弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2020年10月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・愛知県弁護士会・玉田 斎弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・接見で不適切な対応

報道がありました。

脅迫文をメール 弁護士業務停止 県弁護士会 /愛知 (3月24日毎日新聞)

愛知県県弁護士会は24日付で、玉田法律事務所(名古屋市中区)の玉田斎弁護士(54)を業務停止3カ月の懲戒処分にした。 弁護士会によると、玉田弁護士は2017年、私選弁護人を以前務めた男が作成した脅迫文を第三者にメールするなどした。引用毎日有料版https://www.google.com/search?

懲戒請求者は何かの容疑で拘置所に入った男性、携帯で上半身裸の写真を撮ったとありますが、立派な筋肉か何か身体に珍しい模様が入っていたのでしょうか? 懲戒請求者の望みを聞いていろいろやってあげたのに逆に懲戒を出されたということは何か他で揉めたのかと推測します。

懲 戒 処 分 の 公 告

愛知県弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士

氏名 玉田 斎

登録番号 23149

事務所 名古屋市中区丸の内3-3-35 弁護士ビル601

玉田法律事務所 

2 懲戒の種別 業務停止3月  

3 処分の理由の要旨

(1) 被懲戒者は、懲戒請求者Aの弁護人又は弁護人になろうとする者として、警察署の接見室及び拘置所の面会室において接見禁止中の懲戒請求者Aと接見した際、防御上の必要性がないにもかかわらず、被懲戒者が持参していた携帯電話を懲戒請求者Aに利用させ、外部の第三者と通話させたり、携帯電話で上半身裸の懲戒請求者Aの体を写真撮影したり、懲戒請求者Aが示した書面を写真撮影して外部の第三者にメール送信した。

(2)被懲戒者は懲戒請求者Aの内妻Bが無免許運転による交通事故を起こしたことを受けて2017年2月20日頃、懲戒請求者Aと拘置所の面会室において接見した際、被懲戒者の携帯電話を用いて懲戒請求者AとBと話し合いをさせ、Bの母CがBの身代わりに出頭することになり、懲戒請求者Aの要求でCが出頭する際に同行した。

(3) 被懲戒者は拘置所の面会室において、懲戒請求者Aと接見した際に被懲戒者の携帯電話で懲戒請求者Aが作成した書面を撮影し電子メールで外部の第三者に送信した行為が発覚し、懲戒請求者Aが懲罰を受けたことに対し携帯電話の使用事実を否定し、上記懲罰に抗議し改善是正を求め、改善是正がない場合は国家賠償請求訴訟等も辞さない旨の通告書を拘置所の所長宛てに送付し、また上記写真撮影の事実を否定し、拘置所職員が執拗に扉を開け接見を妨害した等と抗議し、職員がそのような行為を繰り返す場合は国家万象請求訴訟も辞さない旨の通告書を拘置所の所長宛てに送付した、

(4) 被懲戒者は拘置所の面会室において懲戒請求者Aと接見した際、懲戒請求者Aが作成した脅迫文言を含む書面を被懲戒者の携帯電話で撮影した電子メールで外部の第三者に送信した。

(5)被懲戒者はDを原告とする訴訟事件に関しDの意思を直接確認しないまま訴状及びDの委任状を作成して訴訟を提起した。

(6)被懲戒者の上記(1)及び(2)の行為は弁護士職務基本規程第14条に上記(5)の行為は同規程第22条第2項第29条及び第30条に違反し、上記各行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2020年3月24日 2020年10月1日 日本弁護士連合会