<大阪府>不正告発の内部通報者氏名を漏えい

 大阪府は11日、内部の不正などを告発する制度を使ってメールで通報した府職員の氏名が、誤って通報内容に関連する部署に漏えいしたと発表した。府は通報者に謝罪し、関係者の処分を検討する。

 府によると、8月21日、府コンプライアンス委員を務める弁護士が、通報者の府職員から、府の事業で法令違反の恐れを指摘する内容のメールを受信。弁護士は通報制度の窓口の府法務課にメールを転送。法務課は、事実確認のためメールを関連の部署に転送した。メールを受信した関連部署の職員が22日、メールに添付されたファイルに通報者の氏名や所属が記載されていることに気づき、法務課に報告した。

 弁護士は転送の際、メール本文に書かれていた氏名などが見えないようにした上で本文だけを送信したつもりだった。だが、実際には添付ファイルも同時に送信され、受け取った法務課は十分に内容の確認を行わないまま転送していた。

 府は今後、メールを印字して個人情報を黒塗りした上でファイル化するなどの対応を弁護士に要請し、法務課も複数の職員で確認するよう手順書を改めるとしている。

引用 毎日新聞
大阪府ホームページ

職員通報制度における通報者情報の漏えいについて

代表連絡先

総務部  法務課  訟務・コンプライアンス推進グループ


提供

2018年9月11日

内容

 このたび、職員通報において、関係課の所属職員に通報者名等が漏えいしたことが判明しました。
 このような事態を招いたことを深くお詫びいたしますとともに、今後、再発防止に取り組んでまいります。
 
1 漏えいした通報者の個人情報
 通報者の氏名及び所属
 
2 事案の概要
 職員から府コンプライアンス委員(弁護士)あてにメールでなされた職員通報が、同委員から公益通報担当課である法務課に転送された。転送されたメールの本文(通報内容)では通報者が特定される情報は伏せられていたが、当該情報を記載したファイルが添付されていた。
 法務課が同添付ファイルの内容を十分確認しないまま関係部局に転送した結果、関係課の所属職員が通報者名等を知るところとなった。
 
3 経緯
○平成30年8月21日(火曜日)
 府コンプライアンス委員が職員通報をメールで受信し、法務課に転送した。同日、法務課が当該メールを関係部局に転送した。
○8月22日(水曜日)
 関係部局担当者が添付ファイルに通報者名等が記載されていることに気付き、上記事態が判明した。
○8月23日(木曜日)
 法務課、関係部局及び関係課は、当該ファイルに係るデータを削除した。また、法務課において、当該委員から法務課に送信された職員通報について、本件以外に通報者の情報が漏えいした事案がないことを確認した。
○8月24日(金曜日)、9月6日(木曜日)
 通報者に上記事態について連絡し、文書で謝罪した。
 
4 発生の原因
○府コンプライアンス委員は、受け付けた職員通報について通報者が特定される情報を伏せた上で法務課に転送すべきところ、当該情報が記載されたファイルが添付されていることに気付かないまま法務課にメールを転送した。
○法務課は、添付ファイルの内容を十分に確認しないまま関係部局にメールを転送した。
 
5 再発防止策
○通報の事務処理の各段階ですべき確認事項について、次の2点を含むよう手順書を改定し、法務課、関係部局及び府コンプライアンス委員と共有する。
・府コンプライアンス委員は、受け付けた職員通報について、通報者が特定される情報を確実に黒塗りしPDF化した上で、法務課に送付する。
・法務課は、通報者が特定される情報が伏せられていることを複数の職員で確認した上で、関係部局に送付する。
弁護士自治を考える会
過去にも弁護士を信用して内部通報してばらされたという事例があります。
京都市役所の公益通報担当の弁護士が役所にバラしていたという事件で懲戒処分を求めましたが処分せずでした。どういうわけか仕事が忙しいと年度末に担当を辞めその年の京都弁護士会の副会長に就任しました。論功行賞というのでしょうか

2016年4月

京都市の公益通報の相談員の弁護士が交代しました。

交代した理由は業務が忙しくなったという理由を京都市担当局が言ってました。4月1日から京都弁護士会副会長に就任されるので忙しくなるのだそうです。そんなことは1月から分かっているなら3月31日の年度末に辞めるべきですがどういうわけか4月7日ごろまで相談員でした。辞めたとは言わず交代した
ということです。
京都市役所の公益通報制度もこの度の不祥事で大きく変わりました。
(4月1日取得)

 京都市役所外部の窓口(弁護士)

通報先・・・京都市通報相談員 後藤真孝弁護士 
6040835  京都市中京区御池通高倉西入ル高宮町200番地          千代田生命京都御池ビル9階 後藤総合法律事務所内
・通報対象・・・内部通報
・通報手段・・・電話,面談,郵便,電子メール,FAX
・電話番号・・・0752235550(法律事務所直通)(土,日,祝日を除く午前9時~午後5時)


備考・通報対象者の氏名は本市に知らされません。

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京都市役所外部の窓口(弁護士) 新任

通報先…京都市通報相談員 小嶋敦弁護士         
 〒6040876   京都市中京区丸太町通烏丸東入光リ堂町420
 京都インペリアルビル5階 洛新法律事務所内
通報対象…内部通報 通報手段…電話,面談,郵便,電子メール,FAX
電話番号…0752311106(法律事務所直通)(土,日,祝日を除く午前9時~午後5時)

備考…通報者の氏名は,通報者の同意を得た場合を除き,本市に知らされません


(3月9日毎日新聞)
通報した職員名が京都市に伝わる 懲戒処分も 毎日新聞 2016年3月9日 12時07分
 内部告発を受け付ける京都市の公益通報外部窓口に通報した男性職員の氏名が市側に伝えられていたことが市などへの取材で分かった。窓口を担当する弁護士が伝達したという。この職員は取材に「市に伝わるとは思っていなかった」と主張している。一方、市は「『氏名の伝達を職員も了承した』と弁護士から聞いている」として問題にしない方針だ。  40代の男性職員は児童養護施設長が児童福祉法違反容疑で逮捕された事件に関連し、逮捕前の昨年3月に公益通報外部窓口にメールで通報した。昨年12月には、被害女性の内部記録を無断で持ち出したとして停職3日の懲戒処分を受け、職員は市人事委員会に処分取り消しを求める不服申し立てをした。
 職員は通報メールに「私が通報者と推認される覚悟はある」などと書いたが、取材には「あくまで覚悟を書いただけ。氏名を市に伝えるという確認は弁護士からはなかった」としている。

内部通報が行われたきっかけとなったのは京都市左京区の社会福祉法人「迦陵園(かりょうえん)」の施設長、松浦弘和容疑者が2015年9月に逮捕された事件だと思われます。

  • 2014年8月5日、松浦容疑者が犯行(児童福祉法違反)に及ぶ
  • 2015年3月、職員が公益通報外部窓口にメールで通報
  • 2015年9月、京都府警が松浦容疑者を逮捕
  • 2015年12月、「内部記録を持ち出した」として京都市が職員に懲戒処分を科す このやりとりがあった中で、職員が名前が知れていることを不審に思い、担当弁護士を疑ったことが内部告発者名漏洩事件の発端となりました。