書庫「女性弁護士の懲戒処分」

 

弁護士自治を考える会

日弁連は2019年から13人の副会長を女性というだけで2名増やし15名にしました。しかし実際に日弁連を動かしていく100名近い理事、役員100名の中で女性は約10人、10%程度です。2008年 当時25000人の弁護士で約3600人が女性弁護士でした。女性弁護士が一番多いのは第二東京弁護士会 5344名 女性 587名 男性 2757名 女性の割合は17,6%(2008年)

(日弁連公表資料 女性弁護士)https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/books/data/hakusyo_tokusyu2008_01.pdf

現在の会員数4万2000人(2019年12月現在)女性弁護士は約10%として4200名です。毎年約100件の懲戒処分で会員の割合で女性が約10%として毎年10件程度の処分が出てきたでしょうか?

実際は過去10年、年間2件~7件です。

女性弁護士に対する懲戒請求数のデータは日弁連も公表していません。どれくらいの女性弁護士に懲戒請求数がされているのでしょうか、処分件数は毎年数件でもおそらく年間200件程度の懲戒請求が出されていると思います。なぜなら女性弁護士の多くは離婚事件を扱っています。そのため相手方から恨みをかったり、子ども連れ去りを示唆した、子どもに会わせないなどの懲戒理由で数多く懲戒を出されていることでしょう。

それでは女性弁護士でどのような処分理由があるか見てみましょう。(自由と正義から)(2020年7月号まで)

 

除 名

過去、除名処分を受けた弁護士81件中 女性弁護士1件

渡邊栄子 17929 岩手 2013年6月  横領等

退 会 命 令

退会命令を受けた弁護士108件中女性弁護士1名

早野進子  27698 東京 2016年2月   会費滞納

 

業 務 停 止 9
戒 告     28

 (業務停止と戒告は2010年から現在まで) 

懲戒処分を2回受けた女性弁護士  
吉村亮子(千葉) 戒告1 業務停止1

 

 

 

 

女性弁護士直近10年 懲戒処分者 登録番号別 (2010年~2020年7月)

10000まで      0

10000~20000    7

20000~30000    15

30000~40000    11

40000~50000    3

50000~       2

 

 

 

女性弁護士・処分理由別   2010年~2020年7月 (処分内容は複数あり総数は処分件数を超えます)

預り金横領系・金の亡者系          4

委任契約せず、説明せず等・業務事務員任せ  2

やりすぎた攻撃               2

法律を知らない、弁護士としての水準以下   7

事件放置                  3

双方代理                  1

非弁提携                  3

意味不明型                 3

相手弁護士への誹謗中傷           3

会費滞納                  2

怠慢な事件処理               5

 

 

2010年 懲戒処分総数74 女性弁護士3名 業務停止1 戒告2 

太田宏美 17264 第二東京 業務停止5月 財産管理の預り金 着服

処分の理由・被懲戒者は2000年8月5日ころ、中程度の痴呆症のため意思能力を喪失した。Aから同人の意思能力に疑問を抱いていたにもかかわらず、同人の財産管理に関し清算を要しない弁護士費用として2200万円余りの多額の金員を領得した。しかも被懲戒者はAの死後2004年にAの相続人である懲戒請求者らにより金銭引き渡し請求を受けたが今日に至るまで1円の支払いもしていない

山下紫 26082  東京 戒告 委任契約締結せず報酬の説明せず

処分の理由の要旨・(1) 被懲戒者は、夫ある同じ事務所の弁護士Aと共に2004年8月ころBの 成年後見人開始申立についてBの子である懲戒請求者Cから依頼され、これを受任したが報酬等の説明をせず委任契約も作成しなかった。(2)   被懲戒者は2001年5月ころB、C及びCの子Dらから賃貸していた土地の更新料についての契約締結交渉の委任を受け、交渉は概ね合意に達したがDらは合意書等に必要な署名捺印をしなかった。被懲戒者はCらに対し実際の作業期間が比較的短かったこと、   被懲戒者らの事務所の報酬基準のみなし成功報酬規定の適用が疑問視されること等を併せて考えると不当に高額と評価される   着手金及びみなし成功報酬を請求したまた被懲戒者は2005年8月6日Bが死亡したため、公正証書遺言の指定に従いBの遺言執行者に就任し遺言執行を行ったが、その途中でBの新たな自筆遺言証書の存在が明らかになり、後にこれを基にDからCらに対して提起された所有権移転登記手続請求訴訟の第一審判決でCらは敗訴判決を受けた。被懲戒者はこれらの事情やCらが被懲戒者の計算した金額を了解したとは認められない事等から考えると不当に高額と評価される遺言執行手数料を請求した。(3) 被懲戒者はBの遺言執行者であったにもかかわらずBの相続人間の遺産をめぐる前記所有権移転登記手続請求訴訟についてCらの訴訟代理人であるAと共にCと交渉する等、代理人と同様に立場で関与した。 2010年2月2日

