横領弁護士の被害者が初会合

裁判の賠償金などおよそ9億円を横領したとして岡山弁護士会の弁護士が逮捕・起訴された事件で、6日夜、この事件の被害者などが「被害者の会」を結成し、今後、弁護士会の責任を追及していくことになりました。
岡山弁護士会に所属する弁護士、福川律美被告は、裁判の賠償金などおよそ8億6000万円を横領したとして業務上横領などの罪で逮捕・起訴されました。

これを受けて昨夜、事件の被害者などおよそ30人が岡山市内で初めての会合を開きました。
会合では、交通事故の損害賠償金など1億円あまりを着服されたという男性が岡山弁護士会に相談したにもかかわらず、納得のいく説明を得られず、不満を感じていることなどを語りました。
このあと、「岡山弁護士会被害者の会」が結成され、今後、弁護士会の監督責任などを追及し、損害賠償を求めていくことを申し合わせました。
被害者の会では、今月20日にも弁護士会の幹部を呼んで、事件の責任の所在や被害者への救済措置などについて弁護士会の見解を聞くことにしています。
話し合いを呼びかけた京都市の市民団体、「日本弁護士被害者連絡会」の市井信彦会長は「これだけの犯罪を見逃した弁護士会の責任はあるので、追及していきたい」と話していました。

03月07日 10時20分 NHK
 
サンケイ

弁護士巨額横領 被害者の会設立 岡山で初会合

2013.3.8 02:09
 岡山弁護士会所属の福川律美被告(65)=業務上横領罪などで起訴=による巨額横領事件で、被害を受けた依頼者らが6日夜、岡山市内で初会合を開き、被害者の会を設立した。
 会合には、日本弁護士被害者連絡会(京都市)の呼びかけで約30人が集まり、会長に選ばれた同市北区の自営業、越宗攻治さん(68)は「弁護士を信用して金をだまし取られるなど許されない」と話した。
 福川被告は着手金だけを取って裁判を始めずに放置したり、訴訟相手からの賠償金を着服したりし、過去10年間に数億円を横領したとされる。集まった被害者の中には1億円を越す人もおり、事態を把握しながら適切に処理していなかった岡山弁護士会の対応にも非難が集まっている。
 被害者の会は20日に2回目の会合を開く予定で、同弁護士会の会長らに参加を求めるとしている。