日弁連広報誌「自由と正義」2019年5月号に公告として掲載された弁護士懲戒処分の要旨
第二東京弁護士会・荒木田修弁護士の懲戒処分の要旨
処分理由・依頼者の意思と違う調停を成立させた。
懲 戒 処 分 の 公 告
第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公告に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士 氏名 荒 木 田 修 登録番号 16085
事 務 所 東京都千代田区銀座6-12-2 東京銀座ビル2階
荒木田修法律事務所
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は2015年6月1日懲戒請求者からその元配偶者Aが申し立てた懲戒請求者に対する養育費減額調停事件を受任したが委任契約書を作成しなかった。
(2)被懲戒者は上記(1)の調停事件において懲戒請求者がAの養育費減額請求を受け入れるか否か、また受け入れるとして幾ら減額すべきかの決断をするためには、Aの経営する株式会社Bの経営状況について正確な情報が必要となるにもかかわらず、これを懲戒請求者に提供せず、また2015年9月9日、懲戒請求者の意思と異なる調停を成立させた。
(3)被懲戒者は、上記(2)の調停の成立後、養育費をめぐる紛争は潜在的には継続していたものと評価することも可能な状態にあり、また上記(2)の情報を提供せず、懲戒請求者の意思と異なる調停を成立させた等の事情があったにもかかわらず、Aから依頼を受けAを代理して懲戒請求者との不貞行為を理由にその相手方であるとするCに対して損害賠償をするとの内容の2016年7月4日付け通知書を送付した。
(4)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第30条第1項に、上記(2)の行為は同規程第22条第1項及び第36条に違反し、上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた年月日 2019年1月9日
2019年5月1日 日 本 弁 護 士 連 合 会