淡路友起子 27365 兵庫  戒告    子の監護事案で守秘義務違反

処分の理由の要旨・被懲戒者は子に監護に関する処分等の抗告事件について母の代理人となっていたが裁判所に提出した2008年4月8日付け主張書面において訴訟追行上の必要性と相当性が認められないにもかかわらず父側から提出された陳述書の作成者である懲戒請求者夫婦に関し名誉やプライバシーを侵害する表現を含む記載を行った。

 

2011年 懲戒処分総数80件 女性4名  戒告4 

齋藤佐知子  22589  神奈川(横浜) 戒告    控訴期間徒過

処分の理由の要旨・被懲戒者は受任していた第1審訴訟事件について2009年3月19日に一部敗訴の判決正本を受領していたのに判決到達日を同23日と誤信し控訴期間満了後である同年4月6日に控訴を提起した

西部智子  31585  兵庫  戒告  日弁連異議  刑事事件での誤解釈

小林靖子  35466  兵庫  戒告  日弁連異議  31585と同じ事務所

処分の理由の要旨・本件に関し認定した事実によると兵庫県弁護士会が以下の懲戒請求事由についていずれも品位を失うべき非行とまではいえないとして被懲戒者を懲戒しない旨判断したことは誤りであるといわざるを得ない。ア・刑事訴訟法第237条の規定を誤解し誤った説明をしていたことは弁護士職務基本規定第7条(研鑽義務)にもとる。イ・懲戒請求者やその妻に対して誤った説明を正すこと十分にしないままに合理的根拠に乏しい執行猶予判決の見通しを告げた。ウ・示談内容についても説明不十分なままに被害者との示談を成立させた。(2)被懲戒者並びにA弁護士及びB弁護士は刑事訴訟法第237条の規定を忘れ起訴後も告訴の取下げができ取下げがあると公訴は取り消しとなり被告人は釈放されるとの誤った認識を有していた、被懲戒者らは懲戒請求者の刑事弁護人就任後から2008年3月3日の公判期日の直前である同年2月27日まで2月以上の長期にわたり刑事訴訟法第237条の規定を確認することをせず安易な思い込みによる誤った認識の下に弁護活動を進めていた検察事務官からの指摘で誤りに気付き懲戒請求者やその妻に誤りを説明し謝罪したがその説明は十分であったとはいえない。その結果執行猶予を得るための弁護活動や示談の成否及び内容において懲戒請求者に不利益が生じなかったとはいえないことから被懲戒者の責任は重大である、そしてこれらは弁護士職務基本規定第7条に違反しているだけでなく同第37条第1項の法令調査義務にも違反している(3)執行猶予判決について甘い見通しを述べて示談を勧めたのも結局は示談の直前まで起訴後の告訴取り消しについて誤った説明をしていたからである。(4)被懲戒者らは懲戒請求者に対し示談内容の了解を得るに際して示談書案を示して説明をしておらず、また判決言い渡し後に接見した際に懲戒請求者から求められるまで締結した示談書を交付しなかった被懲戒者らは起訴後の告訴取り消しについて誤った説明をしていたのであるから懲戒請求者やその妻に対して示談内容について誤解が生じないように事前に十分な説明をすべきであったにもかかわらずこれを怠っていたことは明らかである

川口和子  22009  第一東京  戒告  事件放置

処分の理由・被懲戒者は懲戒請求者の子であり傷害事件の被害者となったAから加害者Bの不起訴処分に対してAが行った検察審査会に対する審査の申立てに関連して2008年3月7日起訴相当との判断が得られる方向での法的検討を加えた書面を提出する事務等を受任し着手金を受領したにもかかわらず同年5月15日に検察審査会が不起訴処分を相当とする議決を行うまでの2か月以上書面や委任状を一切提出せず経過についても報告しなかった

2012年 懲戒処分件数78件中  女性2 戒告1 業務停止1

高藤杏花(関根杏花)27192 神奈川(横浜)戒告 判決文誤解釈

処分の理由・被懲戒者は2010年11月26日日本司法支援センターの事務所相談として懲戒請求者から法律相談を受けた際、懲戒請求者の請求を認めず控訴を棄却する旨の控訴審判判決の判決書を誤解して誤った説明を行った。これにより懲戒請求者は上告の機会を逸した

