弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2020年4月号に掲載された弁護士懲戒処分の公告・香川弁護士会生田暉雄弁護士の懲戒処分の要旨

生田暉雄弁護士は9回目の懲戒処分となりました。9回も処分を受けられる業界がほんとうにうらやましいです。一般社会であれば2回目で会社をクビあるいは業界追放になると思われます。

9回目が退会命令や除名でないということは10回目もありという香川県弁護士会のご配慮ですが、10 回目の処分にあたる依頼者はたまったもんではございませんが。もうそういうことはないと思いますが・・・

過去8回も処分を受けても仕事が来るということは、生田先生には他の弁護士には無い何か惹かれる魅力があるということでしょうか。

ウイキから

1941年 神戸市生まれ、関西大学卒業、私立高校の歴史の教師、神戸市役所職員、

1970年  裁判官任官

1987年  大阪高等裁判所判事

1992年  退官(裁判官歴22年)、弁護士登録(香川県弁護士会所属)

青法協の裁判官

 

選 挙 香川県知事選挙  1998年08月13日告示  1998年08月30日投票

174,603票(56.7%) 真鍋 武紀  58 男 無所属 新

55,933票(18.2%) 多田羅 譲治  48 男 無所属 新

42,131票(13.7%)  二宮 正   66 男 無所属 新

35,019票(11.4%)  生田 暉雄  56 男 無所属 新

 

生田弁護士の懲戒処分回数は現役最多となりました。過去には東京弁護士会の業務停止連続9回という前人未到の大記録があります。残念ながら9回目の処分後にお亡くなりになり連続10回業務停止の偉業は達成できませんでした。

第一東京弁護士会の宮本孝一元弁護士の処分回数は8回で終了となっていますが、実際は9回目10回目の綱紀委員会の『懲戒相当』の議決を持っていたのですが、弁護士法違反(非弁屋に名義貸し)で起訴され有罪判決を受け弁護士登録抹消となりました。一弁は処分を出さず9回目10回目は幻となりました。

生田輝夫弁護士 登録番号 22848 香川 懲戒履歴

① 2003年3月(自由と正義)  戒告   双方代理

② 2004年4月(自由と正義)  戒告   放置

③ 2005年12月(自由と正義) 戒告   一方的に委任解除

④ 2013年12月(自由と正義) 業務停止1月 事件放置

⑤ 2015年1月(自由と正義)  戒告    預り金の清算が遅い

⑥ 2016年10月(自由と正義) 戒告   業務停止中の業務

⑦ 2016年12月(自由と正義)業務停止8月 遺言執行者、財産管理が不適切

⑧ 2019年1月(自由と正義) 業務停止6月 委任契約なく着手金要求、懲戒請求者へ賠償請求

⑨ 2020年4月(自由と正義) 業務停止2月 依頼者への説明不足

1回目から8回目までは高松市錦町2でしたがこの度は高松市高松町944-4に事務所所在地を変更されておられます。

 

今回の処分は報道がありました 

説明怠り不適切な返信・・・78歳男性男性弁護士が9回目の懲戒処分・現役弁護士で最多・香川

香川県弁護士会の男性弁護士が、依頼を受けるときに必要な説明を怠ったなどとして、懲戒処分を受けました。この弁護士が懲戒処分を受けるのは9回目です。 業務停止2カ月の懲戒処分を受けたのは、香川県弁護士会所属の生田暉雄(いくた・てるお)弁護士(78)です。

 弁護士会によると、生田弁護士は、2013年に民事訴訟の依頼を受けた際、裁判で負ける可能性が高いことなどについて説明していませんでした。また、裁判の説明を求める依頼者からのメールに対して、謝罪や金を払うよう求める不適切な返事をした上、無断で裁判を欠席しました。 聞き取りに対して、生田弁護士は、一部の事実を認めた上で「懲戒処分の手続きに誤りがある」と話しているということです。 香川県弁護士会によると生田弁護士の懲戒処分は、今回が9回目で、全国の現役弁護士の中で最多だということです。

引用 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191205-00010007-ksbv-l37

懲 戒 処 分 の 公 告
香川県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する

1 懲戒を受けた弁護士

氏 名         生 田 暉 雄

登録番号        22848

事務所         高松市高松町944-4株式会社日本タイムス内

            生田法律事務所

2 処分の内容     業務停止2月

3 処分の理由

(1)被懲戒者はA弁護士と共に2013年5月1日に懲戒請求者から依頼を受け、懲戒請求者外2名を原告として損害賠償請求及び根抵当権設定登記の抹消登記手続請求の訴訟を提起し、その後、上記訴訟を本案とする仮処分命令の申立てを行い、別件訴訟の既判力が及ぶことや時効問題の経過を理由に請求棄却判決等なされたが、消滅時効の成立の可能性が高いことが容易に確認でき、また、別件訴訟の既判力による敗訴の可能性が容易に予見し得たにもかかわらず、受任に際して、消滅時効や既判力による敗訴の可能性について懲戒請求者に的確な説明をしなかった。また被懲戒者はA弁護士と共に、同年11月22日に懲戒請求者から依頼を受け、懲戒請求者外2名を原告としてB弁護士らに対する損害賠償請求訴訟を提起し、懲戒請求者らに原告適格がないとして却下判決がなされたが、受任に際して、原告適格や原告の損害について懲戒請求者に対して必要な説明をしなかった。

(2)被懲戒者はB弁護士らが懲戒請求者から受任して既に上告理由書及び上告受理申立理由書を提出していた訴訟事件について、B弁護士らが解任されて2013年11月頃にA弁護士と受任するに当たり、被懲戒者らに委任する客観的な必要性は認め難いにもかかわらず、これを適切に説明しなかった。

(3)被懲戒者は2014年7月4日、懲戒請求者に対し懲戒請求者から送信された上記(1)の事件について説明を求める内容の書面が被懲戒者に対する名誉毀損、屈辱であり、被懲戒者を解任する以外の何ものでもないとして、懲戒請求者が解任を撤回する場合は、被懲戒者に謝罪すること、再度着手金を支払うこと等を要求する内容の手紙をメールに添付して送信し、懲戒請求者を畏怖させた。

(4)被懲戒者は2014年7月4日以降も懲戒請求者との委任契約が継続していたにもかかわらず、懲戒請求者に解任されたとして上記(1)の事件の訴訟代理人としての活動を停止し口頭弁論日に出頭しなかった。

(5)被懲戒者の上記(1)及び(2)の行為は弁護士職務基本規程第29条、に違反しいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4 処分が効力を生じた年月日  2019年12月1日 2020年4月1日 日本弁護士連合会

(注)懲戒処分の要旨(1)に関してA弁護士と記載があるのは、香川県弁護士会 安藤誠基弁護士のことです。 

安藤誠基弁護士(香川)懲戒処分の要旨 2020年4月号