弁護士自治を考える会

弁護士の懲戒処分を公開しています。日弁連広報誌「自由と正義」2023年1月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・茨城県弁護士会・榎本幸司弁護士弁護士の懲戒処分の要旨

日弁連広報誌「自由と正義」は毎月発行です。特集の読み物も充実しています。あなたが取った懲戒処分の記念にぜひ1冊。お申込みは、日弁連広報課 自由と正義担当 03(3580)9840年間購読費12000円(税別)1冊でも購入可能です。

処分理由・過払い金請求と債務整理を取り違えた。

過去にない処分理由です。依頼者の方はびっくりしたのではないでしょうか?戒告は甘すぎますね。

過払金(過払い金)とは

利息制限法の制限利率を超える利率利息を支払い続けていた場合,貸金業者等に対して金銭を支払いすぎている状態になることがあります。そして,この支払いすぎになっている金銭は,貸金業者等から返してもらえる場合があります。この貸金業者等から返してもらえる払い過ぎた金銭のことを「過払金(過払い金)」と呼んでいるのです。

債務整理とは何ですか?

債務整理とは、借金を減らしたり、支払いに猶予を持たせたりすることで、借金の悩みを解決できる手続です。 ここでの借金には、キャッシングやクレジットカードの利用、住宅や車などのローンも含まれます。 債務整理には、借金を抱え続ける生活から救われて、お金の悩みを解決できるなどプラスな効果がある反面、デメリットも存在します。
懲 戒 処 分 の 公 告

茨城県弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 榎本幸司 

登録番号 55378

事務所 茨城県つくば市二の宮3-14-4 二の宮ハイツ1G号室

幸和綜合法律事務所 

2 懲戒の種別 戒告 

3 処分の理由の要旨 

被懲戒者は2020年5月27日、懲戒請求者から過払金調査を受任したにもかかわらず、同年6月5日付けで、委任の趣旨に反し、債務整理開始通知を債権者2社に送付し、懲戒請求者にクレジットカード等の利用停止や遅延損害金の発生といった不測の損害を与えた。

被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規程第22条第1項に違反し、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2022年7月30日 2023年1月1日 日本弁護士連合会