後藤富士子   17278  東京  業務停止2月  双方代理

被懲戒者は不動産賃貸業甲の代表取締役であったAの遺産分割をめぐる争いについてAの長女である相続人Bから依頼を受けた。甲社の株式のうちA所有の株については、その帰属を廻ってBともうひとりの相続人であるCとの間に紛争があり、A死亡後は代表取締役が不在のまま、Bが事実上甲社を運営していたが1)被懲戒者は、甲社の大口賃借人から賃料減額に応じない場合は、契約期間満了をもって賃貸借を終了するとの請求を受けた際、早期に代表取締役を選任して賃料減額交渉を決着させる必要があると考え、Cに何ら連絡や説明をせず、株主総会も開催しないまま、Bの元夫を代表取締役に選任した旨の不実の登記をすることを指示した。2)被懲戒者はその後Cが提起した株主総会決議不存在確認職務執行停止等の訴訟について、甲社の訴訟代理人となったが甲社には適法に選任された代表取締役が存在せず、甲社と委任契約を締結することはできないのを知りながら甲社から弁護士費用の支払いを受けた

2013年 懲戒処分件数98 女性弁護士4  除名1 戒告3

渡邉栄子 17929 岩手 除名  横領等

1) 被懲戒者は2008年12月3日懲戒請求者Aから任意整理事件を受任し2009年5月27日までに債権者4社から過払い金合計1497万3796円を受領したが同年6月25日から2010年4月24日頃までの間に借金返済等の自己の用途に費消した。(2)  被懲戒者は2010年7月22日被相続人Bの受遺者兼遺言執行者であるC及びDから遺言執行事務等の委任を受け、同年11月2日までにB名義の預金を解約する等して合計1億1371万2944円を預かったがC及びDのために支払い及び一部返金を行った額を差し引いた残額4473万4694円を同月5日から2012年7月25日までの間に事務所内装工事費、事務所経費、借金返済等の自己の用途に費消した。(3)  被懲戒者は2010年10月6日懲戒請求者E及び同人が代表取締役を務める会社の破産申立事件を受任し懲戒請求者Eから破産申立予納金、配当金等として同年11月29日までに合計1722万456円を預かったが事務処理等のために支出した額を差し引いた残額606万1544円を同月5日頃から2012年7月25日までの間に事務所内装工事、事務所経費、借金返済等の自己の用途に費消した。(4)被戒者の上記行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。被懲戒者の上記各行為による被害額の合計は6577万34円と高額である上、被懲戒者は各依頼者に対する弁償を全く行っておらず今後弁償がなされるめども立っていないこと等を考慮し除名を選択する。4 処分の効力を生じた年月日 2013年3月19日

川村容子  20111  奈良  戒告  双方代理

処分の理由・(1)  被懲戒者は懲戒請求者及びその配偶者Aから婚姻関係についての相談を受け被懲戒者が二人の間の利害を調整した結果、2004年10月17日被懲戒者立ち会いの下、懲戒請求者及びAの間で二人が円満な家庭を築くように努力すること等を内容とする合意書が作成された。しかしながら被懲戒者は上記合意書に基づく懲戒請求者とAとの間の交渉が決裂した後、Aの代理人として懲戒請求者に対し債権差押命令申立をおこなった。 (2)  被懲戒者は懲戒請求者とAとの離婚事件において2011年10月7日付けの答弁書を提出し、それ以後2012年10月7日付け答弁書を提出しそれ以後2012年10月30日の判決言い渡しに至るまでAの代理人として訴訟を遂行した。

高木紀子  30598  熊本  戒告   非弁提携

処分の理由・被懲戒者は、2007年非弁活動を行っていた行政書士法人からA依頼者の紹介を受けることなどを了解し、依頼者の紹介を受けるようになった。被懲戒者は2011年4月22日に弁護士会非弁委員会から事情聴取を受け非弁提携の可能性を指摘されたにもかかわらず、その後も2012年春までA法人から依頼者の紹介を受けた。

 

2014年 懲戒処分件数102件 女性弁護士7 戒告7

栁 優香  35779  福岡  戒告   事務員に対する指導監督を怠った。

処分の理由・被懲戒者は2010年9月Aから破産申立事件を受任し委任事務の処理を事務職員であるBに担当させたがBが違法又は不当な行為に及ばないように指導及び監督することを怠った。その結果、Bは2012年3月上記事件の進捗状況に関するAの姉Cからの問い合わせに対し上記事件の申立てを行っていないにもかかわらず申立て済みである旨の虚偽の回答を行い同年4月3日破産事件申立受理票を偽造して破産申立書類一式とともにCに送付した。

