依頼3件事件放置、弁護士を懲戒処分・京都弁護士会
京都弁護士会は15日、依頼のあった婚姻無効確認請求など3件の処理を長期間放置したとして、中野勝之弁護士(46)を業務停止2カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分は10日付。
同会によると、中野弁護士は2016年秋までに、婚姻無効確認請求を受任したが、17年2月から現在まで依頼者に連絡をせず、預かったメモも返還していないという。07年には別の依頼者2人から過払い金返還請求を受任したが、11年ごろから17年まで処理を放置したほか、18年には別の依頼者2人から受任したマンション管理者解任請求の提訴を怠った上、関係者に提訴済みと虚偽の報告を行った、という。
同会の調査などに対し、中野弁護士は「申し訳なく思っている」と話しているという。中野弁護士は、依頼を放置したとして18年にも戒告の懲戒処分を受けている。
京都新聞 4月16日 朝刊
弁護士自治を考える会
前日のネットニュースでは弁護士氏名がありませんでしたが、弁護士懲戒処分検索センターで検索すると中野勝之弁護士が出てきました。報道記事は、前日と同じで、男性弁護士とあるところを中野弁護士に入れ替えたものです。新型コロナで業務もできませんから、ある意味温情な処分ではないでしょうか
「ステイホーム2か月」です
懲 戒 処 分 の 公 告 処分日 2018年11月号
京都弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する。
1 懲戒を受けた弁護士
氏 名 中 野 勝 之
登 録 番 号 33972
事 務 所 京都市中京区麩屋町通二条下る。第二麩屋町ビル
中野法律事務所
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、懲戒請求者Aから、消費者金融会社3社を相手方とする債務整理事件を受任し、2007年12月頃、受任通知を発送して各取引履歴の送付を受け、いずれも過払金の発生が見込まれたが、1社とは若干の交渉を行ったものの、他の2社は2017年1月に解任されるまでの具体的な交渉を全く行わず、懲戒請求者Aからの問い合わせに対し2008年1月以降は事件処理を全くしていなかったのに、あと数か月で過払金の返還があるかのような虚偽の説明をした。
(2)被懲戒者は、遅くとも2015年12月2日に懲戒請求者Bから裁判費用補償請求を含む刑事補償手続等を委任されたが、裁判費用補償要求の請求期間である無罪判決確定後6か月となる2016年2月14日が経過するまでに裁判費用補償請求を行わず、懲戒請求者Bからの刑事補償手続等の進捗状況の確認の求めに対し、既に刑事補償手続等を行ったと虚偽の説明を繰り返した。
(3)被懲戒者の上記行為はいずれも弁護士職務基本規程第35条及び第36条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4処分が効力を生じた年月日 2018年7月18日
2018年11月1日 日本弁護士連合会