弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2025年10月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・福岡県弁護士会・塗木麻実弁護士の懲戒処分の要旨

日弁連広報誌「自由と正義」は毎月発行です。特集の読み物も充実しています。

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処分理由・遺産分割事件・不適切な事件処理

・現職の弁護士会副会長初の懲戒処分(業務停止)

・日弁連異議申立て事件

弁護士会副会長を業務停止 依頼者に虚偽報告、福岡 

 福岡県弁護士会は28日、依頼者に虚偽の報告をしたなどとして、副会長の塗木麻美弁護士(52)が日弁連から25日付で業務停止1カ月の懲戒処分を受け、副会長を辞任したと発表した。懲戒をしないとした県弁護士会の2023年の決定に依頼者が異議を申し立てていた。  県弁護士会によると、19年、遺産分割調停の申し立てをしたと依頼者にうその報告をしたり、調停から移行した審判の不服申し立て手続きの説明をしなかったりした。
懲 戒 処 分 の 公 告

福岡弁護士2023926付けなし 懲戒懲戒ない決定について請求者から異議申出あっ本会決定取り消し以下とおり懲戒処分 ので懲戒処分公告及び公表関す 規程36規定により公告する。 

           記

1 処分受け弁護士 氏名 田中麻美 

   職務氏名     塗木麻美  登録番号 40538 

事務所 福岡福岡中央六本松 2-5-1 The Arbor Office609 

りねん法律事務所 

2 処分内容  業務停止1月 

3 処分の理由の要旨

(1) 懲戒懲戒請求から遺産分割調 事件受任ところ処理懈怠懲戒請求から再三問合せ調停立て済みある虚偽回答その後申し立て調停事件について協議報告懈怠審判送付遅延不服申立手続説明怠っ懲戒請求なさ事件ある。 

弁護士懲戒委員懲戒請求に対し上記虚偽回答なく 上記調停事件について一定説明なさおり審判送付遅れ こと相応理由あるなど判断弁護士対象弁護士懲戒いこと。 

(2) 本会懲戒委員審査結果以下とおり議決認定及び判断是認ることできない。 

(3) 懲戒請求新た提出懲戒やり取り示す証拠よれ被懲戒遺産分割調停立てないかかわら立て報告調停事件の係属前提裁判所から問合せあっ報告期日指定通し述べるなど虚偽説明もの言うほかない。 

(4) 懲戒その後遺産分割調停立て事件調停代わる審判移行ところ懲戒請求に対し審判手続説明これに対する懲戒請求確認おらまた審判してから10月間これ異議申出なかっ

このについて弁護士 懲戒委員当該審判結果あっので懲戒請求混乱生じることなど避けるためあり交付には相応理由あっする懲戒審判無効ある理由説明今後方針説明協議すれり、そもそも対象弁護士この審判無効認識認め難い。 

(5) 懲戒その後新た有効審判 (以下審判という) これ懲戒請求交付するに当たり立て方法について説明協議ないこのについて弁護士懲戒委員懲戒請求懲戒伝えことないこと理由として 非行当たらない判断

しかし親族関係複雑感情対立顕著ありしかも、本件懲戒請求事件同じ相続事件に関して懲戒請求親族から懲戒に対して懲戒請求なさ懲戒謝罪以後速やか事件処理並びに適切報告及び協議約しことから懲戒請求取り下げられ護士綱紀委員懲戒委員事案求めないこと相当する議決いるこのよう経緯照らせ審判内容について法的争う余地ほぼないとして懲戒請求希望尊重るため十分説明協議求められ 言うべきある。 

(6) したがって懲戒の上記(3) 行為弁護士職務基本規程5上記(4)及び (5)行為規程第36違反懲戒弁護士及び本会懲戒委員において不合理な弁解を繰り返していること、被懲戒者は同じ相続事件について別件の懲戒請求を受けた際に速やかな事件処理並びに適切な報告及び協議を約したにもかかわらず本件に至ったことなどを考慮すると、被懲戒者を懲戒しないとした原弁護士会の決定を取消し、被懲戒者の業務を1月間停止することが相当である。

4処分が効力を生じた日 2025年8月25日 2025年10月1日 日本弁護士連合会

塗木麻実弁護士のりねん法律事務所は2025年7月に開設しました。

今回の懲戒処分が福岡県弁護士会綱紀委員会で棄却されたのが2023926日 前の事務所に勤務した時に懲戒請求の申立てがあったことになります。塗木弁護士が弁護士登録をした最初の事務所は、「かばしま法律事務所」です。代表弁護士は平成21年(2009年)福岡県弁護士会副会長、この事務所で会務をし2018年に福弁業務事務局長に就任、そして2025年福弁副会長に就任しました。業務事務局長と副会長就任時の弁護士会長じは上田英友弁護士(40期)弁護士会長に2回就任するのも珍しいのですが、塗木弁護士は上田会長の時に福弁役員に抜擢されています。

2025年7月に独立ということは、日弁連で異議が認められると情報が入ったのでしょう。副会長の任期が切れる2026年3月末まで日弁連は待たなかった。

そうだ、弁護士さんに聞いてみよう 毎週火曜日8:35~福岡県弁護士会は「市民と共に」という目標をかかげ、福岡県内19か所に法律相談センターを開設しています。第29回:2013年2月26日放送分 テーマ「消費者問題~オンラインッゲーム~ご出演:かばしま法律事務所 塗木麻美先生