大森礼子  23811  岡山  戒告   破産事件を事務員任せ

処分の理由・被懲戒者はAから破産手続開始申立事件を受任し2006年7月6日頃懲戒請求者に対して受任通知を発送した。また被懲戒者はBから破産手続開始申立事件を受任し同月25日頃、懲戒請求者に対し受任通知を発送した。さらに被懲戒者はCから破産手続開始申立事件を受任し2007年5月11日頃、懲戒請求者に対して受任通知を発送した。被懲戒者は上記各事件の処理を事務員に担当させ2012年11月に上記事務員の任務解怠が判明するまでのその処理状況の確認を怠った。その結果Cの事件につき2013年2月13日まで破産手続開始申立てを行わずBの事件につき同月27日まで破産手続開始申立てを行わず、Aの事件についてAとの連絡が困難となって同年3月8日辞任した。

藤民子  17191  福岡   戒告   仮差押を受けた人に藤弁護士の義母が融資

処分の理由・(1)被懲戒者は依頼者である懲戒請求者が所有する不動産について仮差押えを受けていたところ、仮差押解放金に充てるために当時85歳であった懲戒請求者の義母が代表者で監査役を務める有限会社A社からの懲戒請求者に対する融資をあっ旋し2008月3月19日、被懲戒者の事務所の金庫に保管していたA社に返還すべき金員とA社の口座内の金員とを合わせて2100万円を懲戒請求者に送金した。上記融資は被懲戒者の意向で決定され実行されたと評価されるものであった。(2)被懲戒者は2010年11月5日A社の代理人としてA社が上記あっ旋により懲戒請求者に融資した貸金の残元金等を請求債権とする強制競売申立を行い懲戒請求者が所有する不動産を差押さえた。(3)被懲戒者は2012年2月16日A社の代理人として上記残元金等を請求債権とする債権差押命令申立てを行い懲戒請求者のBに対する不当利得返還請求権を差し押さえた。

政谷みどり  36222  愛知  戒告  相手方、弁護士会に大量のFAX送信

処分の理由の要旨・被懲戒者は2012年9月26日から同月28日の間に所属弁護士会及び4か所の法律事務所に対して合計2191枚もの大量の文書をファクシミリで送信した。被懲戒者の上記行為は他人の業務に支障を来し多大な迷惑を及ぼす行為であり弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する

佐賀悦子  25874  神奈川  戒告    弁護士に対し名誉毀損

処分の理由の要旨・(1)被懲戒者にかかる本件懲戒請求事件につき横浜弁護士会は被懲戒者、A弁護士、B弁護士、C弁護士及びD弁護士(以下被懲戒者らという)が弁護士である懲戒請求者の実名を挙げて「弁護士としての倫理観が欠如している」「ヒステリー気味な言動が見られる」などの記載がある 。E作成の報告書(以下本報告書という)を最高裁判所に送付して訴訟記録に編綴されることにより何人でも閲覧することが可能な状態に置いて懲戒請求者の社会的評価及び弁護士としての信用を低下させた行為が懲戒請求者に対する名誉毀損を構成するとともに弁護士職務基本規定第70条に違反するとしながら情状を総合考慮すると直ちに弁護士としての品位を失うべき非行であるとまでは評価できず被懲戒者を懲戒しないと決定した。(2)しかしながら本件報告書はかつてEが作成した文書そのものではなく、もともとの報告書中一部の人についてはマスキングをしてコピーしたもの、手書きの同報告書を作成すると至った経過を被懲戒者において改めてまとめたものからなるものであり、これを被懲戒者らが作成したものではないと有利な情状とした横浜弁護士会の評価は妥当性を欠くというべきである。また懲戒請求者の実名が文書の成立の真正性に結び付くことを示す事情はないし、さらに仮に懲戒請求者の実名を記載することについてEから強い要請があったとしても、そのことによって懲戒請求者に対する行為の不当性が治癒されることは認められない、また判決に従って懲戒請求者に損害賠償金の支払をしたことは弁護士として当然のことでありこれを有利な情状として考慮することは相当でない。本件は被懲戒請求者らが争点は何らの関係がないにもかかわらず弁護士たる懲戒請求者の名誉を毀損する部分を残したまま、これを含む書面を殊更提出したのであり訴訟上の権利の濫用にあたるとされる特段の事情があるというほかなく弁護士として品位を失う非行に当たるといわざるを得ない、したがって被懲戒者を懲戒しないとした横浜弁護士会の決定を取消し、被懲戒者を戒告するのが相当である。

