週刊誌に「赤ベンツ不倫」と書かれた、広瀬めぐみ弁護士に弁護士として品位を失う行為であると懲戒請求の申立て、4月1日に所属の第二東京弁護士会から代理人を答弁書が懲戒請求者に送付されてきました。
どんな答弁書でも【懲戒委員会に審査を付さないことを求める】綱紀委員会で棄却せよと記載して答弁が始まります。
令和6年(コ)第191号 被調查人 広瀬めぐみ 第二東京弁護士会
被調査人 広瀬めぐみ 登録番号29131
被調査人代理人 秋山亘 登録番号29247
被調査人の反論 私生活の問題であるから処分できないについて(被調査人4月1日付答弁書)
(1)弁護士法56条1項が規定する 「非行」 は実質的な概念であること 弁護士法56条1項は、 弁護士は、弁護士法や所属弁護士会等の会則に違反し、 所属弁護士会の秩序又は信用を害するなど、 その品位を失うべき非行があった場合は懲戒を受ける旨を規定している。(以上につき「条解弁護士法」 第3版・ 519~520 頁)
弁護士は私生活上の問題については処分を受けない。とのこと
そして指摘する内容、「条解弁護士法」 第3版・ 519~520 頁) に記載されているという。一般市民が「条解弁護士法」など持っているなどあり得ません。ここに書いてというならあるなら記載箇所をコピーして証拠として提出すべきです。
しかも「条解弁護士法」 第3版は2003年(平成15年)4月30日発行です。その後、第4版が2007年(平成19年)5月30日、そして最新版が「条解弁護士法 第5版」2019年(令和元年)10月20日発行です。(初版1993年)
弁護士であれば条解弁護士法を用いるのであれば最新版から指摘するべきです。20年も前の本を見て自分の都合の良いところだけ抜き出して答弁をする。懲戒請求者は弁護士法など詳しい内容は知らないだろうから、答弁はこれで十分だろうという事でしょう。
「条解弁護士法 第5版」第1節 懲戒事由及び懲戒権者等 452頁 日本弁護士連合会調査室 (定価14000円+税)
私生活上の行為、又は弁護士業務に関係ない事案であっても違法行為、倫理上問題のある行為、社会の規範に反している場合は懲戒事由になり得る、綱紀委員会で審査を開始できるという見解です。
【懲戒手続の研究と実務】第3版 2011年(平成23年)日本弁護士連合会調査室編
弁護士の皆さんからは、いわゆる赤本と呼ばれ、綱紀委員、懲戒委員のための指導書のような本、
第2章 弁護士会の懲戒制度
(二)品位を失うべき非行 弁護士は職務上の義務違反のみならず、私生活上の行為でも品位を失うべきものがあれば懲戒事由とされる。法56条がこれら両者の非違行為を含んでいることは法文上明らかであるが、何が品位を失う非行なのかを定義づけることはやはり困難である。例えば完全に個人のプライバシーに属するような行為をどこまで品位を失うべき非行としてとりあげることはやはり困難である。
弁護士法に不倫はダメ、万引きはダメ、飲酒運転はダメ、痴漢はダメ、盗撮はダメとはいちいち書くことはできないが、懲戒事由としてはあり得るので、非行の疑いがあれば綱紀委員会で判断するから懲戒を申立てして下さい。門前払いはしませんと解しています。
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