条(現法621項)(登録換等の請求の制限)
第六十二条 懲戒の手続に付された弁護士は、その手続が結了するまで登録換又は登録取消の請求をすることができない。
この解釈については、綱紀委員会の手続に付されたときをいうのか(非限定説)懲戒委員会の手続に付されたときをいうのか(限定説)、考え方が分かれていたが。平成1169日付けで日弁連会長から各弁護士会会長宛に通知した「弁護士法第63条及び第64条の解釈について(通知)」と題する文書により、非限定説を採ることが明確にされ、平成1191日以降そのように取り扱われていた。その後、平成15年の法改正により、法582項が「弁護士会は所属の弁護士又は弁護士法人について、懲戒の事由があると思料するとき又は前項の請求(懲戒請求があったときは懲戒の手続に付し綱紀委員会に事案の調査をさせなければならない」と規定され綱紀委員会に事案の調査をされることをもって「懲戒の手続に付された」ときであることが条文上明らかとなった。より具体的には「懲戒の手続に付された」とは弁護士会の会長が綱紀委員会に事案の調査を命じる旨の決済をしたときと解される。
 
「手続が結了する」の意味
621項の「その手続が結了するまで」とはどの時点を指すのかについて、弁護士会又は日弁連において対象弁護士等に対し処分又は不処分の通知をした時点と解する見解、対象弁護士等、懲戒請求者その他法が定めた全ての者に対し処分又は不処分の通知をした時点と解する見解及び懲戒処分が確定した時点と解する見解がある。 
第一の見解をとれば、対象弁護士が弁護士会から処分又は不処分の通知を受けた後、異議の申出により日弁連の綱紀委員会に付議されるまでの間及び原弁護士会の綱紀委員会の「懲戒委員会に事案の審査を求めないことを相当とする」議決に対する異議の申出に対して日弁連が原弁護士会の処分を取り消して対象弁護士等に通知をした後、原弁護士会の懲戒委員会に付議されるまでの間は法621項の規約を受けないこととなる。第三の見解は、この点を重視し、この間にいわゆる「懲戒逃れ」をする余地を残すことは望ましくなく、「結了」とは「確定」を意味すると解釈するのである。しかしながら、原弁護士会が処分の告知をしている場合には、少なくとも右処分の効力は発生しており、懲戒処分を全く逃れてしまうわけではなく、第一の見解を採った場合の「懲戒逃れ」の可能性はさほど大きいものではない。更には弁護士会が不処分の決定をした場合には、対象弁護士は綱紀委員会の手続に付されてから不処分の通知を受けるまでの間身分の制約を加えられていたのであるから、それ以上に当該弁護士に身分に制約を加えることは妥当ではない。
また、第二の見解は懲戒手続が結了するとは法が定める全ての手続が終了するときと解するのが素直であること、通知について規定する法64条の7は「その懲戒の手続に関し・・・通知しなければならない」としていることを根拠とするが、この見解によれば、例えば、懲戒請求者が所在不明となり、同人に対する通知が到達しない場合には、懲戒手続は、長期間結了しないことになり、対象弁護士等の権利を不当に制限することになりかねず妥当ではない。したがって第一の見解が妥当と考えられる、
なお、第一の見解によると、弁護士会の綱紀委員会で「懲戒委員会に事案の審査を求めないことを相当とする議決」がなされ、その後、異議の申出がなされ、日弁連の綱紀委員会に付議された場合に、対象弁護士は綱紀委員会の手続に付された時点で登録換え等の制限が加えられ、不処分の通知を受けた時点でこの制約が解除されるものの、日弁連の綱紀委員会に付議された時点で再度登録換え等の制限が加えられることになるが、現行の法の解釈上はやむおえない結果であるといわざるをえないであろう。
以上引用
弁護士懲戒手続の研究と実務  日本弁護士連合会調査室