茆原洋子  15152  神奈川 (横浜)  戒告   相手弁護士の誹謗中傷

佐賀悦子弁護士と処分理由は同じ

2015年 懲戒処分件数92件  女性弁護士2  戒告2

熊谷真喜  27635  第二東京  戒告       相手方のPCを無断で押収

処分の理由の要旨・被懲戒者は経営支配権をめぐって社内に対立のある株式会社Aの一部の取締役らから、A社の代表取締役である懲戒請求者B及びA社の従業員である懲戒請求者CがA社において使用するノートパソコンを懲戒請求者Bの代表取締役からの解職決議をする取締役会の終了直後に回収すること等を依頼され、回収の緊急性及び必要性並びに懲戒請求者B及び懲戒請求者Cに及ぼす不利益について慎重に検討することなく承認し2012年5月7日上記取締役会が終了した直後、懲戒請求者B及び懲戒請求者Cに事前に告知をすることなく、上記ノートパソコン2台を回収した。

杉原友佳  26517   福岡   遺産分割協議事件、  双方代理

分の理由の要旨・被懲戒者は2012年1月16日Aの相続人である懲戒請求者B、C及びDから相続についての相談を受け、懲戒請求者Bらの依頼に基づいて遺産分割協議書を3通作成して交付した。その後、被懲戒者は上記遺産分割協議書の作成に当たり問題となった未登記不動産の取扱いについて上記相続人間で再度紛争が生じたため同年6月22日C及びDの代理人として懲戒請求者Bを相手方とする遺産分割調停の申立てを行った。

2016年 懲戒処分件数96件  女性弁護士3 退会命令1 業務停止1 戒告1

大渕愛子  28914  東京  業務停止1月   法テラスに顧問料を請求

処分の理由の要旨・被懲戒者は、依頼者Aから元夫に対する養育費請求事件の依頼を受け、2010年11月下旬、法テラスに代理援助申込みを行い、その後援助決定を受けた。被懲戒者は法テラスで定めた代理援助契約条項に違反して法テラスの制度外でAから着手金、及び顧問料名下で金員を受領していたところ、その後、A及び法テラスから合計17万8500円をAに返還するよう求められていたにもかかわらず、2011年10月31日まで返還せず、返還を拒絶した。

莊美奈子  28889 東京 戒告 預り金返還が遅い、連絡つかず

処分の理由の要旨・(1)被懲戒者は2009年9月4日、懲戒請求者から交通事故による損害賠償請求事件を受任し2010年10月26日までに自賠責保険の支払として被懲戒者の預り金口座に合計195万円の送金を受けたが懲戒請求者に対し2013年までにこれを返還しなかった。(2)被懲戒者は2011年以降、懲戒請求者が連絡を求めてもこれに応じないことが多く2012年6月以降は電話がつながらず、メールにもなかなか回答しなかった。(3)被懲戒者は上記(1)の事件の受任後に懲戒請求者が利用した弁護士費用特約付保険の保険会社から、電話により問い合わせを受けたが2012年8月から2013年3月までの間,7回にわたり応答せず、事件の事務処理について情報提供を怠った。

早野進子  27698  東京   退会命令   会費滞納

2017年懲戒処分件数109件 女性弁護士2 戒告2

佐々田由華子   51525  福岡  戒告    非弁提携

処分の理由・被懲戒者は、2007年非弁活動を行っていた行政書士法人からA依頼者の紹介を受けることなどを了解し、依頼者の紹介を受けるようになった。被懲戒者は2011年4月22日に弁護士会非弁委員会から事情聴取を受け非弁提携の可能性を指摘されたにもかかわらず、その後も2012年春までA法人から依頼者の紹介を受けた。

吉村亮子     30098  千葉  戒告   債務整理事件の怠慢な事件処理

処分の理由の要旨・被懲戒弁護士法人は、2011年7月29日の設立後、2013年2月21日に従たる法律事務所を設けるまでの間、所属弁護士は代表弁護士Aの1名であったところ、2011年10月頃、懲戒請求者から被懲戒弁護士法人の当時の主たる法律事務所に依頼したい旨の電話による申し入れ債務整理事件を受任したが、受任に際し、代表弁護士Aは、自ら面談をして事情聴収や説明を行わない特段の事情があるとは認められないにもかかわらず、懲戒請求者と面談をして事情徴収をせず、懲戒請求者に対し、事件処理方針等及び不利益事項について説明をぜず、また、上記事件の相手方である貸金業者との間で同年12月28日に和解書に調印したところ、調印までの間に、懲戒請求者に対し過払金の計算結果の報告をせず、和解をすることや和解条件について説明をして協議をしなかった。

