弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2022年12月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・第二東京弁護士会・半田基弁護士の懲戒処分の要旨
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処分理由・怠慢な事件処理、
二弁の非弁提携のレジェンド、また有名な弁護士が業界を去っていきました。6回目の懲戒処分。事件放置などは非弁屋が集めてきた儲からないわりに面倒な事件を放置したのではないかと推測します。
報道と第二東京弁護士会からの退会命令の処分要旨がHPに投稿されました。
2022年(令和4年)8月2日、当会は、弁護士法第56条に基づき、弁護士会員を懲戒しましたので、下記のとおりお知らせいたします。また、想定し得るご質問とその回答を掲載いたしますので、こちらをご一読ください。
1 被懲戒者の氏名、登録番号及び事務所
氏 名 半 田 基
登録番号 第30404号
事 務 所 東京都千代田区一番町13-12
日興ロイヤルパレス一番町第二502
東亜総合法律事務所
2 懲戒処分の内容
退会命令
3 懲戒処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、平成30年4月、懲戒請求者から離婚等請求事件の委任を受け、婚姻費用の請求や離婚の請求を進めるよう再三督促されたにもかかわらずこれを放置し、調停申し立てを約束しながらこれを行わず、依頼者からの連絡にも応答せず、当該委任契約解消に至った。被懲戒者の行為は、遅滞なく受任事件を処理すべき職務上の義務(職務基本規程第35条)に違反する。
(2)被懲戒者は、平成30年1月、調査会社からの紹介で、懲戒請求者から商品先物取引被害に関する損害賠償請求事件を受任し、委任契約を締結したにもかかわらず、約2年3か月の間事件処理を怠り、その間、懲戒請求者への報告を怠 ったのみならず、事務員任せにしていて懲戒請求者からの問い合わせの有無すらも把握しておらず、委任契約の解消に至った。 被懲戒者の行為は、遅滞なく受任事件を処理すべき職務上の義務(職務基本規程第35条)及び弁護士の報告義務(同規程第36条)に違反することは明らかである。そして、その違反の程度は甚だしく、当該行為を正当化する理由も認められない。
(3)被懲戒者は、調査会社からの紹介で、懲戒請求者から投資取引被害に関する損害賠償請求事件について受任し、遅くとも平成27年11月には訴訟提起の委任を受けたにもかかわらず、訴訟提起をしなかった。 さらに、懲戒請求者に対し、訴訟を提起したことを前提とした言動を繰り返し、訴訟を提起したかのような説明をした(少なくとも被懲戒者の言動により訴訟を提起したと誤信している懲戒請求者に対し、当該誤信を解くための明確な説明を敢えてしなかった。)。
被懲戒者の行為は、弁護士の信義誠実、名誉と信用を定める弁護士職務基本規程第5条及び同第6条に反するとともに、依頼者に対する報告義務を定める同第36条及び速やかな着手と遅滞のない事件処理を求める同第35条に違反する。
(4)被懲戒者の各行為は、弁護士としての基本的義務に違反するもので、違反の程度は甚だしい。いずれも事件放置で、うち2件は違法行為の疑いのある業者から事件紹介を受けており、同種問題を繰り返すおそれが極めて高い。被懲戒者は、正当な理由なく弁明書を提出せず、審査期日にも出頭せず、真摯な反省は認められず、再発防止策も示されていない。過去の処分に照らしても、もはや改善の可能性は認められず、退会命令を選択するほかないものと判断する。
4 懲戒の処分が効力を生じた年月日 2022年(令和4年)8月2日
二弁HP https://niben.jp/news/ippan/2022/202208033369.html
発表によると、半田弁護士は2015年11月〜18年4月、投資取引の被害に関する損害賠償請求事件や離婚請求事件など3件を受任したが、提訴や調停の申し立てなどをしなかった。依頼者らへの報告を怠り、連絡にも応じなかったという。半田弁護士は13年以降、業務の放置などで懲戒処分を5回受けており、同会は「改善の可能性は認められない」と判断した。
第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士氏名 半田基 登録番号 30404
事務所 東京都千代田区一番町13-12日興ロイヤルパレス一番町第二502
東亜総合法律事務所
2 懲戒の種別 退会命令
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、遅くとも2015年11月10日には懲戒請求者Aから訴訟提起の受任をしたにもかかわらずこれを行わず、懲戒請求者Aに対し、訴訟を提起したことを前提とした言動を繰り返し、訴訟を提起したとの事実に反する説明をした。
(2)被懲戒者は、2018年1月、懲戒請求者Bから損害賠償請求事件等を受任し、着手金37万8000円を受領したが、懲戒請求者Bから委任契約解除通知がなされた2020年4月までの約2年3か月の間、事件処理を怠り、懲戒請求者Bへの報告も行わず、事務員任せにして懲戒請求者Bからの問合せの有無も把握しなかった。
(3)被懲戒者は、2018年4月27日、懲戒請求者Cとの間で離婚等請求事件の委任契約を締結したが、委任契約が終了するまでの約1年7か月の間、懲戒請求者Cから、婚姻費用の請求や離婚の請求を進めるよう再三督促されたにもかかわらず、相手方への通知及び相手方との電話協議各1回と懲戒請求者Cからの戸籍謄本の受領程度をしたのみであった。また、被懲戒者は、婚姻費用や離婚の請求について調停手続を求めていた懲戒請求者Cに対し、遅くとも2019年4月には調停申立てを約束しながらこれを行わず、同年10月末頃からは懲戒請求者Cからの連絡にも応答しなかった。
(4)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第5条、第6条、第35条及び第36条、上記(2)の行為は同規程第35条及び第36条に、上記(3)の行為は同規程第35条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4処分が効力を生じた日 2022年8月2日 2022年12月1日 日本弁護士連合会
半田基弁護士 処分履歴
2013年12月号 戒告 利益相反行為
2014年2月号 戒告 債務者に虚偽の報告
2015年8月号 業務停止3月 違法な不動産取引をまとめた。
2016年9月号 戒告 根拠のない内容証明を送付
2022年4月号 業務停止6月 事件放置 預り金返還せず
2022年12月号 退会命令 怠慢ない事件処理他