弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2024年11月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・札幌弁護士会・平井達哉弁護士の懲戒処分の要旨

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処分理由・容疑者と接見 携帯電話を使用させた。

報道がありました。

「重大な非行」勾留中の容疑者らに電話貸す 札幌弁護士会の弁護士に懲戒処分  5月3日読売

 裁判所が接見(外部との連絡)を禁じた勾留中の容疑者らに自分の携帯電話を使わせたとして、札幌弁護士会は2日、同会所属の平井達哉弁護士を業務停止2か月の懲戒処分にした。

 発表によると、平井弁護士は2021年4~5月、いずれも詐欺事件で札幌中央署や室蘭署に勾留されていた2人に「弁護人の予定者」として接見し、計5人と自分の携帯電話で複数回にわたって通話させた。

 昨年4月、札幌地検が同会に懲戒処分を出すよう申請。平井弁護士は2人の弁護人に就任せず、通話による証拠隠滅などもなかったというが、同会は「接見禁止の決定の効力を無意味にするもので、弁護士の品位を損なった」と判断した。 平井弁護士は同会の調査に事実関係を認めている。同会の松田竜会長は2日に記者会見し、「所属会員が重大な非行に及んだことを厳粛に受け止め、信頼回復に努める」と述べた。

懲 戒 処 分 の 公 告

札幌弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 平井達哉

登録番号 54171

事務所 札幌市中央区南1条西11丁目327-42 センターパーキングビル501

平井総合法律事務所 

2 懲戒の種別 業務停止2月 

3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、2021年4月16日及び同月19日、警察署留置施設に赴き、弁護人になろうとする者として、接見禁止等決定が付された勾留中のAに対する接見を申し出て、警察署接見室において、Aと接見し、その間、自ら所持していた携帯電話でAとB及びCとを通話させ、同年5月18日、同様にAとCを通話させ、同年4月16日から同年5月までの間、同様にAとD及びEとを通話させた。

(2)被懲戒者は2024年5月22日、又は同月23日、警察署留置施設に赴き弁護人になろうとする者として、接見禁止等決定が付されて勾留中のFに対する接見を申し出て警察署接見室においてFとB及びGとを通話させた。

(3)被懲戒者の上記行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2024年5月2日 2024年11月1日 日本弁護士連合会

 

法廷で録音、接見室で携帯電話、撮影、口止め、もみ消し、伝言、伝書鳩 『弁護士懲戒処分例』2024年11月更新