2018年 懲戒処分件数95件 女性弁護士4   業務停止3 戒告1

中村礼奈 29701 千葉  業務停止1月  公正な裁判の手続をしなかった

処分の理由の要旨・被懲戒者は2016年6月15日にAから破産手続開始等の申立てを受任したが、Aについて同年4月15日に離婚協議が成立した事実、Aが同年5月20日に離婚の届出をし、旧制に復氏した事実及び上記調停における合意に基づき元夫Bから解決金100万円を受領した事実を知っていたにもかかわらず、これらの事実を秘匿したまま作成した申立書及び添付書類を同年7月16日に裁判所に対し提出した。被懲戒者は、その後、懲戒請求者が提出した免責に対する意見書において上記復氏等の事実を指摘されたため、上記裁判所に対し上記離婚の事実、上記復氏の事実等を申告したが、上記解決金を受領した事実を申告しなかった。

吉村亮子  30098  千葉  業務停止3月  会費滞納

処分の理由の要旨・被懲戒者は2016年7月分から2017年3月分までの9か月分の所属弁護士会の会費及び特別会費並びに日本弁護士連合会の会費及び特別会費合計52万9200円を滞納した。

太田垣万里 33551 第一東京 業務停止1年  無届アルバイト、会費滞納

処分の理由・(1)被懲戒者は、2013年12月分から2015年8月分までの所属弁護士会のうち合計90万8000円を滞納した。(2)被懲戒者は2014年11月から同年12月までの間アルバイトをし、営利を目的とする業務を営む者の使用人となったにもかかわらず、所属弁護士会への届出義務を果たさなかった。

和賀弘恵  50035  京都   戒告    弁護士に平手打ちしようとした。    

処分の理由の要旨・被懲戒者は、2014年11月25日、所属弁護士会の会館内において、相談の待機時間中、上記弁護士会の特定の職員を名指しして宗教団体Aに所属しているのか尋ね、また上記弁護士会の職員にA団体の会員がいると指摘した上、特定の宗教団体に属していることは問題であるため辞めさせるように申し述べた。(2)被懲戒者は、2015年8月11日、ビル内の相談室を予約なしで使用していたところ、予約なしで相談室を使用するのは3回目である旨上記弁護士会のB弁護士から告げられ、相談者と共に退室したが、相談者が帰った後、上記ビル3階フロアにおいてB弁護士と対峙する状態となり、手を振りかぶってB弁護士の頬を平手打ちしようとし、これを避けようとしたB弁護士の前頭部に被懲戒者の手を接触させた。 

2019年懲戒処分数96件 女性弁護士4 業務停止2 戒告2

古川眞紀 23996  第一東京 業務停止1月 成年後見人の怠慢な事件処理

処分の理由の要旨・(1) 被懲戒者は、2001年頃から2008年頃までの間、3件の成年後見人等に就任したものの、関係者から裁判所に対し被懲戒者と連絡を取ることができない等の苦情が複数回にわたり寄せられ、裁判所から被懲戒者に対する連絡等にも対応せず、その結果、2015年9月2日頃裁判所から成年後見人を解任された。(2) 被懲戒者は、2012年8月から2015年10月までの3年間にわたり、受任事件の長期間放置、被懲戒者と連絡を取ることができない、受任事件について説明義務を尽くさない、事件関係資料を返還しない等の問い合わせや苦情が合計7件所属弁護士会の市民窓口に寄せられて、同年8月6日及び同年11月5日に所属弁護士会から苦情申出に係る事件の速やかな処理や預かり品の返還等に対応し、併せて事情を報告するように各書簡で求められたにもかかわらず、一切回答しなかった。

松隈知栄子 25228  愛知  戒告   遺産分割協議の放置

処分の理由・(1)被懲戒者は、2012年3月に懲戒請求者と遺産分割調停の申立てに関する打ち合せを行い、かつ2013年2月6日頃、懲戒請求者から上記調停申立てに関する委任状の交付を受けたにもかかわらず、その後3年半余りにわたり漫然と上記調停申立てに関する事務処理を放置し続けた。(2)被懲戒者は、2015年から2016年頃、懲戒請求者からの上記調停申立ての進捗状況に関する問い合わせに対し、裁判所で手続を進めている。遺産分割協議が終了したなどの虚偽の回答をした。

