大阪弁護士会は20日午前に、所属する男性弁護士について、懲戒請求を行ったことを明らかにしました。 弁護士会によりますと、男性弁護士は、国際ロマンス詐欺や国際投資詐欺の実務について、弁護士資格を持たない広告会社や事務員が、事情聴取や報酬額の決定、委任契約を締結するといった法律業務を繰り返し実施していた疑いがあるということです。 支払われた着手金は9億円以上と見込まれるということです。
MBSニュースhttps://www.mbs.jp/news/kansainews/20231220/GE00054359.shtml
非弁屋がロマンス詐欺の被害者を弁護士に送り、弁護士は着手金を取って放置した。被害者は1000人に及び、弁護士に払われた着手金総額が9億円、大阪弁護士会へ苦情が殺到し弁護士会が懲戒請求者となる会請求を申立てた。綱紀委員会での調査が始まったばかりで結果が出るのは来春以降でしょう。
大阪弁護士会は速やかに「綱紀審査を開始しました」という会長談話、委員会よりのお知らせを弁護士会のHPに掲載して被害拡大防止の措置をとるべきです
お知らせ 大阪弁護士会HP
国際ロマンス詐欺や投資詐欺等を取り扱う弁護士の広告にご注意ください!
国際ロマンス詐欺や投資詐欺等を取り扱う弁護士の広告にご注意ください!
国際ロマンス詐欺や投資詐欺等を取り扱うというウェブ上の弁護士の広告の中には、以下のように、弁護士法、弁護士職務基本規程、弁護士の業務広告に関する規程に違反するおそれのあるものがあり、他の複数の弁護士会においても問題となっています。
1 取扱事例として架空の事例が表示されている。
2 「LINEで相談」と表示されているにもかかわらず、実際には事務職員がLINEのメッセージを作成しており、弁護士が対応していない。
3 現実に十分な回収ができるケースは少数であるにもかかわらず、取扱事例として他の詐欺事案で高額回収ができた事例をあたかも国際ロマンス詐欺事案で回収したもののように表示し、その例と同じような結果をもたらすと思わせるような表現をしている。
このような広告を行っている弁護士の中には、業者と提携し、業者が手配する事務員に処理を任せ、弁護士が案件の処理に直接関わっていない者もいるようです。事務員にできることは、相談者の住所・氏名・電話番号を聞き、依頼内容の種類や概要を聞く程度にすぎず、事件の見通しの説明や着手金の決定、委任契約書の締結などは弁護士にしかできません。
事件を弁護士に委任するにあたっては、直接弁護士から事件の見通しの説明を受け、着手金や報酬金についても説明を受け、委任契約書の内容を協議したうえで、委任契約書を締結するようにしてください。
また、東京弁護士会非弁提携弁護士対策本部による調査によりますと、その調査の過程で、国際ロマンス詐欺の被害回復は現実には難しく、多くの場合、被害を全く回収できないか、ごく少額の回収にとどまることが多いのに、弁護士に依頼すれば高額の回収が確実であると誤信させるような広告をしていたケースも散見されたとのことです。このようなケースでは、依頼者から、事件処理の報告がない、事件処理の進捗や今後の見通しについて弁護士に説明を求めたのに対応がない、高額回収ができるとの説明をうけていたのに着手金倒れになった、といった苦情が東京弁護士会の市民窓口に寄せられ、調査の端緒となっているとのことです。
なお、このお知らせは、当会よりも先行してこの問題の調査・対応を進めている東京弁護士会と情報交換し、東京弁護士会が公開している情報を参考にして掲載しています。以下の東京弁護士会非弁提携対策本部のホームページもご参照ください。
<東京弁護士会非弁提携弁護士対策本部のHP>
https://www.toben.or.jp/know/iinkai/hibenteikei/news/post_7.html
https://www.toben.or.jp/know/iinkai/hibenteikei/news/post_8.html
このような国際ロマンス詐欺や投資詐欺等の被害にあわれた場合には警察署に被害届をご提出いただくとともに、大阪弁護士会に設置しております特殊詐欺被害相談ホットラインをご利用ください。