2011年 給費制存続デモ

最近、SNSで司法修習生への給費に反対する意見が見られます。

当会は2011年の給費制から貸与制の議論があった時から、給費制そのものには反対していません。

若いこれからの修習生に罪はありません。悪徳と言われる弁護士、非行弁護士はキャリアを積んだベテランばかりです。

非行を行った弁護士は給費を返還せよという主張です

2011年 司法修習生への給費は約3000人で総額約100億円でした、月額20万円の給料と保険なども含まれていました。修習生はアルバイト禁止で、法曹になるまで必死でさらに勉強、体験を積まねばなりません。良い法曹人を育てるためには必要です。

給費制から貸与制になったのは2011年民主党政権の時、日弁連会長は宇都宮健児弁護士、東北の震災直後で国の予算も大変な時で政府から法案が提出されました。当時、国会で「法曹の養成に関するフォーラム」が開催され第7回審議会で筆者の意見書も提出されました。

当時、弁護士に批判的なブログは筆者のものしかありませんでしたので主計局長の目にとまり、東京の霞が関の財務省に呼ばれ筆者の意見書が第7回フォーラムに提出されました。 財務省に呼ばれたときにも宇都宮日弁連会長、枝野議員とお亡くなりになりました議員も抗議に来ていました。

日弁連(川上委員)は給費が必要かどうか修習生にアンケートを取りました。そのアンケートでは、書籍代が高い、バイトができない等々、しかし、「飲み代が足らない」「飲み会は必要だ」「給費がないと懇親会に行けない」という内容が多くあり、また、日弁連提出の弁護士の収入は登録後7年経てば年間収入約2000万円と資料を出したため、(当時は過払い全盛)委員の怒りを買い、貸与制に変更されました。

貸与制移行で最終合意 司法修習生の給費制打ち切り 2011年8月31日
 政府が設置した省庁横断の検討会議「法曹の養成に関するフォーラム」(座長・佐々木毅学習院大教授)は31日、司法修習生の給与を国が支給する「給費制」を打ち切り、生活資金を貸す「貸与制」に移行することで最終合意した。
 1年間の実務研修を行う司法修習生にはこれまで給費制を採用。司法制度改革の一環で貸与制への移行が決定したが、昨年11月、議員立法で1年限りの給費制存続が決まっていた。
 貸与制は、月23万円の基本額を無利子で貸し、修習終了5年後から10年で返済する制度。
フォーラムでは低所得者の負担を軽減するため、返済を最長5年間猶予することも合意した。
 一方、民主党のプロジェクトチームは8月、給費制を当面延長すべきだとの意見書をまとめていて、貸与制に移行するかは最終的には新政権が判断する。佐々木座長は「政府には結論を真摯(しんし)に受け止めてもらいたい」と話している。
「ないな 貸す化しかないな!」
「法曹の養成に関するフォーラム」 第5回会議 苦悩する委員たち

法務省では「司法修習生の給費制や法曹人口などの法曹問題に関して会議が開かれています司法修習生の給費制は貸与制移行の細かな問題も討議されました、オリコからの融資が受けれないブラックな修習生にはどうしたらいいのかなど、民間ならそんな奴は個人の問題として相手にしないのだが真面目に審議されている。

その中で委員が苦悩しているのは司法修習生が日弁連のアンケートで給費制が打ち切られたら困るのは何かと聞くと、先輩などから誘われる懇親会の会費、つまり飲み代に困ると書いてきたそこで鈴木前財務副大臣などがこれはどういうことかと質問が出た議事録にも残っている。フォーラムでは今、総括の議事録をまとめているのだが

やはりこの懇親会費くれ、飲み代くれということは放置することはできない委員たちは苦悩した

オリコの審査も受からない司法修習生も困ったもんですが!

法曹の養成に関するフォーラム第5回会議(平成23年8月31日開催)

議事録

資料

【資料1】議事次第 [PDF]

【資料2】法曹の養成に関するフォーラム第一次取りまとめ(案) [PDF]

【資料3】貸与制における保証の問題について(御要望) [PDF]

【資料4】貸与制の実施と司法修習生について [PDF]

【資料5】司法修習制度の意義と給費制・貸与制を巡る論点について [PDF]

【資料6】「司法修習制度の意義と貸与制について」(「第4回フォーラム日本弁護士連合会提出資料」資料1)に対する補充説明書 [PDF]

 

第5回議事録 
途中からになります。これでは打ち切られますわ

久保委員

ささいなことで恐縮なんですけれども,7ページの上から12行目の「なお,日本弁護士連合会から提出された「当事者の声ブックⅡ」」ですね。そのくだりの5行は削除してはどうかというのが私の意見でございます。

その理由ですが,この案は全体的には非常に大局的で幅広い視点から説得力のある取りまとめが行われていると思いますけれども,この部分はいささか瑣末であって,全体の流れから見て,かなり異質でもあって違和感があるというふうに感じられるわけです。もちろん,懇親会の重要性は否定するものではありませんが,ややこの部分に違和感があるというふうなことなんです。

