弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2021年8月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・新潟県弁護士会・髙島章弁護士の懲戒処分の要旨
処分理由・名誉棄損・預り金の清算・業務停止中の弁護士業務
髙島章弁護士は現在8回目の処分を受けています。現役第2位です。自由と正義8月号には2件の処分要旨が公告として掲載されています。
処分理由の(1)Twitterの投稿が品位を欠くという理由、これは『しばき隊』のことでしょうか?(2)(3)は預り金・和解金の清算が遅れた(4)業務停止中の弁護士業務懲戒請求者がすべて違います。
報道がありました
- 新潟毎日新聞 2月20日 県弁護士会は19日、同会に所属する高島章弁護士(59)を弁護士法に基づき6カ月の業務停止処分にしたと発表した。18日付。 同会によると、処分の理由は4件ある。 (1)告訴代理の依頼を受け、弁護士費用108万円を受領後に依頼を取り消されたが速やかに返金に応じなかった。
新潟県弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
記
1 処分を受けた弁護士氏名 髙島章 登録番号 22968
事務所 新潟県西区寺尾台2-8-26プルミエール寺尾台101
髙島章法律事務所
2 懲戒の種別 業務停止6月
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、2016年5月13日から同月16日にかけて、ツイッターにおいて、自己のアカウントを使用して複数の投稿をし、その投稿の全体として、懲戒請求者Aが暴行事件の被害者に対する組織的、集団的な暴行事件に加害者として関与しており、そのことについて、弁護士である懲戒請求者が客観的な証拠を有している旨の事実を摘示することにより、一般の閲読者をして、懲戒請求者Aについて、組織的、集団的な暴行事件に加害者として関与したことが確実又はその可能性がある人物であるとの印象を抱かせ、その社会的評価を低下させた。
(2)被懲戒者は、2013年2月7日、懲戒請求者Bから受任していた損害賠償請求事件等につき和解が成立し、懲戒請求者Bに対し、2014年7月4日、同日時点までに相手方から振り込まれた和解金の合計額であるとする21万円につき弁護士報酬等を差し引いた残金16万4640円を支払い、同日以降については和解金の振込額が10万円程度貯まったときに連絡する旨の書面を送付したものの、和解金の振込額が再度の清算を約束した10万円に達した2017年5月29日以降も清算を行わず、代理受領した預り金の残額20万円について引渡しをしなかった。
(3)被懲戒者は、2017年10月20日頃、懲戒請求者Cから告訴代理の依頼を受け、弁護士費用として108万円を請求しこれを受領したが、同年11月16日、懲戒請求者Cから事件依頼を中止する旨の連絡を受けて事件処理を中断し、その後、懲戒請求者Cから相談料及び旅費を超える支払済み弁護士費用の返還の請求を受けたにもかかわらずこれに応じず、2018年9月18日、紛議調停手続において和解金を80万円とする和解が成立したがこれに基づく分割弁済を約定どおりに履行せず、2019年1月に懲戒請求者Cから懲戒請求を受けるまでの間及び所属弁護士会の綱紀委員会から調査を受ける過程で再三にわたり和解に基づく弁済が求められ、同年5月21日に裁判所から期限の利益喪失による一括弁済を命じる判決を受けた後も適切に対応せず、同年9月24日まで上記和解金額の支払をしなかった。
(4)被懲戒者は、2019年9月17日付けで所属弁護士会から業務停止3月の懲戒処分を受けたにもかかわらず、少なくとも2件の訴訟手続外民事事件について辞任通知書を発送する等依頼者との委任契約を解除する措置を採らず、所属弁護士会の会長から受任事件について辞任しその旨を報告するよう求められても事前連絡のないまま出頭しない等、所属弁護士会の会長の懲戒処分の執行に関わる指導に従わず業務停止処分の履行状況の確認に協力しなかった。
(5)被懲戒者の上記(2)の行為は弁護士職務基本規程第45条に違反し、上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた日 2021年2月18日 2021年8月1日 日本弁護士連合会