弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。

日弁連広報誌「自由と正義」2021年6月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・第二東京弁護士会・猪野雅彦弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・詐欺会社の違法行為を助長した。

二弁の懲戒スター・猪野雅彦弁護士4回目の処分となりました。過去3回は自身が立ち上げた雅法律事務所で処分を受けました。

猪野雅彦弁護士・懲戒履歴。過去4回とも業務停止が付いています。

2021年6月 業務停止2月 雅法律事務所

2019年4月 業務停止3月 雅法律事務所

2016年11月 業務停止1月 雅法律事務所

2016年7月 業務停止2月 RING法律事務所

猪野弁護士は事情があって新橋を離れ、今回はワールド・レップ法律事務所(一人事務所)で業務停止2月の処分を受けました。官報の処分公告時はワールド・レップ法律事務所す。普通ならここで処分を受けます。ワールド・レップという名前を出せない理由でもあったのか?、スポンサーに迷惑は掛けられない??

処分公告後に猪野弁護士は速攻で港区芝にRING法律事務所を移転しました。日弁連も通常ならば5月の「自由と正義」処分公告を1月遅らせ6月に延ばしました。(官報掲載時はワールド・レップ)。処分内容と4回目であることなどを考慮すると業務停止2月は甘すぎます、二弁はここまで庇い忖度しなければならない何か要因があるということでしょう。

官報  2020年11月18日付 
処分日 2020年10月30日
業務停止    28946  弁護士 猪野 雅彦     第二東京弁護士会

氏名 猪野 雅彦

懲戒   業務停止 2020年 10月 30日 ~ 2020年 12月 29日

事務所名      ワールド・レップ法律事務所

郵便番号      〒 1040041

事務所住所    東京都 中央区新富1-7-11 マルイビル3階

報道がありました。

弁護士懲戒処分 2020年10月30日 読売新聞東京版

第二東京弁護士会は30日、同会所属の猪野雅彦弁護士(59)を業務停止2月の懲戒処分にした。発表によると猪野雅彦弁護士は2016年11月出会い系サイト運営者の代理人として利用者の女性に116万円の支払いを求めて提訴、この訴訟の過程でサイトが詐欺的な手法を用いている可能性が浮上したにもかかわらず、十分な調査をしないまま代理人を続けて不正行為を助長したとしている。同会の調査に対し猪野弁護士は「(サイトの手法が)詐欺罪に当たるとは認定されておらず、違法行為に加担した認識はない」と主張している。

懲 戒 処 分 の 公 告

第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 猪野雅彦

登録番号 28946

事務所 東京都港区芝4-3-2 三田富洋ハイツ110

RING法律事務所

2 懲戒の種別  業務停止2月  

3 処分の理由の要旨

被懲戒者は、ウェブサイト運営者Aの訴訟代理人として、Bに対しウェブサイトの利用代金を請求する訴訟を提起するに当たり、懲戒請求者がBの代理人としてAに通知していた内容等から、上記訴訟の提起がAの詐欺的取引を助長することに当たる可能性を認識すべき状況にあったのだから、Aに対して資料を徴求する等して事実関係を検討した上で、Bの主張に反証できる可能性が相当程度存在すると判断できなければ訴訟提起の受任には消極的であるべきであったにもかかわらず、十分な調査を行わないまま、2016年11月21日、Bに対し訴訟を提起してAの違法行為を助長した。

被懲戒者の上記行為は、弁護士職務基本規程第5条等に違反し、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4 処分が効力を生じた年月日 2020年10月30日 2021年6月1日 日本弁護士連合会