1弁護士の懲戒処分を公開しています。
日弁連広報誌「自由と正義」2017年6月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・東京弁護士会の片山和英弁護士の懲戒処分の要旨
片山和英弁護士は、3回目の懲戒処分となりました。
2000年2月 業務停止1年
2011年10月 業務停止1年
そして今回、業務停止3月の処分が下されました。
処分の理由は法廷内の録音です。法廷内の録音は許可されていませんから処分は当然です。日頃は弁護士会の処分は甘いと文句を言ってますが、他の処分との比較で、1人だけ厳しいというのもおかしな処分もあります。今回の処分がおかしな処分です。
2回の業務停止1年は債務整理を事務員にさせたという内容で、これは甘いかもしれません。片山弁護士は登録番号10054番ですから、今年で御年80歳はおなりになったのではないでしょうか
ご本人の弁明は耳が遠くなって確認のため録音をしようとしたということを述べています。
それでは他の懲戒処分と比較してみましょう
懲 戒 処 分 の 公 告 2013年4月号
愛知県弁護士会 1処分を受けた弁護士氏 名 八木 眞 登録番号 16045 八木法律事務所
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由
(1)被懲戒者はAの代理人として懲戒請求者Bに対し、離婚及びAの財産の引渡しを求める調停事件を申立てたが、上記事件の継続中に十分な調査及び検討を行うことなく懲戒請求者Bに対しAの財産の引渡しに応じないことが背任罪に該当しる旨を記載した2010年6月11日付け内容証明郵便を送付した。
(2)被懲戒者は懲戒請求者Bの代理人弁護士である懲戒請求者Cに対し懲戒請求者Cを背任罪の共犯として告訴及び懲戒請求をする旨を記載した同月18日付け内容証明郵便及び懲戒請求者Bの依頼を受任すべきではなく受任したのであれば辞任すべきである旨記載した同年7月2日付け内容証明郵便をそれぞれ送付した。(3) 被懲戒者はAが勤務し懲戒請求者Bが取締役を務める株式会社Dに対しAの代理人として傷病手当を申請するに当たりD社の代理人弁護士に対し懲戒請求者Bが有印私文書偽装罪を犯したとするなどの記載を含む2011年3月14日付け書面を送付した。
(4) 被懲戒者は2010年11月26日上記離婚事件の調停期日における調停室内での会話等を録音した、また被懲戒者は2011年9月8日懲戒請求者及びAを原告とし懲戒請求者及び懲戒請求者Cを被告とする損害賠償請求事件の本人尋問期日における法廷内の供述等を録音した
(5)被懲戒者の上記行為はいすれも弁護士法56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分の効力を生じた年月日 2012年12月19日 2013年4月1日日本弁護士連合会
懲 戒 処 分 の 公 告 2013年4月号
1処分を受けた弁護士 岐阜県弁護士会氏名 小山哲 登録番号 35165 弁護士法人ぎふコラボ西濃法律事務所
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由
(1)被懲戒者は2010年6月15日拘置支所内の弁護人面会室において弁護人として被告人Aと面会した際、拘置支所が刑事等により当該面会室での撮影を禁止していることを知りながら面会室内に持ち込んだデジタルカメラでAの姿を動画撮影した。(2)被懲戒者は2010年6月22日拘置支所内の弁護人面会室においてAと面会した際、拘置支所が掲示等により当該面会室での撮影及び電話を禁止していることを知りながら、当初からAとAの妻Bとの交通及び交信を行う目的で携帯電話及びビデオカメラを面会室に持ち込んだ上、AとBとの間での通話を行わせるとともにAがBに向けて発言する様子を撮影した。(3)被懲戒者は2010年6月下旬頃、上記(1)及び(2)の行為によって撮影した映像をDVDにコピーし、コピーしたDVDをBに郵送した。
(4)被戒者の上記行為は弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。4処分の効力を生じた年月日 2013年4月1日
懲 戒 処 分 の 公 告 2009年11月号
大阪弁護士会 1懲戒を受けた弁護士氏名 川窪仁帥 登録番号 14130 春木・川窪法律事務所
2 懲戒の種別 業務停止3月
3 処分の理由の要旨
被懲戒者は拘留中の被疑者Aの依頼を受け2005年7月28日以降Aと多数回に渡り接見した、被懲戒者は、遅くとも同年9月中旬以降Aの伝言が何らかの犯罪行為のもみ消し又は証拠隠滅のための口裏合わせを指示するものを理解した上でAの関係者Bに対し、電話、面会、あるいはAの伝言事項を細かく筆記した書類を第三者に預けてBがこれを受け取る方法により伝言し、さらに接見室に録音機を持ち込んでAの肉声をテープで録音し第三者をしてBに録音テープを聞かせ、また自ら録音テープをAの関係者であるD弁護士に聞かせた。被懲戒者の上記行為は弁護人の弁護活動ないし防御活動の範囲を著しく逸脱し秘密交通権を乱用しており社会正義の責務に違反するものであって弁護士職務基本規定第5条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。4 処分の効力の生じた日 2009年6月29日2009年11月1日 日本弁護士連合会
懲 戒 処 分 の 公 告
東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士 片山和英
登録番号 10054
事務所 東京都渋谷区代々木1
東京トラスト法律事務所
2 処分の内容 業務停止3月
3 処分の理由の要旨
被懲戒者は、2015年12月10日裁判所で開かれた財産分与調停事件に代理人として出頭した際、調停委員会の許可を得ず録音することが禁止されている調停室内に録音状態のICレコーダーが入ったカバンを持ち込み調停の内容を録音しようとした。
被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規程第74条、に違反し、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた日 2017年2月13日 2017年6月1日 日本弁護士連合会
弁護士職務基本規程
(裁判の公正と適正手続)
第七十四条 弁護士は、裁判の公正及び適正手続の実現に努める。