宮下朋子  48294  福島  戒告    意思確認せず提訴

処分の理由の要旨・被懲戒者は、法律事務所を共にするA弁護士と共に、懲戒請求者の母B及び祖父Cから、懲戒請求者の兄Dの死亡事故に関して、Dの勤務先及びその役員であった懲戒請求者の父Eに対する損害賠償請求事件を受任したところ、2017年9月28日、Cが懲戒請求者の名義を冒用した訴訟委任状の筆跡を確認せず、これを信用し懲戒請求者と面談せず、電話その他の手段による意思確認もせずに、その意思に反して、B及びCと共に懲戒請求者を原告の一人として上記事件について訴訟を提起した。

吉原紀子  39378  東京  業務停止3月   高額な顧問料を請求

処分の内容・(1)被懲戒者は2013年4月1日、懲戒請求者株式会社Aから、B株式会社に対する損害賠償の交渉等を受任し、2014年4月22日に懲戒請求者A社を原告、B社を被告とする損害賠償請求訴訟を提起したが12回にわたり開かれた期日のうち7回の期日を復代理人を手配するなどしないまま出頭せず、また同年12月18日の弁論準備手続期日において裁判所から準備書面及び書証の提出を要請され、その後再三にわたり督促されたにもかかわらず、裁判所から指示された内容の書面を提出しなかった。(2)被懲戒者は2013年5月、懲戒請求者A社から従業員の横領事件等の相談を受けたことから、月額顧問料を20万円とする顧問契約を懲戒請求者A社と締結したが、上記(1)の訴訟事件における実質的回収可能見込額をはるかに超え、また上記横領事件について簡易な告訴状の作成、警察署への同行等をしたにすぎないにもかかわらず上記(1)の訴訟事件の着手金等20万円のほかに、同月から2015年3月までの間に、懲戒請求者A社の事業規模や上記業務内容等と比較して到底見合わない合計280万円の顧問料を受領した。(3)被懲戒者は上記(1)の訴訟事件について懲戒請求者A社の事前の了解を得ないまま辞任し、2015年10月23日、裁判所に対し訴訟代理権消滅通知書を提出した。

2020年 9月号まで 女性弁護士6 戒告6 業務停止1

1 福武公子  18320  千葉 戒告  無断で建物に立ち入り写真撮影

処分の理由の要旨・被懲戒者は、懲戒請求者を借主とする賃貸借契約につき、貸主Aの代理人として建物明渡訴訟を提起したが、訴状が不送達となったため、裁判所から現地の確認をして報告書等を提出するよう連絡を受けたことにより、2017年6月17日、Aらを同道して懲戒請求者の居室を訪問し、複数回玄関チャイムを鳴らして声掛けしたものの懲戒請求者が出て来なったことから不在であると判断し、Aが持参した合鍵を使用して玄関ドアを開け、その隙間から所持していたスマートフォンで居室内を撮影し、その写真を現地調査報告書に添付して裁判所に提出した

2 小林杜子  44939  札幌  戒告  依頼者の希望に反する行為

処分の理由の要旨・被懲戒者は、被懲戒者は被懲戒者が所属する弁護士法人が2017年12月18日、懲戒請求者に対する慰謝料及び保管金請求の示談交渉を受任事件とする委任契約を締結し、その事件の代理人となったが、2018年4月12日付けの通知書で、懲戒請求者に対し上記請求に係る債務について懲戒請求者の母親Aに連絡する旨を、また同日付けの通知書で何ら法的義務を負わないAに対して、上記債務の履行を請求し、これによってAから保管金50万円の返還を実現し、さらに懲戒請求者の行為に道義的責任を感じるとともに被懲戒者からの請求に動揺したAからその資金負担をもって慰謝料100万円のうち、25万円を回収した。

3 後藤景子  30734   福岡  戒告  依頼者の希望に反する事件処理

処分の理由の要旨・被懲戒者は、パワーハラスメント等を受けているとする懲戒請求者から勤務先のA社に対する損害賠償事件を受任し、A社を被告として、2015年5月15日、損害賠償請求訴訟を提起したものの、2017年6月21日に懲戒請求者から懲戒請求がなされたため同月27日に裁判所に対し辞任届を提出の上、同日の期日の欠席をしたことから、この訴訟は同年7月27日に訴えが取下げが擬制され終局したが、懲戒請求者に対し、上記辞任届の提出及び期日の欠席を知らせず、また懲戒請求者が上記期日に出頭するかどうかなどの確認や取下げが擬制され、上記訴訟が終局する可能性があること等の説明をしなかった。

