弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2022年1月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・東京弁護士会・寺内從道弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・成功報酬の増額、依頼者に借入申し入れ、懲戒請求者に誹謗メール

所属の弁護士法人西和総合法律事務所は懲戒処分の効力が生じた日に法人解散し清算中です。

2013年10月23日に懲戒請求者に50万円借用を申し入れた。2014年10月に被懲戒者はメールで「貴君は全くの下劣な男である」「貴君は救いようのない支離滅裂な男である」と送信お金貸さないとこんなことまで言われるんですね

報道がありました

弁護士2人に業務停止処分=東京   2021/08/17 読売新聞
 東京弁護士会は16日、同会所属の高田康章弁護士(42)を業務停止8か月、寺内従道弁護士(80)を同1か月の懲戒処分にしたと発表した。いずれも11日付。 発表によると、高田弁護士は2018年5月〜19年3月、弁護士資格を有しない法人と提携し、自身が依頼者から得た報酬約3000万円のうち、少なくとも約1854万円を同法人に支払うなどした。

また、寺内弁護士は13年8〜10月、不動産の所有権を巡る訴訟の依頼者に対し、事前に合意していた報酬の増額を繰り返し求めたり、「救いようのない支離滅裂な人間だ」などと非難するメールを送ったりしたとしている。同会の調査に対し、両弁護士はいずれも「懲戒処分には当たらない」などと主張しているという。

懲 戒 処 分 の 公 告

東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。          記

1 処分を受けた弁護士氏名 寺内從道  登録番号 18045

事務所 東京都新宿区四谷三栄町2-14-326

弁護士法人西和総合法律事務所 

2 懲戒の種別 業務停止1月  

3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、2013年8月、懲戒請求者から所有権移転登記手続請求事件の控訴審等を受任するに際し、業務委託契約書を作成し、成功報酬を定めたが、その後、懲戒請求者に対し成功報酬の増額を求める特段の事情がないにもかかわらず、増額することを繰り返し求めた、

(2)被懲戒者は2013年10月23日頃、懲戒請求者に対し特段の事情がないにもかかわらず、50万円の借用を申し入れた。

(3)被懲戒者は2013年10月及び2014年10月、懲戒請求者に対し「貴君は全く下劣な男である」「貴君は救いようのない支離滅裂な人間である」等の内容を含む電子メールを送信した。

(4)被懲戒者は2014年10月以降、2015年3月23日に懲戒請求が行われるまでに、懲戒請求者から、預かっている全ての原本の返却を求められたところ、少なくとも上記(1)の事件については、最高裁判所の判断が出ており、委任契約が終了していることが明らかであるから、預り記録を遅滞なく懲戒請求者に返還しなければならないにもかかわらず、返還しなかった。

(5)被懲戒者の上記(2)行為は弁護士職務基本規程第5条に上記(3)の行為は同規程第6帖に、上記(4)の行為は同規程第45条に違反し、上記行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2021年8月11日 2022年1月1日 日本弁護士連合会

510 弁護士法人西和総合法律事務所 東京
清算中 2021年 08月 11日解散