佐々木座長

この点について,何かほかの委員から。

井上委員

私も結論としては同意見です。懇親会というものにはそれ自体としてそのような意義があるのかもしれませんけれども,それを国民の負担による給費で賄うべきだといったことを堂々と言うことには,見識を疑うところがあり,内容的には,ここに書かれているとおり,いかがなものかと思うのですが,今おっしゃったように,それに言及することで,まとめ全体の格調が下がってしまうように思いますので,中身的には書かれていることと同意見ですけれども,まとめにまで取り上げるのはいかがなものかなという感じがしています。

○田中委員

私も今のお二人の意見に結論は賛成でございます。

賛成の理由がちょっとまた違うんですけれども,この部分というのは,議事録からは鈴木総務副大臣の御発言であることが明らかであり,これが取りまとめに残るということになると,給費がなければ他の修習生や教官との懇親会への参加にちゅうちょするという司法修習生の回答が複数あったことを根拠として「給費制の必要性や意義について疑問を呈する」旨の意見を鈴木総務副大臣が述べられたということになります。しかし,議事録によりますと,副大臣は御発言の中でちょっと次元は低いのですがというようなことを自らおっしゃって御謙遜された上でこういう資料をなぜお出しになるのか「それは率直な声だからと言えばそうかもしれませんが」というような言い方をしておられるんですね。この趣旨は恐らく,こういうレアなというか生のリファインされていないものは,こういう場に提出するに相応しいクオリティーの高い資料ですか,という筋からやんわりとおいさめになったと,こういうふうに私は理解したわけです。そのような理解もできるということになりますと,そういった御趣旨で言われた,ある意味カジュアルな御発言を,先程のような形に取りまとめて掲載することが果たしてよろしいのかというと

ころに若干違和感を感ずると,こういう意見でございます。

○佐々木座長

ほかの意見を含めて,何かございますか。

座長といたしましては,皆様の御意見もただ今ございましたようなことで,立論の根拠が若干微妙に違いますけれども,基本的に違和感がある。それから,全体の文意のとらえ方も含めましていろいろ御意見がございましたので,この5行というのを削除するということでいかがなものかと思いますが,どうでしょうか。多数の方の御賛同を得られれば,カジュアルかどうかはともかく,そういう扱いでよろしゅうございましょうか。

では,そこについては,久保委員からの御提案からありました皆様の御意見を踏まえて,そういうふうに取り扱わせていただきますが,10ページまでのところで,ほかにございませんでしょうか。拝見しながら思いました。準備を進めていただいていて,さらにそれを訂正しろとまでは申しませんけれども,その点についての意見を申し上げました。

○佐々木座長

それは後で見ていただきます。ただいまの伊藤委員,鎌田委員,お二人から御指摘があった箇所については,

ほかの委員は何か御意見ございますか。

川上オブザーバー【日弁連】

フォーラム事務局が行われた調査結果の収入・所得の回収率が13.4%でした。この点,第3回フォーラムで伊藤委員からも御指摘いただきましたように,「これでは回収率が余りにも低い」ということで,日弁連は緊急に補充調査をしました。

短い調査期間でしたが,回収率は44%になりました。その結果,フォーラム事務局の収入・所得の調査結果を分析する場合の留意事項として色々とありましたが,その中で,最近の収入のバブルと言いましょうか,過払金の事件があったわけです。これらも含めていずれも留意点として,ここに記載を残していただきたいと思います。

宮脇委員

私は先ほどの御意見がありましたように,日弁連さんが行った調査そのものの意義というのは否定しませんけれども,ここの取りまとめの中に入れることに関しましては,先ほどの御意見どおり,これは削除していただきたいと思います。

それは,このフォーラムとしてきちっと内容等について合意して行われたものではございませんし,それを補完したいという御意思であれば,それは日弁連の中で発信をしていただければよろしいことかと思いますので,ここの場からは削除をしていただきたいと,そういう意見を申し述べたいと思います。

○井上委員

私も結論としては全く同意見ですが,この前この調査について紹介があったときに,紹介ということなので,あえて意見を申さなかったのですけれども,フォーラムとして調査をすると決めて,しかも日弁連の御協力も得て調査をした,その結果が出ているのに,それが回収率が低いからといって信頼性が低いと独自に評価して,しかもそういう説明を付けて独自に調査をしたというのは,手続的にも適切でない上,そういう説明を付けて実施しているという点で,そこまでの意図があったとは必ずしも思いませんけれども,結果として調査の信頼性を損なうもの,つまり,一定方向への誘導を生じさせ得るものですので,そのあたりも配慮されて然るべきであったと思われ,その意味からも,フォーラムとして行った調査の結果と並べてこれに言及するというのは適切ではないと考えます。日弁連の主張としてこういうことを言われるのは結構だと思うのですが,そのようなものとしても,鎌田委員が言われたように,ここまで踏み込んで書くのはいかがなものかとも思います。

(以下略)

日弁連は懇親会費や飲み代くれということを記録にも残る会議に資料を出してきました。

委員から見識を疑われるとも言われました

【まとめ】からは飲み代くれは削除です

苦労した委員の皆様。お疲れ様でした