4 秋田一恵 20202 東京 戒告  相手弁に対する誹謗中傷

処分の理由・被懲戒者は、懲戒請求者の夫Aから面会交流調停等の事件を受任したところ、2015年3月3日、面会交流に関する連絡の際、懲戒請求者の代理人B弁護士の事務所の事務員に対し、同日時点でB弁護士に係る懲戒事由に該当する可能性がある具体的な事実が存在したとは考えられないにもかかわらず、AとしてはB弁護士に対する懲戒申立て等の対応も考えざるを得ない、弁護士自身の姿勢の問題であり、20年先輩の弁護士からの忠告だと述べ、さらにその発言を上記事件の同月17日付け準備書面に記載した。被懲戒者は、上記事件において、同年6月19日付け準備書面に、懲戒請求者の「『ごね得』を許し」と同年9月30日付け準備書面に「これらが全て『演技』であったとすれば、大女優顔負けでその神経は並大抵ではなく」、「笑止千万、呆れてモノが言えない」、懲戒請求者の主張は「『虚飾』」と『我が儘』の域を出ておらず」と記載する等、懲戒請求者を嘲笑する意味合いが含まれていることが否定できず、人に著しく不愉快な思いをさせ、人の心を傷つける文言や文章を記載した。

5 守永真智子 27337  東京  戒告   婚約不履行事件、強引な事件処理

処分の理由の要旨・被懲戒者は、Aから懲戒請求者に対する婚約不履行等による損害賠償請求事件を受任し、2015年10月8日、Aと同居していたマンションから退去して居住地が不明であった懲戒請求者に対し、その勤務先会社の所在地宛てに、Aから上記事件を受任したことや慰謝料を請求することに加え、婚約して同居するようになった経緯やパートナー関係が破綻するに至った経緯等を具体的に記載した通知書を内容証明郵便で発送したが、必然性について十分な検討をせず、また、他に取り得る方法がないかどうかを検討しないまま、同日、上記通知書と同じ内容の書面を勤務先会社宛てにファクシミリで送信した。

6 三浦直子 35669 東京 業務停止1月 労働者災害補償保険申請 杜撰な事件処理                  

処分の理由(1)被懲戒者は、A弁護士と共に懲戒請求者の代理人として労働者災害補償保険の申請を行い、2015年5月20日に不支給の決定がなされたにもかかわらず、懲戒請求者に対し、審査請求ができることは伝えたものの、審査請求をすること又はしないことの得失、審査請求の可能な期間を含む審査請求の手続等を十分に説明せず、また審査請求をするか否かについての懲戒請求者の意向を確認しなかった。被懲戒者は実際には上記不支給の決定に対し審査請求も行っておらず、したがってその取下げも行っていないにもかかわらず、2017年4月、具体的な日付が記載された労働保険審査請求書や労働保険審査請求取下書をPDFファイルの形式で電子メールにより送信する等して、審査請求及びその取下げを行ったという事実に反する説明を行った。(2)被懲戒者は2017年2月7日、A弁護士と共に懲戒請求者から損害賠償請求訴訟の上告審での訴訟追行を受任したが、上告理由書及び上告受理申立理由書の提出期限を徒過し、その結果、かかる期限の徒過を理由に上告及び上告受理申立ては却下された。

7 森塚さやか 49459 東京 戒告 事業継承でやり過ぎた交渉

被懲戒者は、株式会社Aが経営していた飲食店について株式会社Bへの事業継承を目的とするA社とB社の吸収合併契約に関する交渉についてA社の代理人であったところ、上記飲食店の経営権をめぐり紛争が存在しているにもかかわらず、2017年6月15日営業時間前に上記飲食店を訪問し、B社と雇用契約を締結していると考えられる従業員らに対し、その経営権が断定的にA社にあることを前提としてA社との雇用契約を短時間に迫ったり、B社からA社への転籍を促したり、B社に所有権があると認められるタイムカードの持ち帰りが問題ないと断言する内容を記載した書面を交付する等した。また被懲戒者は上記飲食店の経営権が少なくとも、その当時はB社にあり、その事実上の占有が廃除されていたとは認められず、かつB社から上記飲食店の従業員らに対しその飲食店内の動産類についての処分権限が付与されていた事実は認められないにもかかわらず、同日、上記飲食店にあった領収書、請求書等の書類をB社の許可なく持ちだした。 2020年9月号

 

 

 

(書庫は書きかけです。女性弁護士の処分があれば追加します。)